無責任賛歌
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記




ホームページプロフィール掲示板「トーキング・ヘッド」メール
藤原敬之(ふじわら・けいし)

↑エンピツ投票ボタン(押すとコメントが変わります)
My追加


2003年05月30日(金) 追い込み日記/懐かしの男

 職場への交通手段が変更になったので、通勤手当を支給してもらう関係から、新しく書類を書かねばならなくなった。これが実に面倒臭いのである。
 経路と交通手段と交通費を書かなければならないのはわかるのだが、いちいち地図を添付しなきゃならんのはどういうわけだ。しかも往路と復路では道が違ってるので、2枚も書かねばならないのである。
 でもって、苦労して書き上げた地図を持って、私が総務に持っていこうとしたと思いねえ。ところが、突然私は尿意を催した。昔の手術の失敗以来、私の括約筋はゆるんでいる。長くは持たないのだ。慌ててトイレに飛び込んで思う存分に放水。その間地図は口にくわえている。
 事件はそのとき起こった。
 私の目の前をコバエが飛んだのである。
 思わず私は口を開けた。ハラハラと舞い落ちる地図。一枚が見事に金魚鉢の中に……。
 私は贅沢は嫌いだ。日頃から節約を旨として生活している。紙一枚とてムダにしたくはないのだ。しかも極めて鷹揚なココロの持ち主で、細かいことには拘らないときている。
 そんな私が、添付すべき地図が「ちょっと」汚れたからと言って、わざわざ書きなおしたりコピーを取ったりできるだろうか。否である。
 というわけで乾かしてそのまま書類に添付しました。シワは糊付けしたときにできたものということで。
 ああ、なんてモノを大事にする私♪


 CS日本映画専門チャンネルで『あんみつ姫 甘辛城の巻/妖術競べの巻』、再見。昔はヘチャだと思ってたけど、こうして見ると雪村いずみもかわいいなあ。
 続けてアニメ版『おしん』。公開当時は「こんなもんアニメにしてどうする」と思って劇場までは足を運ばなかったんだけど、アニメとしてはムダに出来がいいんだよねえ。
 『柔の星』。主演が桜木健一でライバルが近藤正臣の柔道もの、と言えばどう見たって『柔道一直線』の映画化なんだけれど、権利が取れなかったのか原作に梶原一騎の名前はなし。それでも何とかテレビの人気番組にあやかって映画館に客を寄せようとする映画界のイジマシさ、このころからあったのだよなあ。それが逆に映画の斜陽を呼んだではないのかね。


 しばらく会ってなかった知り合いから電話がかかる。
 昔、その人が事件を起こして裁判沙汰になったときに、知り合い代表ということで私が弁護に立つことになったのだが、なんでよりによって引っ込み思案で寡黙な私に弁護を頼むかなあと思いつつ、慣れぬ熱弁を振るったのである。それが少しは効を奏したのか、判決は情状酌量のつく寛大なもの。当時は随分感謝されたものだが、それから当人は真面目に働くようになって、結婚もして子供も2人、元気でがんばっている(だから私は「一度事件を起こした者が更生するのは難しいという説は取らない)。
 電話は「今度3人目が生まれます」という報告で、今もこうして昔の縁を思い出して電話をくれるのが嬉しい。で、私の知り合いだからやはりオタクである。ひとしきり最近のテレビアニメの話なんかをする。「『ガッシュ』はいいでしょ」「作画がイマイチじゃないか?」程度の他愛ないもの。
 「また遊びに来いよ」と誘ったが、お互い忙しくてなかなか時間が取りにくいのが残念である。

2002年05月30日(木) タカリ女の言い分/『東亰異聞(とうけいいぶん)』1巻(小野不由美・梶原にき)
2001年05月30日(水) まるでNENNEのように/『帰ってきたハイスクール!奇面組』(新沢基栄)ほか


2003年05月29日(木) 追い込み日記/アカデミズムな男

 今朝しげから聞いた話では、しげのバイト先で、例の客あしらいのヘタな新人さんが、またトラブルをやらかしちゃったそうである。
 なんでも、注文を取り間違えたのを客に文句言われたら、「はあ? アンタが間違えたんだろう」とかなんとか言い返したらしい。
 怒った客と諍いになって、突き飛ばされて尻餅を突いたその新人さん、あろうことか親兄弟を呼び出して(その間に件の客は帰る)、店長さんにクレームをつけ出し、警察まで呼んだという。
 まあ、突き飛ばした客だって悪いと言えば悪いが、基本的にその新人さんの態度自体に問題があるのは誰の眼にも明らか。それを家族郎党(両親に姉さんだそうな)引きつれて店のほうに文句を言いにくるとはいったいどういう常識の中で生きてきた人々であるのか。
 世の中いろんな人がいるとは言いながら、あまり私生活でこういう類の人とは関わりあいになりたくないものである。でも、一定の確率でどこにでもいるんだよね。


 ようやく復活、出勤。
 まあ、予想していたことではあるが仕事が一気に押し寄せてくる。でもってこれがどうも再来週くらいまで続きそうなんだな。死ぬかもオレ。
 いやまあ、適当になんとかこなすつもりではいるけどね。

 銀行に寄らないとおカネを使い果たしているので、久しぶりにしげに頼んで帰りは一緒。なのになんだかしげの機嫌があまりよくない。
 「今日は中が悪い日とよ」
 「なんで?」
 「オレたちあんまり会わんほうがいいとよ。離れて暮らした方がきっと仲がよくなると」
 「今日は別に、会って何もケンカになるようなことしてないやん。お前が勝手に思いこんでケンカ吹っかけてるだけやろ」
 「今度からいちんち置きに仲が悪い日といい日、決めん?」
 言ってることが全然理解不能なのである。多分寝不足なのであろう。だいたいこいつは二、三日前も夢の中でオレにいじめられたと言って、現実の私に文句をつけるくらい理不尽なやつなのである。


 今日は仕事が遅出だというので、一緒にリンガーハットで食事。
 こないだ食べた冷麺セットゴマダレ味が美味かったからだが、しげもそれが気に入っているようだ。
 「けど、上の具は要らんと」
 つまりは麺とタレだけでいいということなのだが、それでホントに美味いのか? 
 「野菜は嫌いだとしても、鶏肉や卵は好きやろ」
 「煮卵は好かん」
 どこまでもワガママだが、ホントに「具は要りません」と注文したのには驚いた。店員さんもちょっと面食らってたぞ。
 私は普通に具入りを食べる。ついでにオデンも10本ほど頼んで二人で分けるが、予想通りしげは牛筋ばかり食う。豆腐も食えよ。


 夜のチャット、今日はあぐにさんも初参加。
 昨日の某先生の某日記で(^o^)、私らしき人物が話題になっていたので、いきなりからかいに来られたのであった。たまに顔出して下さったと思ったら、これだからなあ(^_^;)。
 その先生が某アニメ本の企画で、内外のアニメーションベスト20を選出されていたのだが、それが至極マットウな内容であったので、思わず感心して(でもって誤字もちょいとあったので)、「モノシラズの若い人への皮肉ですか?」みたいなこと書いてメールで送ったら、逆にその先生への皮肉かと取られたようなのである。
 日頃からアカデミズムを毛嫌いされている方なので、いかにも正統な作品ばかりを挙げてしまったことについては、ご本人もかなり気にされていたようで、私はイタイところを突いてしまったらしい。とは言え、その方がいかに嫌おうと否定したがろうと、その方の書きモノの根底に、極めて学究的な姿勢が見え隠れしていることは如何ともしがたいのである。ファンというものは残酷なもので、その作家の恥部をこそ愛するということもある。
 いや、別に知識や雑学は恥部ではないし、それが実はその先生の売りになってるんだから、いくら嫌ったって、自己否定になっちゃうだけなんだけどなあ。

 あぐにさんは某(今回「某」が多いな)ファーストフードの店でバイトしてらっしゃるのだが、客の傍若無人ぶりには結構閉口しているようだ。「店員が人間だと見なされていない」旨の発言もあったが、表向き身分も差別もないとされている社会にあっても(そう言われているからこそ)、実質的なヒエラルキーは自然発生してしまうのである。客へのもてなしは礼節の問題なんだから、「オレは客だぞ」って態度は自ら無礼を働いてることになるんだけど、まあそういう常識も通用しない時代になっちゃったんであるな。
 そのあともヨナさんも交えてマンガやアニメの話、ひとしきり。けれど12時にはきちんと切り上げる。健康的な生活を築こうとちゃんと考えているのである。


 『BSマンガ夜話』は最終日、『弥次喜多inDEEP』。しりあがり寿さんの作品は好きなものも多いのだが、『コイソモレ先生』とかこの『弥次喜多』とか今連載中の『メメント・モリ』とか、テツガクしちゃってるのはあまり感心しない。青臭いからである。四十過ぎたオトナの描くもんじゃないでしょ。
 高橋源一郎をゲストに迎えていしかわじゅんと「マンガの芥川賞だよねえ」とか言ってるが、「芥川賞的」ってコトバ、ニュアンスとして、「つまんないから誰も読まない」って意味も含まれてることに気付いてるのだろうか。
 昨日、一昨日は記録的なくらいに何百通も来ていたファックスが、今日は三通だそうな。さもありなん。
 しりあがりさんを取り上げるのはいいんだが、それが『エレキな春』や『おらあロココだ!』ではないところがNHKだからなのかなあ。そう言えば諸星大二郎のときも『妖怪ハンター』も『暗黒神話』も『孔子暗黒伝』も『西遊妖猿伝』も無視して、なぜか『僕とフリオと校庭で』だったものな。なんだかよくわかんない選定なんである。

2002年05月29日(水) 管理ってそういうことじゃなくてよ/DVD『絶叫屋敷へいらっしゃい!』/『ガンダムエース』7月創刊号ほか
2001年05月29日(火) ヒステリー・ヒストリー/『オサムとタエ 早春残光編』(村野守美)ほか


2003年05月28日(水) すっ飛ばし日記/耽美かヤオイな女たち

 夜更かしが過ぎたせいか、今日も仕事を休む。
 昼まで寝てたのも昨日と同じ。気持ちが鬱にならないよう、「明日は絶対仕事に行くぞ仕事に行くぞ」と自己暗示をかける。自分をマインドコントロールできてきるからここまでなんとかやってこれたんだろうなあ。
 
 『BSマンガ夜話』、ついに来たぞの『風と木の詩』。
 やっぱりチャットしながらの鑑賞だが、今日はヨナさん、鍋屋さんに加えて、こうたろう君(どういう意図があったかわからんが突然グータロウと改名した。チャットの中だけかそれとも今後全てこれで行くのか?)も参加。男4人でむさくるしいったらない(^o^)。
 雑誌を毎号追いかけるほどではなかったが、私も概ねリアルタイムで『風と木の詩』は読んでいる。まあどっぷりハマッてた女の子って、どこの学校にもいたから、やっぱり奨められるしねえ。
 この竹宮さん、萩尾さん、大島さんほかの24年組の登場が「少女マンガのスタンダードを作った。そしてそれまでの少女マンガを『古典』にしてしまった」とのいしかわじゅんの意見は、まあみんな言ってることではあるけれど、念を押すように確認しておきたいことである。私もそれを、当時実感しながら少女マンガを読んでた記憶がある。復刻されてはいるけれど、今や浦野千賀子の『アタックNO.1』とかは感情移入しては読めないもの。
 しかし、後の「やおい」に見られるように、ホモセクシュアルを扱った作品が『風と木の詩』のあとは、どんどん形骸化していったのも事実。なんつーか、元祖が元祖の枠を越えて昇華されちゃったものだから、模倣以上のものが生まれなかったって感じなのかね。言っちゃなんだが、今の少女マンガって、随分「安いところ」で手を打ってる作品が多いように思うんである。『フルバ』あたり読んでると、特にそういうこと感じますよ。
 それがイカンと言いたいわけではない。そればかりじゃジャンル自体が活性化しない、ということなのである。竹宮さん、萩尾さんを読んできた世代が新しくマンガ家になって、さて、時代を変えるほどのものを生み出してもいい頃合じゃないかって思うんだけどねえ。

 さすがに明日も休むわけにはいかないので、チャットは途中で降りる。管理人がケツまくったみたいで申し訳ないことでありんす。

2002年05月28日(火) 素敵なあなた(はあと)/CD『ぼういず伝説』/『コメットさん☆』DVDBOX2ほか
2001年05月28日(月) 才能がないなんて言い訳だ/DVD『チャーリーズ・エンジェル』



↑エンピツ投票ボタン
日記の表紙へ昨日の日記明日の日記

☆劇団メンバー日記リンク☆


藤原敬之(ふじわら・けいし)