無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年04月17日(土) 映画『クレヨンしんちゃん』とイラク人質事件解決(一応)

 今日あたりから、見たい映画が目白押しで公開。正直な話、今月から来月にかけては恒例の東京行きも控えているし、いくらおカネがかかるかわからないのである。ホントに毎日うどん生活するしかないなあ。
 まずはこれだけは見逃してはならない、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』を天神東宝まで見に行く。第1回の始まりは10時から。確か去年までは休日は7時半なんて早朝上映やってたと思うんだけど、人件費や光熱費がもったいないってことにでもなったんだろうか。到着したのは9時20分。何でそんなに早目に、というのは今更で、相変わらずのしげのせっかちさんのせいである。まあど真ん中の席に座れたからいいけど。
 『名探偵コナン』は2館上映なのに、『クレヨンしんちゃん』は1館のみ。まあそこで愚痴を言ったって仕方がないけど、なんだかなあ、映画のレベルと人気は必ずしも一致するもんじゃないとわかっちゃいるけど、『コナン』に「大人の鑑賞に堪える」なんてこと言うのやめようよ、『週間文春』。
 お客さんの入りは天神東宝一番の大劇場での上映だから(一応実績は評価してもらえているようである)、200人くらいは入ってたと思うけれど、やや空き席が目立つ印象。思ったほどオタクな大人は目立ってない。初日の一番に来ないとは、福岡のオタクも薄いことである。今に始まったことじゃないけど。
 子供嫌いのオタクって多いけどさあ、劇場に足を運ぶってのは、お客さんの反応を見たり、劇場での一体感を味わうってことにも重要な意味があるんだから。それがやれないと結局オタクは「引きこもり」って烙印を圧されちゃうのである。そこでまた「引きこもりで悪いか」なんてアホな開き直りはしないでほしいんだけどねえ。病気の「引きこもり」とは違う意味で使ってるんだから。
 ワーナーマイカル大野城でも上映してるのに、わざわざ天神東宝まで足を運ぶのは、直営館だけあってグッズ類が一番充実してるからなんだけど、これも初日の第1番に行かないと売り切れも多いのである。こちらもさすがに子供掻き分けてゲットする訳にはいかないから並んで待つが、記念メダルはあっという間に売り切れていた。
 しげの注文で、キーチェーン、お名前ワッペン、体操着袋、夕陽のバンダナ(^o^)、クリアファイルセットを買う。バンダナやら袋は芝居の練習の時に携行して行けるとしても「お名前ワッペン」って何に使うんだ、と聞いたら、二人ペアで名前を書いてカバンに付けようと言うのであった。カバンはさすがにアレなので、携帯に付けさせることにする。高いう時は女房に逆らっても無駄である。察せられよ、読者諸兄(T∇T)。
 予告編は『ゴジラ FINAL WARS』の速報や『ポケモン』『ハットリくん・ザ・ムービー』など。香取慎吾、意外にうずまきほっぺが似合うが、特筆すべきは伊東四朗の出演であろう。しっかり「ニン!」とやってくれていたが、これだけでも見に行く価値があるというものだ。しげは「今の人にアレ分かるん?」と疑問視していたが、わかんないほうが悪いんである。もう最近は、昔のことを知ろうとしない若い人は相手にしたくないんだよね。だって、その気がない人間って、そもそもトシヨリと会話しようと思ってないとしか解釈できないんだもの。「教わる機会がないんだからしょうがないじゃん」って開き直るんだったら、もうオタクを名乗らんでほしいわ。
 映画本編の感想はコンテンツの「映画の部屋」の方に書いたので、そちらをご参照のこと。ともかくお子さんたち、笑うだけじゃなくって、クライマックスの列車追っかけ(西部劇にはこれがなくちゃな!)シーンでは「うおおお!」「すげえ!」の大歓声。これまでの『クレしん』映画の中でも一番の盛り上がりだった。これをこそ劇場で味わわなけりゃウソってもんである。
 しげはしんちゃんたち春日部防衛隊を評して、「あいつら幼稚園児のくせに言葉知りすぎ」と言っていたが、もちろん『クレヨンしんちゃん』は大人向けアニメだから、全然問題ないのである。ホントに勘違いしている向きが多いのだが、原作だってオトナ雑誌に連載されてる立派な大人マンガ、大人アニメなんだよ。子供には大人の楽しみを分けてあげてるだけなんだから、「子供でも楽しめる」と評するのが正しいのです。
 しげはラスト、もうちょっと余韻がほしかったようだけれど、水島努監督は『ハレグウ』でもそうだけれど、感動させる直前で「引く」傾向がある。多分、日本映画的な愁嘆場に陥ることを嫌ってるんだろうと思う。


 帰宅して、今日はうどんではなく、そばを作って食う。いや、しげが「そろそろうどんは飽きた」と言ったから。やっとかい。でもだったら冷蔵庫に買いこんだうどんはどうしてくれるのよ。
 メールを確認するが相変わらず外人さんからはモテモテさんなのだけれど、また一通だけ日本人名前が混じってた。以下はその文面。

> どーも♪はじめまして彩菜です♪←ちなみに「あ・や・な」っ
 て読みます♪なんかの掲示板でおにーさんのアドレス
 乗ってたからメールしてもた(^^ゞ急にメールして「何事?」
 って思うかもしれへんけど、彩菜と会ってデートしてみません
 か?こういう出会いでドキドキ体感してみたいから。。。彩菜の感
 でいい人って勝手に思っても〜てるし♪あー、ちなみに23歳に
 もなって派遣会社でのんびり働いてま〜す(゜ー゜;A ほら、
 なんとなく寂しい時期ってヤツやから(-"-;A 迷惑かもやけど
 お暇な時間、彩菜にちょ〜だい♪いつでもええから気軽に連絡
 してなぁ〜、待ってんで〜♪  ☆彩菜☆

 なんかの掲示板ってどこの掲示板やねん。ネット始めてから他の掲示板に書き込みしたとこなんて、片手で足りるんだが。
 けれどなんつーか、読んでるだけで虫唾が走る文章だなあ。
 まず、「あ・や・な」って黒マルで区切って自分の名前を語ってる時点で殺意が芽生えますね、私は(⌒―⌒メ)。(←顔文字に殺意抱く人もいるでしょうが、私の文章って、固くて読みにくいという批判も多いんで、これは私なりの努力なんであります。それに「顔文字ないと気持ちがわかんない」なんて言ってた読解力のない情けない中年男性もいたんですよ)男がやったら気持ち悪くて仕方がないのに、女なら許してもらえてると思ってるあたりがねえ。23歳でそれかよ(まあ、トシも性別もあてにはならないけど)。
 「おにーさん」と勝手に自分の方が若いと決めつけているけど、アンタ私のトシ知ってるの? どうやって知った? 馴れ馴れしさ&ナルシシズム爆発で気持ちが悪いったらない。「してもた」って関西人っぽく見せかけてるけど、「もうた」の「う」を省略するの、長音の野暮ったさを嫌う、ええかっこしいなんだよね。つかこれ、80年代の流行だったんだけど、お前本当はいくつよ!? 「ドキドキ体感」なんてカビが生えてウジがわいて腐臭漂うような言葉遣いにはもう脱力するしかありませんわ。
 「みたいから。。。」なんて句点を三つも並べるなっ! 「彩菜の感」の「感」は「勘」だっ! 中学校行きなおせ! 派遣会社で働いてるやつはお前みたいにのんびりなんぞしちゃおらん! 何となく寂しいくらいで見も知らん他人に頼るなっ! 人を勝手に「暇」なんて決めつけるなっ!
 それにしても毎回思うことだけれども、こういうアホメールに引っかかるやつの心理って、どういうのなんだろ?
 

 イラクで行方不明になっていたフリーライター安田純平さんと、NGOの渡辺修孝さんの2人も午前中に武装テロリストからバグダッドで解放され、日本大使館に保護されたとか。前の3人の親の馬鹿っぷりがあるものだから、今度の二人の家族はひたすら低姿勢。本音はいざ知らず、「自衛隊撤退」なんてアホなことはおくびにも出さないが、それが「常識」というものだろう。
 これで一応、人質事件は解決したことになるけれども、前に解放された3人も含めて、今後オモテに出ることができる人間がどれだけいるものだろうか。
 まあ見事に「馬鹿」の烙印を圧されてしまったお歴々である。もう一度NGO活動したいと言っても、あれだけ名前と顔を売っちゃったのだから、「普通の感覚を持っていれば」それはもうムリだということに気付きそうなものだが、これまでの「馬鹿言動」を聞く限りでは、あの脳天気ぶりは死んでも治りそうにない。ああいうボランティアに名を借りたナルシストのおかげで、「ボランティア」という行為そのものが胡散臭く見られてしまう結果になったのは全く残念なことだが、実際、表面的には自己満足のためにやってるやつと、本気で「仕事」としてやってるやつとの区別がつかないことが困りものなのである。
 彼らに対する批判者も、どうしても「彼らの善意は認めるけれども」と、一定の評価はしなきゃならないという気にさせられてしまっているが、善意があること自体がそもそも大間違いなのである。「ボランティア」は絶対に「善意」を介在させてはならない。ボランティアは確かに無償の行為であるが、それはれっきとした「仕事」である。「人の命を助けること」それ自体が「報酬」なので、そのためには仕事を遂行するために何が必要かを冷静に判断する「能力」が求められている。「善意」はその能力の代わりにはならないどころか、「善意があればほかに何も要らない」と錯覚させる妨げにすらなる。
 言ってみれば「ボランティア」とは一つの「技能職」であるので、今回の件で彼らはそのための能力がないと判断され、「免許」を剥奪されたも同様なのだ。二度とこういう「仕事」に関わってもらっては困る。ブラック・ジャックじゃあるまいし、無免許医に治療してもらいたいと願う患者がいるだろうか?

 それにしてもどうも気になるのは、仲介役を買ったというイラク・イスラム聖職者協会のアブドルサラム・クバイシ師である。まあ、日本政府としては人質の解放に尽力してくれたのだから、感謝しなきゃならないんだろうけれども、言ってることがテロリストたちと同じ「自衛隊撤退」である。しかも、「今度の解放は日本政府の交渉のおかげではなく、人質たちがイラクのために尽くした者だから」とか「日本政府はまだ感謝の意を示していない」とか言って、日本政府を批判、そして「日本国民」に呼びかけているところもソックリである。「交渉のおかげでない」って、そりゃテロリストとの「交渉」自体を拒否したんだから当たり前ではないの。昨日も書いたが、この手の意見は「交渉を拒否されたテロリストたちが手詰まりになって仕方なく人質を解放した」という可能性を故意に無視している。
 つまりはこのクバイシ師、実質的に犯人たちと「一脈」通じている訳で(だからこそ仲介役もできたんだろう)、あまり信頼してよい相手でもない。こういう海千山千、魑魅魍魎が跋扈しているようでは、「善意」だけの日本人エセボランティアなどは体よく利用されるだけだ。NGOは危険地域外であろうと、全員さっさとイラクから撤退した方がいいと思うが、する気もないんだろうな。

2003年04月17日(木) メモ日記/手抜きの夜。
2002年04月17日(水) オタクによるオタク否定/アニメ『ヒカルの碁』第二十七局/『学校って、なんだろう』(産経新聞)
2001年04月17日(火) どこまで続く死のロード/ドラマ『陰陽師』第三回『迷神』ほか



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