無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年04月18日(日) 『カスカベボーイズ』余燼とPTSDな人々

 今朝は普通に目覚めて、『デカレンジャー』以降の番組をひと通り見る。
 『レジェンズ』は3話目で早くもキャラクターの先行きが心配になってきた。シュウがマトモに覚醒するのにはかなり時間がかかりそうだし、ハルカ先生はた結局ただのレジェンズオタクだったし、マックが意外に深みのあるキャラになりそうだけれど、体形的に大活躍は期待できない。デブはヒーローにはなれないのだよ(T.T)。今週も「カニ〜!」とか小出しのギャグはまあ好きなんだけど、なんか今イチ骨がしっかりしてないのである。でも今んとこ新番の中で毎週見る気にさせられてるのはこれだけなんだな。

 今日は練習には参加せず、一日ウダウダ。『カスカベボーイズ』の余韻も覚めやらず、『荒野の七人』の吹替え版とか見返したりする。やっぱりジャスティスの小林清志の声はジェームズ・コバーンの方にアテてほしかったな、とか思ったりする。ちょうど『電撃フリント』をWOWOWでもやってたので、今日はコバーン一色の一日であった。

 食事は冷蔵庫の中をあさって、スパゲティを作って食う。おかずがないのでカロリー的にはちょっと偏りがあるが、そのうち給料が出たらたっぷり野菜を取ろう。


 あぐにさんから『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』の初日舞台挨拶レポートが届いていたので、早速ホームポージの表紙にアップする。個人ホームページではあるけれど、自分だけの原稿で構成しようとは思っていないので、こうして寄稿して頂けるのは本当に嬉しい。ああ、私もナマ矢島さんやナマならはしさんやナマこおろぎさん(八橋かい)のご尊顔を拝して見たかったぞ!(T∇T)。パンフレット、昔はみなさん顔写真を載せていたのだけれど、今年のには一切顔出しがなし。レポートにもあったけれど、13年も経つとみなさん充分いいおトシになられているので、ちょっとご遠慮なされたのかも。でも身も心も美しい方はおトシを召されてもやっぱり美しいものだけれどもね。
 ……いや、藤原啓治さんを羨ましがるのはよしひと嬢に任せます。

 しげに言わせりゃ私の文章は「いつも高飛車」に見えるそうなので、優しげな文章があると清涼剤のように安らげることである。でも私の文章って、ヒクツだって意見もあったのだが、要するに何を書こうが「読みたいやつはそのように読む」ものなのである。でもどうせ批評するのなら波多野完治の『文章心理学入門』くらいは読んだあとにしてもらいたいんだけどね。もちろんこの本だってかなり古くはなってるんだけれど、自分の意見ってのは過去の研究の上に積み上げていかないと、ただの傲慢な意見の押し付けにしかならないのである。


 山本弘さんの「SF秘密基地」、『カスカベボーイズ』の感想でも誰かか書いてないかなと思って覗いてみたのだが、『名探偵コナン』に『アップルシード』はあっても『しんちゃん』は無かった。
 この2本もそのうち見るつもりではあるのだけれど、優先順位がやはりあそこの人たちと私とでは違うのだなあと寂しく思う。多分、オタクとは言っても、『オトナ帝国』以降、多少の注目は集めてはいても、『クレヨンしんちゃん』まで見に行こうとするオタクはまだまだ少ないのだ。脚本、作画、音楽、演技、演出、あらゆる面から総合的にアニメを見ようとするほどの濃いオタクな人なんて、プロ以外には会ったことがないし、たいていのオタクは「キャラクター萌え〜」的な感覚から一歩も外に出ていない(本人はそうでないつもりでいるのがお笑い種なのだが)。と言うか、「萌え」という感覚があまりに手頃だったために、そこで「手を打つ快感」を覚えてしまった。手塚治虫じゃないけど、「マンガばかり読んでちゃだめです! 映画をもっと見なさい!」と今更な愚痴の一つも叩きたくなるのであるが、スタージョンの法則がここでも作用しているとすれば、広く開放されているサイトには基本的にクズしか集まってこないのである(悪口ではなくて事実である)。
 でもクズがいなけりゃその中から玉も生まれては来ないわけで、「こういう痛いオタクにゃなりたくないな」と感じたROMさんたちがそれを他山の石としてひっそりと実力を磨き、ある日突然プロの世界で頭角を表す、ということもあると思う。言い替えればオタク系サイトでの痛い発言の数々はそのための布石であるのだ。その意味で、「○○萌え〜」な個人サイトにも、当然のごとく存在意義がある。馬鹿だの猿だの屑だのと罵倒はしているが、その存在を否定しているわけではない。だいたい私自身の文章も何度もはっきりと「馬鹿発言」であると断言している。別にご意見番を気取っているわけではなく、若い人にはただの踏み石程度に思って頂ければよいのだ。でなきゃ誰かさんみたいにお偉いさんに取り入って媚び打ってますがな(^o^)。(←かなり多数の人を想定しているので、自分のことだと思い込まないように)
 『クレヨンしんちゃん』の魅力に気付いている人たちは、多分いっぱいいるのである。けれどそういう人たちは痛いオタクの集まりの中に混じりたいとは思っていないのだ。『オトナ帝国』から、『カスカベボーイズ』から、「自分が生きるべき現実がどこにあるのか」を感じ取ることができた人たちは、思いっきり狭苦しい世界で充足しているオタクたちよりもずっとずっと先の未来を見つめているのである。


 ここのところ、いつの間にかイラク人質事件の追っかけになってしまっているけれども、事件自体は解決したのであるから、興味は自然と三面記事的なものに以降しつつある。
 三馬鹿の一人、今井紀明さん(「馬鹿」と言っときながら「さん」付けもヘンだが、呼び捨てにするとかえって記号化されて客観的に歴史的有名人扱いすることにもなりかねないので、それを避けているのである。だからまあ、個人を特定する時以外は固有名詞はあまり出さない)のサイトみたいなの(メルマガみたいだが)を覗いてみたのだが、高校3年生にして既に相当サヨク的政治活動やってたんだねえ。もちろん親の薫陶を受けてのことだろうけれど。
 「劣化ウラン弾の禁止キャンペーンに絡ませてのイラク派遣反対の活動を札幌の市民活動家や市議会議員、道議会議員、マスコミ各社に呼びかけを始めました」って文章がまず笑える。つまりは「劣化ウラン弾の禁止」よりも「イラク派兵反対」の方が「主」になっちゃってんのね。「本末転倒」とはまさにこういうことを言います。
 「この活動は札幌で活動することに意義があります。たとえば、広島や東京で派遣反対の劣化ウラン弾のことを取り上げればマスコミの人や一般市民は『またか』ということを感じるでしょう。しかし、札幌での劣化ウラン弾を取り上げての活動はあまりありませんし、さらにいえば放射能汚染から派遣論議を出すとなれば、注目を浴びる可能性は高まると考えたのです」
 どこでやろうと『またか』としか思わんてば(^o^)。第一「またか」と思われるということはその意見そのものに現実性や説得力が欠けているということなんだから、自分たちの意見のどこに問題があるかを考えるのが先決でしょう。「自分たちのやっていることは正しい」「それが理解できない大衆は馬鹿だ」「馬鹿にはちゃんと啓蒙してやらなきゃならない」、そう考えて高慢になっているから、こういうことを堂々とオモテで語れてしまうのですね。「これは戦略です」とも語っているが、戦略のつもりならオモテで語っちゃダメですがね(^_^;)。
 彼の目を「イッちゃってる」と評した人は多いけれど、まあ本当にイッちゃってる人だつたわけだわ。

 で、その三馬鹿はようやく今日になって帰国。ところが予定されていた記者会見には、ドバイの医師から「3人はPTSD(心的外傷後ストレス障害)で、記者らと面会せず、安静と休養が必要」と診断されたということで、欠席し、家族がメッセージを代返するに留まった。
 解放直後は「イラクに留まって活動を続けたい」とか「自衛隊撤退」を主張していたということだから、もし本当にPTSDだったとしても、その原因は武装テロリストに拘束されたことではなく、家族から「お前ら日本じゃ糞バカ扱いされとるで」と知らせられたショックなのだろうな(^o^)。自分たちの価値観が殆ど認められていない、これまでの人生そのものを否定されているという事実を突きつけられたら、そりゃ病気にもなりましょうが、だからまあ、一つの価値観に凝り固まっちゃうのは危険なのである。
 三馬鹿がドバイから関西国際空港へ向かう機内で書いたというメッセージは以下の通り。

 高遠菜穂子さん「この度、日本の皆さま、そして世界中の皆さまに大変なご心配、ご迷惑をおかけしましたこと、伏しておわび申し上げます。誠に申し訳なく思っております。また、私たちの解放のため多大なるお力を尽くして頂きましたことに全身全霊で感謝申し上げます。本当にありがとうございました。解放されたことは徐々に受け止められるようになりましたが、まだ現実を掌握しきれていません。心身共に回復するまで今しばらくお時間を頂くことをお許し下さい。必ずお話しします」
 今井紀明さん「皆様、ご心配おかけして本当に申し訳ありませんでした。また、救出に向けて多くの方が協力していただいたことに感謝しています。体調に関しては食事があまりとれず、いいとはいえません。今になって非常に疲労感が出ています。本当にご心配おかけしました」
 郡山総一郎さん「このたびは国民の皆さまに多大なるご迷惑、ご心配をおかけしたことを深く反省し、おわびの言葉もございません。本当に申し訳ありませんでした。こうして無事帰国することができたことを感謝しております。ありがとうございました」

 「余計なことは言うな、ともかくアタマを下げまくれ」と家族から指示されたのがモロ見えの文章であるが、「必ずお話しします」との言葉がどこまで実行できるものだか。「狂言」説を受け容れずとも、無事解放された事実は、武装テロリストたちが彼らを自分たちの「同調者」として認定した、ということなのである。さて、特に危害も加えられず(例のナイフを突きつけられた写真を信じていた人もいるようだが、狂言でなくともあんなんヤラセに決まってるじゃん)、どうやら「客人」として厚遇されていたらしいその過程を正直に語れますかね。更なる反感を買うのは目に見えているけど。
 今、発言できないのは、3人がうまく口裏を合わせて、できるだけ世論の怒りを買わない「ウソ報告」を捏造するための時間稼ぎって気がしてる人も多いだろうね。でも何言っても今更ムダじゃないかな。会見で今井さんの母親は「未来のある子ですから」とま〜だどまぐれたこと言ってるけど、どこの企業が彼を雇うかね。組合活動ガンガンやって会社の業績下げまくるのが目に見えているではないの。彼らにはもう「ほとぼりが冷めるまで隠棲する」以外の道は取れないと思うぞ。多分一生だけど。

2003年04月18日(金) メモ日記/危険な女の夜。
2001年04月18日(水) 中華思想の尻の穴/『名探偵コナン』32巻(青山剛昌)



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