無責任賛歌
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2004年09月02日(木) |
孤独な狂気の果てには |
90000HITはグータロウくんがゲットしてしまいました。……狙ってたかな?(^o^) この分のペースだと、100000HITは来年の2、3月くらいかな? さすがになんかちょっとしたイベントでもしなきゃならないかなと思わないでもないのだが、またぞろ推理クイズとかも芸がないしなあ。いや、ホントは書きかけの小説、なんとか仕上げてね、解決編の直前で「読者への挑戦状」でも付けようかと思ったんだけれども、これがもう、書くヒマなくって(~_~;)。正月休みが充分取れたらいいんだけどねえ。
またぞろ『華氏911』の話題で恐縮なのだが、YafooのBBSを覗いてみると、マイケル・ムーア絶対礼賛の意見ってのはやっぱり少ない。情報操作を受けてるアメリカ人ならあの映画を見て「オレたちはブッシュに騙されてたんだ!」と憤るかもしれないけれど、日本人はたいてい「何を今更」って思ってんだよね。新しい切り口とか、そういうものが何もない。 逆に、何がなんでも「ムーア万歳!」を唱えたい人は、ブッシュ批判の根拠の薄弱さや恣意的な編集、突撃取材のいやらしさなど、問題点を指摘した書きこみに対して、知らんふりを決めこむか、「映画の出来よりも、内容を見て!」と叫ぶかしかしない。いやねえ、みんな内容もちゃんと見て「つまんない」って言ってる人が殆どなのに、何をトンチンカンなこと言ってんだろうね。結局はムーア批判に対して反論もマトモにできずに話を逸らそうとしてるだけなんだけど(それは町山智浩さんですらそうだ)、そこを突っ込まれてもますますヒス起こすだけだし、洗脳されちゃってる人には何を言ってもムダって典型になっちゃってる。 ムーア批判をしてる人だって、別にブッシュを擁護しようという人ばかりではない(というか、ブッシュをより批判している人の方が圧倒的に多い)。ムーアの批判の仕方が、逆にブッシュの立場を肯定し、強固にしかねないからこそ、「やり方間違えてるだろう」と文句をつけているのである。念を押すのもこれを最後にしておきたいけどね、ブッシュの、というよりアメリカの尻馬に乗らなきゃ生きていけない日本人が、“本気で”アメリカ批判をしようと思うのなら、アメリカの支配を脱却しても「やっていける」という根拠を示さなきゃ意味ないの。アメリカと手を切ったら中東の石油はどうするのか、防衛はどうするのか、それ考えてからモノ言おうよってね。 全く、狭い物差しでしかモノを見られないというのはお気楽なことで結構でござんすねえ。
トンガリさんに関するまたまた黒いウワサを聞く。 まあ、又聞きであって私自身が直接確認したわけではないから、どういう「ウワサ」であるのか、具体的なことはここには書かないけれども、もしそれが事実だとしたら、どう考えても処分の対象となるのが当然の「不祥事」なのである。 どうしてそんな重大な問題が放置されたままなのか、私には理解しがたい。だからこそ逆に、そんなことはただの「ウワサ」に過ぎないのかもしれない、とも思う。けれども、確実に言えることが一つだけあって、そこまでトンガリさんを嫌っている人がやたらあちこちにいるということである。 見るからにアタマのネジが緩んでいる方である。挨拶一つできなくて、機嫌が悪いときは相手を完全無視することもしばしば、そのくせ唐突に話題を振ってくるし、いったん喋り始めるとそのモノイイは主語や目的語が明確でなく、ただダラダラクドクドと無意味な言葉が垂れ流されるばかりで何が言いたいのか結局分からず、こちらが問い返すとヒステリーを起こして逃げ出すありさま、逆にそういう状況だったからこそトンガリさんには同情せざるをえなかったし、その奇矯な行動を見てもなお、なんとかフォローできないものかとあれこれと便宜を図ってもきた。それがかえってトンガリさんの逆恨みを買うことすらあった。それでも私の対応のほうが悪かったのかも、と反省したことすらあった。けれど結局、誰の、どんな尽力だって、トンガリさんには全く通じないものだ、というだけのことだったのだ。 今やうちの職場にトンガリさんの味方は誰一人いない。その「黒いウワサ」を私に教えてくれた人は、最後に残っていたトンガリさんの唯一の友達だったのである。ついにその人からもトンガリさんは見捨てられてしまったのだ。 単に狂っているだけなら罪ではないと思う。けれどその狂ったアタマで不正を働けばそれはやはり罪だ。相変わらず、トンガリさんの目は宙を泳いでいて、どこを見ているか分からない。だんだん私も「この人辞めてほしいなあ」じゃなくて、「辞めさせるべきなんじゃないか」という気にすらなってきたのだが、いくら訴えても未だに上司は何の対処もしない。つまり、仕事上のお付き合いはまだまだ続きますよ、ということなのである。なんでやねん。なんだか本当に誰ぞの弱み握ってるんじゃないかって気がしてきたよ。 尿に糖がまた出たって、そりゃストレス溜まるのも当たり前だっつーの。
帰宅してWOWOWで映画『怪人二十面相』(1954・松竹版)三部作を見る。 これが二十面相シリーズの最初の映画化だけれども、原作の『怪人二十面相』『少年探偵団』の筋を、概ねなぞってはいる。もっとも原作が発表されて20年近く経っているために、戦後の状勢に合わせて二十面相が狙うものが原子力開発の設計図ということに改変されている(そのくせ、二十面相はあとで「実は別にそんなものほしくはなかった」と述懐するのだからヘンな話である)。 まあ、低予算の添え物映画なので、お世辞にも出来がいいとは言えないシロモノ。二十面相の素顔が太い眉にメバリが入って右頬にでっかいホクロって、いったいどういうセンスなんだろね。しかもこの二十面相、明智小五郎に変装してもちゃんとホクロは残っているのである。なんじゃそりゃ。 でも、ワキの役者はすごくいいんだよねえ、羽柴博士に山形勲、大鳥宝石店の主人に日守新一、中村警部なんて、須賀不二男だよ! なんて役者のムダ使い。つくづく低予算なのが惜しまれることである。 見終わった途端に、東京のグータロウ君からメールがある。「『怪人二十面相』見たぞ!」……同じときに同じようなの見てんじゃないよ、もう(^_^;)。
作家・種村季弘氏が8月29日、胃がんのため死去。享年71。 澁澤龍彦さんも、松田修先生も亡くなって、ついに種村さんまで。 幻想文学、異端文学を評価してくれていた「大家」が、これでもう殆どいなくなってしまった。 悲しい。
2003年09月02日(火) 頼むから朝だけは送ってくれ/映画『大学の若大将』/『ハレグゥ』1巻&『アストロベリー』1巻(金田一蓮十郎)ほか 2001年09月02日(日) 風が痛いから?/『新天地無用! 魎皇鬼』1巻(奥田ひとし)ほか 2000年09月02日(土) 山本正之・あ・ごーごー
昨日に引き続き、今日はいきなり500人近くのお客さんが来られました。いやもう、カウンターが回る回る。九万ヒットが間近だけれど、この分だと、またキリ番ゲットは通りすがりさんだろうなあ。毎回粗品を用意して、そのたびにムダになってるのがちょっと寂しいのである。 話題が『華氏911』に関することだから、気がついたら名塚さんとこ以外にもいくつかのBBSとかにリンクが貼られているのだけれど、自分の文章が賛否両論の俎上に乗せられるというのもフシギな気分である。それだけ『華氏』が喚起した問題が多数の人々の琴線に触れたのだろうけれども、いくつか私の文章に疑義を呈している人の文章を読んで首を捻りたくなるのは、ブッシュが大統領を辞めれば歴史が変わるかもしれないとユメを見ている人が意外に多いということだ。……変わるかよ、アメリカが(~_~;)。それはマイケル・ムーアだって、映画の中で「ゴアだったらイラク戦争は回避できたのか?」と疑問符付きでしか言えなかったことなんだけどねえ。あの国が「定期的に戦争を起こさなければやっていけない国」だということは、別に私が言わんでも、いろんな人がこの「五十年以上に渡って」言い続けていることである。いちいち日記にそのあたりの話を全部書いてる余裕はないので、例えば参考までにC・ダグラス・ラミスの『なぜアメリカはこんなに戦争をするのか』あたりでも読んでみてちょ。 これはまあ言っちゃなんだが、映画評論家の町山智浩さんが6月25日の日記で、マイケル・ムーア礼賛しちゃった影響が大きいのだと思う。 「そもそも映画としての評価など関係あるかね?」と言って『華氏』が政治的プロパガンダ映画であることを全肯定し、「ムーアの目的はいい映画を作ることでも、公平なジャーナリズムでもない。ブッシュを一刻も早く止めさせること、少しでも無駄な犠牲を減らすことなのだ」と持ち上げる。更にはムーアへの賛同者をイイ気分にさせるために「でも、もしかしたら、一人の男が作ったたった一本の映画が大統領の暴挙を止めることができるかもしれないのだ。一本の映画が、何百何千という人の命を救うかもしれないのだ。歴史上、多くの宗教家や哲学家や芸術家やロックミュージシャンが戦争に反対してきたが、実際に止めることに成功した人はどれほどいるのだろうか? でも、もしかしたらそれが初めて実現するかもしれないのだ」とまで言い切る。 けど、その肝心のマイケル・ムーア自身がパルムドール受賞後のインタビューに答えて、「くれぐれも言っておくけど、『華氏911』は政治声明じゃないんだ。他の娯楽映画のように映画館で2時間、楽しんでもらいたいんだ。僕が映画制作をスタートする段階で最初に考えることは、自分自身が金曜の夜に観に行きたくなるようなものを作りたいということ。(中略)そしてその何時間後、何日後、何週間後もその映画の話をしてくれるような楽しい映画を作りたいんだ」って言ってるのは何なんだろうね? タランティーノだって、「政治は受賞に何の関係もない」って言ってたけど。 もちろん、ウソをついているのはマイケル・ムーアの方である。あれが政治映画でないはずはなかろうが。言っとくが私は政治映画がダメだなんて言うつもりは全くない。町山さんのような立場で、ムーアを支持する姿勢は決して間違っちゃいないと思う。私だってブッシュは大嫌いだから、「本当に」アメリカの戦争を批判した映画になら、いくらだって賛同はしたい。 けれど、明らかな政治映画をなぜ政治映画でないと韜晦する人間に、どんな信用を置けというのだろうか。ムーアのその言質はただの「逃げ」ではないのか。ムーアさんよ、ブッシュを「本気で」批判する気があるのなら、そういう覚悟のない態度を取ってていいのか? 笑ってしまうのは、私のムーア批判に対して、「批判するのは簡単だけど」とか掲示板に書いてた人がいたことである。ムーアがそもそもブッシュを簡単に批判してるけど、それはどうなるのかね。 第一問題は大統領のクビのすげ替えでどうにかなることではない。イラク戦争はブッシュが大統領にならずとも、確実に起こったろう。たとえ911以前にテロの危険がゴアに報告されていたとしても、やはり彼は動かなかったと断言できる。なぜなら、CIAやFBIから報告される「その手の」レポートは、彼らが職務を遂行していることを証明するために「定期的に」行われるもので、殆ど信憑性がないものと判断され、たいていは反古にされているからだ。で、実際に9割9分が根拠のないニセ情報である。それをテロリストたちは知っていたからこそ、911のテロは成功したのだ。問題は、そういうテロに対して無防備なシステムを作ったアメリカという国そのものにあるということにどうして気付かないか。 アメリカは思い上がったヤクザ国家でしかない。歴史上、侵略国家でなかったことなどない。自分がお山の大将、百獣の王だと思っているから、まさかネズミに食いつかれるとは思っていないし、食いつかれたらどんなに小さな敵でも激昂して踏み潰さずにはいられない。もしも、敵の姿が見えなくなれば、誰でもいいから敵に仕立てあげて潰してみせるくらいのことはする。ブッシュでなくともだ。 いや、そもそも日本人なら、朝鮮戦争で、ベトナム戦争で、「基地」として使われてきた歴史的過程を知っていれば、大統領が誰であろうと、アメリカは同じことをやり続けるのだということを理解していておかしくないはずなのに、なぜ今更ムーアの甘言にうかうかと乗せられるのか。 ムーアは決して「アメリカよ、これ以上戦争をするな」と言いたいわけではない。彼は戦争自体を否定などしていない。反戦主義者などではないのだ。よく映画を見ていれば分かることだが、彼は「もしもブッシュが真剣にビン・ラディンを追っていたら」ブッシュに対して「NO」とは言わなかった、と主張しているのだ。これは、もし、空爆の標的がサウジアラビアであったなら、そこで「テロリストの巻き添えを食らって」サウジの無辜の民衆がいくら死のうと構わない、と言っているに等しい。もし、上院議員たちが自分の息子を兵士として送る署名にサインしたら、ムーアは果たしてどう反応したか? もちろん、サインする議員なんていないだろうと予測してそういう方法を取ったのは明白だが、もし何人かでもいたら、彼らに対してバンザイをしなければならなくなるのではないか? いや、一人だけ、戦場に自分の息子を送った上院議員がいたが、なぜかムーアは彼を取材しなかった。そりゃそうだ。そこで「あなたはエライ」とでも言おうものなら、自分が好戦家であることがバレるからである。アメリカが「正義の戦争」を行っていると納得すれば、ムーアはただちに「戦争賛成」を唱えるだろう。勘違いしてはいけない。ムーアもまた「バカでマヌケなアメリカ人」なのである。 結局ムーアは、「ブッシュ、テメエの戦争に俺たちを巻き込むな」と言ってるだけだから、我々だって、「ムーア、お前個人のリクツに日本人まで巻きこむな」と主張して何が悪かろうか。私が言いたいのは、アメリカを批判するなら、ムーアみたいな胡散臭いヤツの尻馬に乗らずに、「自分の言葉で」批判しろよ、ということなのである。 まあ、批判したって何が変わるわけでもないから悔しいんだけどな。その悔しさを「緩和」させてくれた気にさせてるだけだから、あの映画、ゴダールから馬鹿にされるんだよ。
コンテンツに書こうと思ってたこと、かなり吐き出しちゃったなあ。でもまだキチンと論証してない部分も多いけど。 そんなに文句があるなら、ヤフーの掲示板あたりに行って、自分の意見書きこんだらどうだ、とか言われることもあるのだが、私ゃ自分の意見を人に押しつける気は毛頭ないので、そういうことはしません。意見書きこんで流すだけならいいんだけど、ああいうとこって、必ず反論のレスつけなきゃ気がすまない御仁がいるからねえ。 そもそも私は、ディベートの習慣のない日本人に建設的な論争はほぼ不可能だろうと考えている。論争というものはある一定の共有されたフィールドの上でしか成立しないものなのだけれど、日常会話でだって、たいていの場合、そのフィールドをズラされちゃうことが多い。それを私は「話の次元が違うよ」と説明するのだけれど、この「次元」とか「レベル」という言葉がまた、勝手に「アタマの出来が違う」と相手に誤解されて「オレをバカにするのか!」とキレられてしまう。これはちゃんとした論理学用語で、単に「場」の違いを表してるに過ぎなくて、別に知能とは関係ない。別にこの言葉を知らなくても、文脈から「別にバカにして言った言葉ではない」ということも分かるはずなのだけど、ここで腹を立てる人は結局、「筋道立てて話すこと」「相手と意思を疎通させようとすること」自体、まるで理解できてないことが露呈されるので、「ああ、この人とは会話ができないのだなあ」ということが察せられるのである。 何が悲しいって、この経験、しげとの間で起こることが一番多いんだよな。他人だったら適当に話を合わせて会話を打ちきっちゃうんだけれど、しげとではそうもいかない。だから「どこがどうズレているのか」説明してやんなきゃならなくなる。やたらムダな会話になっちゃうと言うか、ヘタしたら徹夜で語り合ったりすることもあるのよ。からだ持ちませんて(T∇T)。 えーと、そういった体力気力の問題がありますので、一部、私の文章に不快を感じられたサイトの方、私は別に怒ってもいないし、そちらに乗りこんでいって荒らしたりする気もありません。どうぞ、ご心配なく。
毎月1日は「映画の日」なので、仕事がハケてからしげに誘われて、「ダイヤモンドシティ」に行く。 もうさすがに混んじゃいないだろう、と『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』を見たけど、お話まるで『ドラえもん』でしたね。ハリーがますますのび太に見えてくることったら。まあお話は可もなく不可もなく。オトナがみんな無能揃いってのは、いくらハリーたちを活躍させるためとは言え、ちょっとワザトラし過ぎるなあとは思ったけれども。まあ、ハーマイオニーが相変わらず可愛かったから、イイかな。グーで殴るとこ、最高(^o^)。 校長先生がマイケル・ガンボンに変わったので、先生たちが「メグレ警視と心理探偵フィッツとドーラ・チャールストンの名探偵共演だ!」と喜んでたんだけど、何のことかよくわかんないでしょうね。すみません。
予告編で、ロバート・ゼメキス監督の『ポーラー・エクスプレス』が流れたんだけれど、これ、『ジュマンジ』のクリス・ヴァン・オールズバーグの絵本『急行「北極号」』の映画化なのだね。けれど、見て驚いたのはてっきり実写映画化されるものだと思っていたら、全編CG映画になっていた。 ゼメキス監督は先日来日して、「絵本の油絵があまりにも美しかったので、その質感をスクリーンでも生かすためにはCGでやるしかなかった」とか言ってたけど、オールズバーグをバカにしてるのか? CG使ったってあの質感は再現できないよ。なんかもう「CG使わなきゃ」って信仰がアメリカの映画人の中にはできあがっちゃってるんかね。「11月に皆さんが本作をご覧になれば絶対納得するはず」とも言ってたそうだけど、既に予告編であのいかにもCGな気持ち悪い動きを見せられて「つまんなそう」としか思えなくなっちゃったんだけど。「油絵をアニメにすることが不可能じゃない」ことは、『老人と海』などでも証明されている。要は手間隙を惜しむかどうか、なんだけど、ハリウッドは最近、惜しむことしかしないもんな。 ピクサーの新作、『Mr.インクレディブル』も全然つまんなそうなんだけど、どうしようかなあ。
2003年09月01日(月) 「じゃないですか」って言ってる人が多いじゃないですか/映画『用心棒』/『呪恩2』(清水崇・MEIMU)ほか 2001年09月01日(土) 加藤夏季補完計画(笑)/『スペオペ宙学』(永井豪)ほか 2000年09月01日(金) 食って寝るだけの毎日も今日まで/ドラマ『横溝正史シリーズ・本陣殺人事件』ほか
一日50人から80人くらいのご来客数で細々と続いております当ホームページでありますが、どういうわけだか今日は150人以上の方がお見えになりました。こんなのはいつぞやの長崎佐世保小6殺人事件のことを日記に書いて以来のことであります。 もしかしてまた2ち○んねるにでもリンク貼られたかな〜とか思って見てみたら、全然違っておりました。いや全く失礼な想像をしてしまったのですが、私のこの日記を「お気に入り」に登録して下さっている名塚元哉さんが、ホームページのほうにもリンクを貼って下さって、そこからアクセスしてきたお客さんがいらっしゃってたのでした。 名塚さんの「あんた何様?日記」は、政治、芸能、スポーツ、事件と、扱う話題も実に豊富で、私のこんな拙い日記よりも何倍も読み応えがあって、エンピツでもトップクラスの人気サイトなのですが、何を勘違いなされたか、こんな唐変木な私の日記をどこかしら面白がって下さっているらしい(腹を立ててる面もあるかもしれませんが)。いやまあ、過大評価も甚だしいというか、全く汗顔の至りであります。おそらく、今日来てくださったお客さんも、「なんだ。たいした日記じゃねえし、コンテンツも面白くねえ」と、1、2週間もしたら覗きに来なくなって、また静かなサイトに戻るとは思いますが、わざわざリンクしていただいたことには心から感謝しております。この場を借りて名塚さんにお礼申し上げます。
9月に入ればまた少し忙しくなるので、今のうちに準備できる仕事をちゃちゃっと片付けておく。 しげは今日も鬱で仕事休みなので(一応近々復帰の予定だが)、帰りは迎えに来てもらって、「庄屋」で食事。しげはステーキ丼、私は椿山寺御膳。天ぷらも頼んだが、エビ天はしげのもの。 料理を待ってる間、新聞を広げてみて、アテネ五輪の終了のニュースなど、漫然と見る。日本のメダルラッシュとか、マラソンに乱入とか、ドーピングとかいろいろあったらしいけれども、スポーツそのものは嫌いじゃないが、周囲やマスコミの騒ぎっぷりが好きになれないので、テレビも殆ど見ていない。所詮、オリンピックったって、政治ゲームだし。 それでも日本の選手の多くが、「国の威信」とか背負わずにのびのびと参加してきてた雰囲気だったのがよかったかなあと思う。メダル取れなくても明るい顔してるし、これなら東京オリンピックの円谷選手のような悲劇は起こらないだろう。高橋尚子選手の問題に関する陸連のメンツ主義を見ていると、まだまだ悲劇の火種が完全に消えたわけじゃないとは思うけれど、選手の気分の方が変わっていけば、オリンピックに出ようが出まいが、「スポーツが好き」でいいんじゃないかってことで、周囲の圧力や偏見なんかはねのけていけるだろう。 けど、どこの国とは言わんけど、「参加することに意義がある」って言葉、タテマエだとしても守ろうとする姿勢くらいは見せたらどうかね。
帰宅して、コンテンツの原稿など少し書いていたが、睡魔に襲われて、10時前には布団に倒れこんでしまう。こう早寝だと、明日は早起きか、と思っていたら、それから9時間まるまる眠りこけてしまったのだった。疲れがまた溜まりやすい感じになって来たのかなあ。
演劇関係のシゴトなどをしていれば、知り合いにマンガ家とかアニメーターとか、少しはできる。たまにそういう人から「ウラ」事情などを聞いたりすると、まあ、夢だけ持って世の中渡って行くわけにはいかないよな、ということは分かる。しかし同時に思うことは、醜くて世知辛いはずの「そういう世界」にいながら、なお「夢を語る」ことができるという「現実」は何なのだろうか、ということだ。 現役アニメーターである石田敦子さんが『ヤングキングアワーズ』に連載しているマンガ『アニメがお仕事!』がようやく1巻にまとまった。部数余り出てねえんじゃないかってくらいに本屋で見かけないが、ようやく福家書店で1冊だけ見つけた。読む人によっては絵柄に好き嫌いはあるかもしれないけれど、アニメに「夢」を持っている人、あるいは持った過去のある人にとって、これは必読の書だろう。 読んだマンガの感想、コンテンツになかなか挙げられないでいるが、これだけは簡単にでもこの日記に書いておきたい。薄給・重労働は常識、周囲のアニメに対する偏見は強く、夢破れて転職していく若手が後を断たないアニメーターの世界で、なおかつ「仕事を続けて来た」石田さんの、これは紛れもない「戦いの記録」である。フィクションという形は借りていても、そこに描かれていたような「いやがらせ」はきっとあったのだ。それでも石田さんは「アニメーターをやめなかった」のだ。 この「現実」は何よりも強い。賢しらだった皮肉屋は「夢だけじゃ食っていけねえんだよ」と言うが、威張ってそんな口を利くヤツは、たいてい、夢を実現させる能力もない自分を現実主義者に見せかけて韜晦しているだけの愚かで卑屈な猿である。こういう言い方をすると、すぐ勘違いする馬鹿が出てくるのだが、私は「現実を見るな」と言いたいわけではなくて、「現実主義を逃げ口上にするな」と言いたいのである。陳腐な言い方だが、挫折する前に何かそれなりの「努力」はしたのかそいつは。何度も挫折を味わい、挫けそうになりながらも歯を食いしばって、自分の「夢」を実現したヤツだって、世の中にはいくらでもいるのだ。そういう人間に対して、口を開けば「もう少し現実を見ろよ」としか言えないヤツは、それこそ自分の狭い世界の中の現実しか見ていない、愚か者である。さらに広い世界から見れば、彼らの語る「現実」とやらのほうが、儚い「幻」でしかない場合も多い。全く、夢を見てるのはどっちの方なんだか。 もちろん、努力もしねえで「夢」だけ語ってる馬鹿だってたくさんいるけれど、少なくとも人に知られずとも日々研鑚を怠らないアニメーターの卵諸君にとって、いや、ささやかでも自分の夢を決して忘れないでいる若い人たちにとって、このマンガはきっと勇気と力を与えてくれると思うのである。 ……だから部数もっと出そうよ、少年画報社さんよ。
2003年08月31日(日) 充実の休日。シャレかい/映画『乱れからくり』/『チキンパーティー』1巻(金田一蓮十郎)/『よつばと!』1巻(あずまきよひこ)ほか 2001年08月31日(金) おたくはセールス電話、おおくありませんか?/DVD『スペースカウボーイ 特別編』ほか 2000年08月31日(木) 耳掻きしてたら血が出た……/『心理試験』(江戸川乱歩)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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