無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2007年04月18日(水) 森田雄三withイッセー尾形の『イッセー尾形のつくり方2007in博多』ワークショップ4

 イムズ休館日のため、一日、間を置いてのワークショップ四日目。
 この間に世間では大層な事件がやたらと起きていたわけだが、自分がいっぱいいっぱいだと、身近で大地震でも起きない限り、大統領が暗殺されようがエイリアンが戸来村に飛来しようが飯島愛が引退しようが全ては対岸の火事である。

 でも、ちょこっとだけ例のアメリカバージニア工科大学で起きた銃乱射事件について触れておくと、日本のマスコミがいくら「アメリカは銃社会であることをやめるべきだ」とわめこうと、改まるはずのないことについてやいのやいの主張すること自体が能天気である。
 武器があるからこんな事件が起きる、銃規制を厳しくすべきだ、これは一見正論である。しかし現実論ではない。アメリカはいったん銃を持ってしまった。一度持ってしまったものはもう捨てることはできない。捨てれば、「自分が被害者になる」からである。
 今回の事件に関しても、校内に武装したガードマンが誰かいたなら、あるいはせめて教師が銃を持ってさえいれば、犯人を早々に射殺して、被害者の数を減らすことだってできたはずだ、とも言えるのである。
 少なくとも、日本人で、「自衛隊を認める人」が、アメリカさんに「自己防衛なんて考えなくていいからともかく武器を捨てろ」なんてことは言っちゃダメだよね。

 笑っちゃうのは、犯人が韓国人だったせいで、在米韓国人の間に「自分たちに対する差別が始まるのではないか」と動揺が走っているということ。
 あるに決まってるじゃん。そういうクニなんだから。「外国人は基本的に侵略者」、それがそもそも侵略によってアメリカ大陸をわがものにしたアメリカ人の常識なんだから、こんな事件が起きなくても、きっかけさえ与えられれば、東洋人は簡単に差別されるんである。
 旅行相談所は韓国人の観光のための渡米を控えるように忠告してるってことだけど、観光だろうと留学だろうと、最初からあなたは「危険と隣り合わせです」ってことは言っておくべきだと思うけどね。


 仕事をちょっと早引けして、昼の部の後半から参加。
 ホールに入って、おおっと驚く。もうステージが張り出し舞台の上に出来ているのだ。その分、いつもの練習部分は半分ほどに狭くなっている。
 森田先生から「こんなに早く来ていいの?」と聞かれたので、「サボってきました」と答えたが、もちろんちゃんと休みをもらってきたのである。ちょうど会議もなかったしさ。

 平日の昼の部は、なるほど、人数が少ない。夜の部の半分ほどで、15、6人ほど、女性が殆どで、男性は若い学生さん風の人がちらほらというところである。サラリーマン姿のやつなんて私だけだ(笑)。
 イッセーさんの「歩き方講座」から参加するが、新人さんが多いせいか、なかなかスムーズに流れない。イメージを作って歩いているか、ただ「ヘンな歩き方」をしているか、その差が歴然としている。「お父さんかお母さんのイメージを持ってみて」とイッセーさんも「一から」説明することになる。
 「歩いた後で『ご焼香』してみて」と一段階上の指示を出すが、みんな、お辞儀をしようとした瞬間にイメージが消えて、小手先の芝居に戻ってしまう。見るに見かねて、森田先生が「もう一度と円陣に戻して」とやや言葉を荒げ始める。
 昨日までまだ優しげだったのが、ようやく「森田節」の復活、という印象で、例の「頼むよ、あと三日だからね」も飛び出す。森田先生は私たちには「お父さんやお母さんの口癖を真似してみて」と指示されるが、このご自分の「頼むよ」が癖になっていることにはお気づきだろうか。

 円陣を組み、一通り、もう一度身近な人のイメージを繰り返させる。前に二人ずつ出されて、ともかく演じてみる。新人さんに「違う」「ダメです」「もう少し他の人の見てようね」と声が飛ぶのは当然だが、経験者に対してもダメ出し率が高い。「声作ってないよ」「余計な動きしない!」「そんなセリフがあるか! 高校演劇かテレビドラマだよ!」と怒声が飛ぶ。
 一番、キツイなーと感じたのは、「お父さんはそんなこと言う? 親はあなたたちにとても大事なことを残してくれたんだよ。それはね、口調を変えることで『これは話を聞かなくていい』と教えてくれたってことなの。いったい誰から教えられたのかしらないけど、『人の話を聞かなきゃならない』と思い込んでるでしょ? そうじゃないの。人の話を聞かないことが『身内』だってこと、『家族』だってことなの。そんなふうに大人を舐めたことを言ったり、親を貶めるようなまねはやめなさい」

 テレビドラマ風のセリフを森田先生がなぜ嫌うか。このあたりが一番の理由なのだろうか。

 書く時間がなくなったので、後半戦は省略。明日また書く時間があれば付けたすかもです(苦笑)。

2004年04月18日(日) 『カスカベボーイズ』余燼とPTSDな人々
2003年04月18日(金) メモ日記/危険な女の夜。
2001年04月18日(水) 中華思想の尻の穴/『名探偵コナン』32巻(青山剛昌)



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