永遠の1/2
まりあ



 【月の裏側】逢瀬4 †一瞬の・・†

ラーメン博物館の中のどこかのお店に入って
しばらく過ごしたけれど、細かな記憶はあまりない。

少し離れた場所で煙草を彼が吸ったとき
彼の周りだけ流れてる時間とか空気が違って見えた。
こっちを見てニコニコしてるだけだけど。。

初めてチャットで出会った頃から、どんな人かわかりあぐねてたけれど
結局のところ、一番最初に見せたあの印象が
彼そのものを語っていたのかもしれないな、って、今も思う。

マイペースで大らかでポジティブで・・・
彼が出してる雰囲気とか空気すら、私にはいとおしいものに思えた。





そこを出て新幹線までの時間を近くにあったデパートらしき所に入る。
どんどん上に上がって、おもちゃ屋さんなどを見て回る。

ずらっと並ぶガシャポンの量に喜ぶ子供
その後本屋さんに行って夢中になってライダーの本を物色して・・・。

その様子を後ろから並んでみていた私たち。
はたから見たら親子なのかな?
そんな事を話そうかと思って顔をみて


目が合う

次の瞬間・・・・


あっと思うまもなく、



KISSしていた。



中学生でも今時しないような、ホントに一瞬触れただけのKISS
KISSって言えないかもしれないけど。。

それは、しようと思ってした訳でもなんでもなく、目が合って次の瞬間気がついてたらしてた・・という感じだった。

だからすぐ離れた。
まさかそんな人がいっぱいいる場所で自分がそんな事をするとは。

あとで電話で話すと彼も同じだったらしい。
KISSするつもりなんてこれっぽっちもなかったのに
磁石みたいだったよな、って笑っていた。

彼と私が踏み越えたのは、現実では、あの一瞬のKISSだけ
でも、嘘のない気持ちだったからこそ起こった出来事だったと、今も思う。




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2005年03月03日(木)
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