無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年03月05日(水) テレビアニメまとめて感想/『TRICK2 THE COMIC』(西川淳)/『ギャラリーフェイク』27巻(細野不二彦)ほか

 長々書くのにちょっと疲れてきてるんで(なら短くしろよ)、今日も他人のフンドシで行を埋めるインケツワザ。
 大地丙太郎監督のホームページ「大地丙太郎WEB」の3月4日の記事より。

> 見る方も全部見るのは不可能なのでダメだと思う作品は自然と淘汰されると思うんだけど、1クール放映と言う短い期間で終わってしまうためダメだと気づいた頃には遅かったりするんだよね(笑)見る方の意見としては贅沢な話だけど、やはり本数減らしてクオリティを上げてもらいたいところ。ヤシガニ(この表現嫌いなんだけど)がアニオタの間でしょっちゅう引き合いに出される事自体異常なんだから。

> ちなみに3月現在の録画対象(※録っているモノ≠観ているモノ)。1軍は録り逃がすと後悔するもの。2軍は録れなかったら仕方ないか、くらい。

> 1軍:クラッシュギアNitro、ギャラクシーエンジェル、花田少年史、ボンバーマンジェッターズ、プラトニックチェーン、ビッグオー、天使な小生意気

> 2軍:WOLF'S RAIN、デジモンフロンティア、明日のナージャ、星のカービィ、ミルモでポン、ふぉうちゅんドッグす、ストラトスフォー

> 正直ナージャはそろそろ辛くなってきたので録画対象から外したくなってきた(;´Д`)ただでさえ土日はエンコが立て込んでるし。とっとと島編に行って欲しい。

 実際、もう全てのアニメ・特撮を追いかけるのは仕事持ってる身にゃ無理だし、DVD録画したって、見返す時間なんてない。既に私ゃ「日本映画専門チャンネル」を録画して見てないやつが10本越してるんである。ましてや毎週放送のアニメはなあ……。
 そのことを考えると、アニメ業界の真っ只中にいて、これだけのアニメを見ようとされてる大地監督は立派なものである(仕事サボってるわけではあるまい)。だいたい、業界の人って、同じ業界の人の仕事って気にしないって人も多いからねえ。
 私は必ずしも大地監督の作品を世間ほどには買ってないんだけれど、一見誠実そうに見えて、その実、海千山千魑魅魍魎有象無象百鬼夜行の様相を呈しているらしいアニメ界の中で(ホントにそうかどうかは知らんが)、大地さんは珍しく本当に「誠実」っぽいのだ(だから作るものがつまんないという意見もあるが)。
 しかも大地さんは、巷間言うところのピュアな人(『HERMES ヘルメス 愛は風の如く』なんてのを作っちゃうようなスタッフのことね)とは意味が違う。見ている作品の評価の仕方からして、“作品造りに対して誠実”だと思うんである。
 『クラッシュギアNitro』に注目してるところなんか特にね。こういう人が推薦してくれる作品なら、ちょいと見てみようか、という気にさせられる。
 いや、私もここに挙げられてるアニメ、一応八割方は飛び飛びながらチェックしてるんだけれど(福岡で放映されてないのは除く)、量が多すぎて日記に全部感想なんて書いてられないんだって。
 だから今回、大地さんの日記にかこつけていくつか感想書いちゃうけど、『クラッシュギア』は未だにCG部分に慣れないけれど、作画はピカイチ。大地さんがチェックする理由ってのも分るねえ。あのスタッフは、『ミトの大冒険』の流れなのかな?
 『ギャラクシーエンジェル』はフザケてるワリにSFテイスト満載なんて回もあって、ついつい見てしまう。堺三保さん脚本のときなんかはやっぱりいいね。
 『WOLF'S RAIN』はこの期に及んでまだ『エヴァ』やるかって印象。アニメファンとやおいファンのどっちを狙ってんだか分らない中途半端なキャラデザインもちょっとなあ。
 『ストラトスフォー』も期待したほどのできじゃなかった。いや、まあまあの出来ではあるんだけれど、「今更」感が強くってね。もう少し前に見てたんならちっとはハマッたかもしれないけれど、「女の子ばかりの部隊」ってだけでもう、なんというか……。
 でも、この人もう死んでいいよと言いたくなるくらいヒドイ、某あ○○り○○るの脱力感しか与えてくれないクソ脚本の某日露戦争アニメよりゃずっとマシなんだよねえ。ロシアがどうのこうの以前に、シナリオとしてクソだよなあ。みんな揃ってのケツ振りエンディングも虚しいよなあ。
 ほかのもちょこちょこ見てるのもあるけど、感想は特になし。


 晩飯は回転寿司の「しーじゃっく」。
 モーニング娘。の歌う『ひょっこりひょうたん島』が流れてくるのを聞いて、その余りの思い入れのなさっぷりに殺意を抱く。
 何が「2003年の『ひょっこりひょうたん島』を歌うことになりました」だ。ライオンさんに食わせてやろうか(優しいから食わないだろうけど)。


 天神で買い物をしたかったが、しげが「眠い」というので中止。
 その代わり、近所の本屋に寄ってもらう。しげはいやがっていたが、そこで明智抄さんの新刊『砂漠に吹く風』(新装版)上下巻を発見する。
 実は、しげが一番好きな作家さんが明智さんである。寄り道するのを初めはブツクサ文句を言っていたしげだったが、途端に「買う買う」とウシみたいなことを言い出して、ケロッと機嫌がよくなる。


 マンガ、鳥山明『ドラゴンボール完全版』7・8巻(集英社/ジャンプコミックス・各980円)。
 このあたりを読み返してると、レッドリボン編が終わったあたりで連載やめときゃ、鳥山さんの作品の幅も広がったろうになあ、と思っちゃうな。これ以降はもう、全てこれまでのパターンの拡大再生産になってくから。
 アニメの方は確か、このへんで連載に追いついちゃって、露骨に水増しやオリジナルが増えてったころだね。「ヤッホイ編」なんてどうでもいいのまで差し挟んでたし。それでも人気が落ちなかったのは、鳥山さんにとって不幸だったよなあ。今、鳥山さんが連載できなくなっちゃったのも『ドラゴンボール』の後遺症だろう。


 マンガ、堤幸彦監修・蒔田光治原作・西川淳漫画『TRICK2 THE COMIC』(角川書店/単行本コミックス・588円)。
 『六つ墓村編』と『妖術使いの森編』を収録。
 このままどんどん続くのかな? 絵は相変わらずヘタなんだが、コマ割りのメリハリの付け方はうまいので何とか読めはする。読めるだけで面白いとは言わんが。監督は「これはミステリではない」と言ってるけれと、だったらミステリ仕立てにするなよ。
 ……で、小説版読んだときも気になったこと。どうして森のだと毛が伸びるの?


 マンガ、細野不二彦『ギャラリーフェイク』27巻(小学館/ビッグ・スピリッツ・コミックス・530円)。
 指名手配の似顔絵までネタにするかなあ。確かに社会の隅々にまで「芸術」はあるんだけれど、これが2巻や3巻のころに描かれてたのならともかく、27巻まで来てるとただの「ネタ切れ」にしか見えないのが残念。
 国宝Gメンの知念さんが仏像の指折っちゃう話なんか、別にこのシリーズでやらなきゃならないような話でもないし。
 絵も荒れてきてるし、30巻くらいでキリよくケリつけようよ。

2002年03月05日(火) さよなら半村良/ドラマ『盤嶽の一生』第1話/『かりそめエマノン』(梶尾真治)
2001年03月05日(月) SMOKE IN MY EYES/『銀河帝国の弘法も筆の誤り』(田中啓文)ほか



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