無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年03月05日(金) へるぷみー(+_;)

 もう、まる二日以上も便秘。おかげで体重も全く減らないまま停滞しているのだが、少量とは言え、それなりに食っちゃいる朝昼晩のメシは、いったいどうなっているのだろう。まさか全部消化しつくしてるから出てこないのじゃあるまいな。……これって健康になっているのかそれとも不健康なことなのか。


 朝、七時半を過ぎてもしげが起きてこない。
 こういうとき、無理矢理起こすと、「いやー」とか「行きたくな〜い」とか、朝っぱらから聞きたくもないセリフを聞かなきゃならないので、8時ギリギリまで寝かしておく。
 けれど「もう8時だぞ!」と声をかけたら、「なんで起こしてくれんと! 病院に遅刻するやん!」と腹を立てるのである。結局、起こしても起こさなくても嫌言を聞かされるのだった。連日これじゃ、もう、しげと会話すること自体、いやになってくる。しげが自分で起きてくれば、何の問題も起こらないのに。
 車の中でもしげ、しつこく悪態をつきまくる。「旦那さんにストレス与えるようなことはしないように」と医者からあれだけ注意されてたのに、何も考えていない。
 「遅刻するのが嫌なら、なんで自分で起きないんだよ。おまえの嫌言なんて聞きたくないから、何度も『自分でちゃんと起きろ』って言っただろ?」
 「あんたを送るために起きてやってんだから、あんたが起こすのが筋やん」
 「だから何度も無理して送らなくてもいいって言ってんのに、『送りたい』って言い張ってるの、おまえじゃないか」
 「送らんやったら罰金取るやろ?」
 「だから『今日は行かん』とか朝になっていきなり言われても、タクシー使うしかないからだろうが!」
 「途中で降ろして帰っていい?」
 「何だよそれ! だったら最初から乗せるなよ!」
 実際、ガソリン代もしっかり取っといて、何で「送らん」とか言い出せるのか、その神経がわからないのである。私が本気で怒鳴ったので、しげ、渋々ながら職場まで送る。けれど「ごめんなさい」とはやっぱりひとことも言わない。ああ、いやだ。
 でも、イライラしてたって始まらないので、少し気持ちを落ちつけて、さすがにこちらも怒鳴りすぎたかと反省する。「文句言い過ぎてごめん」とメールを送ったら、しげ、「アンタが謝るなんてヘンやん。何かオレに隠しごとしてるやろ」と返して来た。……なんだ、それ? 自分のつれあいを疑うことしかできないってことか? つくづくしげは人間が腐っているのだと気づいて、虚しくなった。なんでこんな下らんことでしょっちゅうイライラさせられなきゃならないのか。しげはどうして十年一日のごとく、進歩がないのか。謝罪は撤回。私が謝っても謝ってると認識できないほどの馬鹿なら、何を言っても無意味なのである。馬鹿には怒鳴るしかないのかね、やっぱり。
 この手の会話ももうこれまでに何百回としていて(誇張ではない)、そのたびにしげが「自分が悪かった」と気がついて謝ることになるのだが、謝った次の日には、しげはもうなぜ自分が謝ったのか忘れてしまう。私がこんなふうに口ゲンカの経緯をいちいち書いておくのは、別に露悪趣味だということではなくて、しげがあとで読んだときにいかに自分勝手で理不尽なことを言っていたかを思い出してもらうためなのだが、思い出した3秒後にはまた忘れてしまうので(比喩ではない)、徒労に次ぐ徒労、私の神経のほうが参ってしまうのである。でも同じことだろうが、繰り返し繰り返し言い続ける以外にどんな方法があるというのだろう。私は本気で馬鹿につける薬がほしい。
 しげが今通っている神経科の病院でも、その記憶力のなさをどうしたら治せるか、ずっとカウンセリングしてもらっているのだが、なかなか効果が上がらない。考えてみたら、先週どんな話をしたか、次の週にはすっかり忘れてしまっているのだから、治療効果がないのも当たり前なのである。冗談ではなく、私の顔だって数日会わないとしげは忘れてしまうのだ。「しばらく会ってないからもうどんな顔だったか覚えてないけど、何となく似てるような気がするし、こっちに笑いかけてるから多分、自分の相方だろう」、ってな具合にしげは判断してるに過ぎない。どうしたらいいの、こういうの。(―∇―;)

 しげ、一応帰りも迎えに来てはくれるが、なぜか急にコギャルみたいな口調で喋り出す。
 「てゆ〜か〜、こんど〜、ほかのびょ〜いんにも〜、行ってみよっかなって〜、思うんだけど〜、さいしょは〜、ひとりで〜、行けないみたいな〜、だから〜、アンタが〜、ついて来てくれたらいいかなって〜」
 はい、切れて怒鳴りあげました。こういう妻に殺意を抱かない夫はいまい。凸(-~~- )
 

 夜、AMCキャナルシティで映画『ゴシカ』。
 映画はまあ、こんなもんか、という感じ。ホラーというよりは心霊ミステリーだな。
 客席の真ん中に陣取ってた4、5人、の外人さんたちが、ショッキングなシーンになると悲鳴をあげて、そのあとけらけら笑うのが目立っていた。まあそれはそれで外人さんというのはそういうものだから、私はまるで気にならないのだが、映画が終わって、他の客が「なんで外人ってホラーなのに笑うの?」と首を捻っていたのがおかしかった。ホラーは驚いたあとは笑うものだという感覚が、日本人にはあまりないのだね。


 東京都が、都内の中高生約1400人を対象にして、万引その他の犯罪について、アンケートを実施。
 結果は、「絶対にやってはいけない」が75%、「やってはいけないがそんなに大きな問題ではない」が19%、「よくあることでさほど問題ではない」が3%。22%が“Not that it matters”と答えたことになるわけだ。でも、こういうアンケートは、十年前、二十年前と比べてどうか、ってのを一緒にして紹介してくれないと、果たして意識に変化があったのかなかったのか簡単に判断を下すことはできない。「若い者もまだまだマトモじゃん」と考えるか、「こんなにひどくなった」と判断するか、どっちなんだ? 戦後すぐの混乱期だったら、「生きるためには盗むことだってあるさ」って感覚のほうが支配的だったんじゃないか?
 麻薬と脱法ドラッグについては92%がダメってのは、まず間違いなく昔より意識が向上してると思う。これは教育やキャンペーンの成果だろう。煙草を「絶対にやってはいけない」と回答したのが57%止まりってのはもう少しなんとかならないものか。
 煙草そのものは大人だろうと子供だろうと害があるのは間違いないことである(愛煙家は害がないと言いたがるがウソである)。だからと言って、本人が吸いたいものをムリに吸うな、なんて強制するつもりはない。けれど、公共の場での禁煙空間がどんどん増えて、歩き煙草もあれだけバッシングされてるのに、まだ堂々と煙草吸って平気でいられる無神経さはどうにもいけすかない。なぜそこまで傲慢になれるかなあ。
 万引防止策については、(1)家庭でのしつけ、(2)刑罰を重くする、(3)万引しづらい店作り、の順に回答が多かったということだけれど、そもそもその家庭にシツケの能力がなくなってるのに、どうやって道徳とか倫理観なんてのを教えられるというのかな。シツケをしなくてよいと言いたいわけじゃないが、親がマットウでも子供がグレることはままあることだし、親がしなきゃなんないことは、しつけと称して何だかんだと子供に干渉することじゃなくて、子供が何かしでかしたときに親としての責任は取ろうって覚悟なんじゃないのか。子供殺して自分も死ぬくらいの。
 「ひと様に迷惑かけちゃいけない」とおためごかしの説教をするより、「あんたがなんかしたら、あんた殺して私も死ぬよ」って“本気で”言われた方が子供には効くよ、絶対。戦前生まれの親なんてそれが普通だったんだがな。そういう親に育てられたものだから(と言ってもそれは母親の方で、父親はそうじゃないんだが)、どうにも今時の親は私からはただの利己主義者にしか見えないのである。

2003年03月05日(水) テレビアニメまとめて感想/『TRICK2 THE COMIC』(西川淳)/『ギャラリーフェイク』27巻(細野不二彦)ほか
2002年03月05日(火) さよなら半村良/ドラマ『盤嶽の一生』第1話/『かりそめエマノン』(梶尾真治)
2001年03月05日(月) SMOKE IN MY EYES/『銀河帝国の弘法も筆の誤り』(田中啓文)ほか



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