無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年09月13日(月) 『スウィングガールズ』&『ヴィレッジ』を見た日。……ああそうそう、それから妻の誕生日(^o^)。

 しげの公式の誕生日。
 しげももう31であるが、未だに20代前半みたいな童顔だから(つか、年齢不詳だね)、私と並んで歩くとホント、釣り合いが取れないのである。そう言えばこないだ救急車で運ばれた時に、救急員の人から「お父さん、大丈夫ですか!?」って声かけられたっけ。パッと見、私とじゃ20歳以上トシが離れて見えるから仕方ないんだけれども。それでもまだ白髪染めとかはあまりしたくない。

 朝、日本映画専門チャンネルで市川崑監督版『吾輩は猫である』を見る。
 公開当時は盛りあがりに欠けるだの何だの酷評されてたけど、もともと散漫な原作をよく纏めていて、市川崑の映画の中では佳作の方だろう。仲代達矢、波乃久里子、島田楊子、伊丹十三、岡本信人、篠田三郎、左とん平、前田武彦、神山繁、三波伸介、岡田茉莉子、篠ひろ子、緑魔子などなど、これだけの癖のある役者を集めてしかもそれをアンサンブルのように見事に演出して見せた腕の冴え、もっと評価が高くてもいいと思うのだがなあ。
 原作にない、「吾輩」の死後を描いたラストが特に好きなのである。「あのときお前は泣いていたねえ」という苦沙弥先生(仲代達矢)の茫洋としたセリフが実にいいのである。


 ちょうど休日出勤の代休だったので、昼から誕生祝を兼ねて外出。つか、私の目的は映画なんだが。
 福家書店を回って、ゆうきまさみの『鉄腕バーディー』6巻、和月伸宏の『武装錬金』4巻、桑田乃梨子『豪放ライラック』1巻、『アニメージュ』と『Newtype』の10月号を買う(全部読んだけど、感想書いてるとキリないので省略)。
 天神コアの食堂街で、和食。ランチプレートで、かしわ、焼き肉、揚げ出し豆腐、カツオのたたき、などがちょいちょいとあって、デザートにムースが付いてくる。ゆっくり一品ずつ味わうように食べながらふと向かいのしげを見ると、まだ5分と経っていないのにもう全て平らげている。
 「早いな、もう食ったのか」
 「だっておなかすいてたんだもん!」
 ハラが減っている時ほどゆっくり食べないと、かえってくちらないものなんだが、そういうアタマもしげにはない。私はゆっくり食べたので充分おなかいっぱいになったのだが、先に食い終わったしげは、しきりに「おなかすいた」を連呼するものだから、鬱陶しくて仕方がない。コイツの背中に10リットル入りのボトル背負わせて、そこから四六時中、流動食を管で口に送りこんでやりたい気分だ。そうすりゃこいつのムダなおしゃべりも聞かずにすむし一石二鳥である。
 慌ててかっくらったせいだろう、テキメンに腹を壊したしげ、「痛い痛い」と言いながら、岩田屋Z−SIDEでトイレに駆けこむ。だからいつも「慌てて食うな」と言ってるのに、学習能力のない猿はこれだからどうしようもない。しかもトイレから出て来たしげ、近くのケーキ屋のショーウィンドーを見て、もう「あれ食いたい!」と抜かしやがるのである。もういくらでも好きなもん食って、勝手に腹でも脳でも壊してしまえばいいのだ。脳はもう充分壊れてるか。

 天神東宝で『スウィングガールズ』。
 矢口史靖監督の前作『ウォーターボーイズ』に比べると盛りあがりにも欠けるし、かなり地味な印象であるが、女の子がみんな可愛いからまあヨシ。でももう2、3曲は演奏シーンがほしかったし、谷啓さんをわざわざ出演させといてトロンボーンの演奏シーンが殆どないってのは、矢口監督、今一つのところで「わかってない」のである。
 しげは「結局、『楽器がうまく演奏できるようになりました』ってだけの映画じゃん」と頗る機嫌が悪いが、でもそういう映画なんだからなあ。

 そのあともう一度Z−SIDEに寄って、ケーキ屋で、モンブランのショートケーキ420円ナリ、を買う。ホールのデカイので3000円ってのもあったらしいが、そんなん買ったって食い切れないだろうし、確実に太るだろう。「ダイエット」とのべつ幕なしに口にするわりには全然決意が定まってないのである。舞台公演までに必ず痩せるって言ってたのはどうなったんだ。

 いったん帰宅して、夜までひと休憩。
 しげがあまりに「腹減った」とうるさいので、ありあわせの材料で親子丼を作ってやる。ドンブリに山盛りいっぱい作って、「二人分だから、俺の分残せよ」と言ったのだが、一人で全部平らげた。「だって美味しかったんだもん!」とまた言い訳。だから本気で芝居作る気もないくせに、見せかけだけ努力してるフリなんてするなってんだ。
 で、私の食う分がなくなったので、仕方なく今度はうどんを作ったら、それまでピンハネしやがった。
 「ええい、しげの胃袋はバケモノか!」(池田秀一の声で)


 夜を待って、今度はキャナルシティでM・ナイト・シャマラン監督作品『ヴィレッジ』を見る。
 毎回「ネタバレ禁止」のシャマラン作品だけれども、今度のは隠さなきゃいけないほどたいそうなもんじゃないんとちゃうか? 一応隠してやるけど。
 つか、あのSF、このSFと、これまでやたらと使われて来たネタなんだよねえ。意外性がないっつーかさ、タイトルの「ヴィレッジ」と、冒頭5分の展開だけで、どういうオチだかSF慣れしてる人には(あるいはそうでない人にも)わかっちゃうだろう。私もわかったし(つか、まさかこんなつまんないネタで落とす気じゃなかろうなと思ったらその通りだった)。役者の演技はいいんだけどねえ、全体的に地味だし、見てる最中ずっと退屈で仕方なかったよ。
 ところがしげは、『スウィングガールズ』よりこっちの方が面白かったと言う。
 「だって面白そうに見せかけといて最後に脱力させるオチを楽しむのがシャマラン映画なんでしょ?」
 というのだが、それって単純に「つまらない映画」ってことじゃないのか。


 帰宅してしげ、「誕生日なのに携帯に『お祝いメール』が2件しか入ってない」と拗ねる。
 実は今日のはしげのお父さんの届け間違いがそのまま戸籍に載っちゃったニセの誕生日で、本当の誕生日は明後日15日ってことなので、よかったらみなさん、15日にしげの誕生日を祝ってやってください。

2003年09月13日(土) 言論にはリスクが伴うということ/映画『羅生門』
2001年09月13日(木) コロニー落としの報復は/『ヘブン』『ヘブン2』(遠藤淑子)ほか
2000年09月13日(水) シゲオと誕生プレゼントと009と/『遊びをせんとや生まれけむ』(石ノ森章太郎)



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