無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年09月02日(木) 孤独な狂気の果てには

 90000HITはグータロウくんがゲットしてしまいました。……狙ってたかな?(^o^)
 この分のペースだと、100000HITは来年の2、3月くらいかな? さすがになんかちょっとしたイベントでもしなきゃならないかなと思わないでもないのだが、またぞろ推理クイズとかも芸がないしなあ。いや、ホントは書きかけの小説、なんとか仕上げてね、解決編の直前で「読者への挑戦状」でも付けようかと思ったんだけれども、これがもう、書くヒマなくって(~_~;)。正月休みが充分取れたらいいんだけどねえ。

 またぞろ『華氏911』の話題で恐縮なのだが、YafooのBBSを覗いてみると、マイケル・ムーア絶対礼賛の意見ってのはやっぱり少ない。情報操作を受けてるアメリカ人ならあの映画を見て「オレたちはブッシュに騙されてたんだ!」と憤るかもしれないけれど、日本人はたいてい「何を今更」って思ってんだよね。新しい切り口とか、そういうものが何もない。
 逆に、何がなんでも「ムーア万歳!」を唱えたい人は、ブッシュ批判の根拠の薄弱さや恣意的な編集、突撃取材のいやらしさなど、問題点を指摘した書きこみに対して、知らんふりを決めこむか、「映画の出来よりも、内容を見て!」と叫ぶかしかしない。いやねえ、みんな内容もちゃんと見て「つまんない」って言ってる人が殆どなのに、何をトンチンカンなこと言ってんだろうね。結局はムーア批判に対して反論もマトモにできずに話を逸らそうとしてるだけなんだけど(それは町山智浩さんですらそうだ)、そこを突っ込まれてもますますヒス起こすだけだし、洗脳されちゃってる人には何を言ってもムダって典型になっちゃってる。
 ムーア批判をしてる人だって、別にブッシュを擁護しようという人ばかりではない(というか、ブッシュをより批判している人の方が圧倒的に多い)。ムーアの批判の仕方が、逆にブッシュの立場を肯定し、強固にしかねないからこそ、「やり方間違えてるだろう」と文句をつけているのである。念を押すのもこれを最後にしておきたいけどね、ブッシュの、というよりアメリカの尻馬に乗らなきゃ生きていけない日本人が、“本気で”アメリカ批判をしようと思うのなら、アメリカの支配を脱却しても「やっていける」という根拠を示さなきゃ意味ないの。アメリカと手を切ったら中東の石油はどうするのか、防衛はどうするのか、それ考えてからモノ言おうよってね。
 全く、狭い物差しでしかモノを見られないというのはお気楽なことで結構でござんすねえ。


 トンガリさんに関するまたまた黒いウワサを聞く。
 まあ、又聞きであって私自身が直接確認したわけではないから、どういう「ウワサ」であるのか、具体的なことはここには書かないけれども、もしそれが事実だとしたら、どう考えても処分の対象となるのが当然の「不祥事」なのである。
 どうしてそんな重大な問題が放置されたままなのか、私には理解しがたい。だからこそ逆に、そんなことはただの「ウワサ」に過ぎないのかもしれない、とも思う。けれども、確実に言えることが一つだけあって、そこまでトンガリさんを嫌っている人がやたらあちこちにいるということである。
 見るからにアタマのネジが緩んでいる方である。挨拶一つできなくて、機嫌が悪いときは相手を完全無視することもしばしば、そのくせ唐突に話題を振ってくるし、いったん喋り始めるとそのモノイイは主語や目的語が明確でなく、ただダラダラクドクドと無意味な言葉が垂れ流されるばかりで何が言いたいのか結局分からず、こちらが問い返すとヒステリーを起こして逃げ出すありさま、逆にそういう状況だったからこそトンガリさんには同情せざるをえなかったし、その奇矯な行動を見てもなお、なんとかフォローできないものかとあれこれと便宜を図ってもきた。それがかえってトンガリさんの逆恨みを買うことすらあった。それでも私の対応のほうが悪かったのかも、と反省したことすらあった。けれど結局、誰の、どんな尽力だって、トンガリさんには全く通じないものだ、というだけのことだったのだ。
 今やうちの職場にトンガリさんの味方は誰一人いない。その「黒いウワサ」を私に教えてくれた人は、最後に残っていたトンガリさんの唯一の友達だったのである。ついにその人からもトンガリさんは見捨てられてしまったのだ。
 単に狂っているだけなら罪ではないと思う。けれどその狂ったアタマで不正を働けばそれはやはり罪だ。相変わらず、トンガリさんの目は宙を泳いでいて、どこを見ているか分からない。だんだん私も「この人辞めてほしいなあ」じゃなくて、「辞めさせるべきなんじゃないか」という気にすらなってきたのだが、いくら訴えても未だに上司は何の対処もしない。つまり、仕事上のお付き合いはまだまだ続きますよ、ということなのである。なんでやねん。なんだか本当に誰ぞの弱み握ってるんじゃないかって気がしてきたよ。
 尿に糖がまた出たって、そりゃストレス溜まるのも当たり前だっつーの。


 帰宅してWOWOWで映画『怪人二十面相』(1954・松竹版)三部作を見る。
 これが二十面相シリーズの最初の映画化だけれども、原作の『怪人二十面相』『少年探偵団』の筋を、概ねなぞってはいる。もっとも原作が発表されて20年近く経っているために、戦後の状勢に合わせて二十面相が狙うものが原子力開発の設計図ということに改変されている(そのくせ、二十面相はあとで「実は別にそんなものほしくはなかった」と述懐するのだからヘンな話である)。
 まあ、低予算の添え物映画なので、お世辞にも出来がいいとは言えないシロモノ。二十面相の素顔が太い眉にメバリが入って右頬にでっかいホクロって、いったいどういうセンスなんだろね。しかもこの二十面相、明智小五郎に変装してもちゃんとホクロは残っているのである。なんじゃそりゃ。
 でも、ワキの役者はすごくいいんだよねえ、羽柴博士に山形勲、大鳥宝石店の主人に日守新一、中村警部なんて、須賀不二男だよ! なんて役者のムダ使い。つくづく低予算なのが惜しまれることである。
 見終わった途端に、東京のグータロウ君からメールがある。「『怪人二十面相』見たぞ!」……同じときに同じようなの見てんじゃないよ、もう(^_^;)。


 作家・種村季弘氏が8月29日、胃がんのため死去。享年71。
 澁澤龍彦さんも、松田修先生も亡くなって、ついに種村さんまで。
 幻想文学、異端文学を評価してくれていた「大家」が、これでもう殆どいなくなってしまった。
 悲しい。

2003年09月02日(火) 頼むから朝だけは送ってくれ/映画『大学の若大将』/『ハレグゥ』1巻&『アストロベリー』1巻(金田一蓮十郎)ほか
2001年09月02日(日) 風が痛いから?/『新天地無用! 魎皇鬼』1巻(奥田ひとし)ほか
2000年09月02日(土) 山本正之・あ・ごーごー



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