無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年11月08日(月) 最後のお小遣い/映画『笑の大学』

 母が私名義で買っていた株券がようやく売れる。これまで書類手続きがいろいろと煩雑で伸び伸びになっていたものだが、もちろんバブル崩壊後の株価の下落を受けて、買値よりかなり減殺してはいるが、それでもちょっとしたお小遣い程度のおかねは手に入った。母から貰う最後の小遣いである。何か記念になるものでも買いたいようにも思うが、とりあえずはテレビの修理代に回す予定。何ヶ月か前にイカレて画面が映らなくなっていたウチのテレビ、実はまだ修理に出していなかったのである(^_^;)。じゃあこれまでどうやってテレビを見ていたかと言うと、お風呂テレビに電波飛ばして、それで見ていたのですね。
 デジタルテレビを買おうかって話もあったんだけれども(それで映るようになるCSチャンネルもあるし)、それはそれで次のボーナスのときに考えることにしたのである。今月から来月にかけては、うちはちょっとだけ裕福になるかな。この間に東京行きの資金を溜めとかないと。
 この日記読んでると、旅行だの上京だのDVDだのと、やたら遊んでやがるなあ、という印象を持たれて、我が家には無尽蔵に財産があるように錯覚してる人がいるかもしれないが、もちろん、んなわきゃあない。結構あれやこれやとやりくりはしているのである。ちなみにこの数年、私はTシャツ以外の新しい服なんて買ったことがないぞ。スーツなんて一気に数万ふっとぶようなもん、誰が買うか。誰かヘンな柄のTシャツとかあったら恵んでくれ(^o^)。


 残業で退社が8時。遅くなると伝えてはいたのだが、しげは駐車場で小一時間待たされる。6時に予定されていた会議の始まりが同僚の都合で遅れて、結局7時からになってしまったせいである。しげとは9時から映画を見ようと約束していたのだが、もう時間はギリギリ。当然しげはブスくれている。けれど、昔ほどにはヒステリーは起こさなくなっているので、ケンカして結局映画を見損なう、といったような事態に陥ることは避けられている。こちらもできるだけ仕事を早めに終わらせようと努力はしているので、そのあたりの事情を鑑みて、気遣ってくれるくらいの心の余裕が生まれているのなら、しげも少しは成長していると言えるかもしれない。単に面倒臭がりなのが進行しただけって可能性も否定できないが。

 場所は久しぶりの大野城サティ。レストランに入ってゆっくり晩飯を食うほどの時間の余裕すらないので、回転寿司の店に入り、十五分ほどで7、8皿を平らげる。そのあと、ワーナーマイカルで映画『笑の大学』を鑑賞。
 ……いやねえ、舞台版を先に見てるってこともあるけど、演劇を映像化する際に「やっちゃいけないヘボ演出」をこれだけやりまくって地雷踏んでる映画は見たことないよ。監督の星護、ドシロウトよりヒドイ。「密室劇」だからこその面白さを、やたら外に出して流れを途絶えさせる(『12人の怒れる男』の爪の垢でも煎じて飲めよ)、無駄なカットが多すぎて終始退屈、役者に意味不明な演技はつける、これ以上ないってくらいにヒド過ぎる演出なのである。稲垣、役所の役者二人も脚本がまるで読めていず、トンチンカンな演技をしまくっている。どこをどう取っても「最悪」で、誉めようがないのだ(小松政夫さんの「さるまた失敬」が見られたのは嬉しかったけど)。ともかくあの陳腐でつまんない幕ギレ! 舞台を見てない人が、映画で初めてあれを見て、「これが真の『笑の大学』だ」なんて思ったとしたら、こんな悲しいことはない。舞台版は映画の100倍は面白いんだよう!
 舞台版だって、実は大傑作とは言えない。脚本家の三谷さんの時代考証の甘さは目立つし、劇中劇がアチャラカになりきれていないという大欠点があるのだ。けれど、それでも近藤芳正さんの汗まみれの熱演で、そういう弱点がかなりカバーされていた。稲垣には到底ムリなことで、力不足も甚だしい。あの、「演技してますよ」的なクサイ小芝居の連続にはとても耐え切れん!(T∇T) 結果として、「笑いの起こらない喜劇」が出来上がってしまっているが、見せられる方は苦痛でしかない。ああ、なんで戯曲を戯曲のままにしておいてくれなかったかな。
 文句を付け出したら一昼夜はかかりそうなのでやめとくが、ある意味、映画『デビルマン』よりもむかっ腹の立った映画であった。つか、見終わったあと、マジでスクリーンに石投げつけたくなったよ。

 帰宅して、“口直し”に舞台版の『笑の大学』を見ながら寝る。ああ、近藤さんはやっぱりいいよなあ。

2002年11月08日(金) ウチもベストカップルだと言われることはあるが(-_-;)/『アフター0 著者再編集版』7・8巻(岡崎二郎)
2001年11月08日(木) エロに偏見はありません/『伊賀の影丸 邪鬼秘帳の巻(上)』(横山光輝)
2000年11月08日(水) チンジャオロースって漢字変換できねー/『家出のすすめ』(寺山修司)



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