無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年09月12日(金) 誉められ下手な話/『ガウガウわー太』7巻(梅川和実)

 昨日の深夜、WOWOで放送されていたシティボーイズミックス『NOTA 恙無き限界ワルツ』をDVD―Rに録画しといたものを朝から見返す。
 私としげが見に行ったとき、ちょうどWOWOWさんが入ってたのだけれど、どうも今回放送の分は別の日に収録されたもののようである。これ、私たちが見たときのはトチリが多くて失敗してたスケッチも多かったんで、改めて撮りなおしたんと違うかな。私たちが見たときの公演では、『首の皮一枚ショー』のところで、斉木さんが「そろそろ眠くなってるお客さーん」と呼びかけてたんだけど、放送分にはそれがない。放送されたのは北海道公演のやつかも。で、ナマで見たときより面白いんだわ(^_^;)。
 いつもは収録されてる舞台挨拶もなぜか今回は放送せず。実は私たちが見たときには、大竹まことさんが五月女ケイ子さんを名指しで「誰が連れてきたこいつ!」と怒ってたのである(きたろうさんである)。もしもほかの公演でも同じことを言ってたとしたら、WOWOWさんとしては放送しにくかろう(気にするこたないと思うけどな。五月女さん、ホントに悪いわけじゃないんだから)。
 放送後にきたろうさんと五月女さんとの対談があったが、そこできたろうさんが「公演中は、演技論の違いで大竹と本気でケンカしてた(あとで仲直りした)」とウラ話を披露。その衝突がだんだん舞台をコナレさせていったんじゃないか。シティボーイズの芝居は中日以降に限るのかも(^_^;)。


 チャットをのぞいてみたら、ちょうどグータロウ君が入室したばかりだった。彼はほぼ朝しか書きこみをしないので、私も休日にしか会えない(と言いつつ、休日の朝は私の方が寝てることも多い)。たまにこうして会えると嬉しいのだが、せっかく事前に教えておいた『NOTA』の録画、ケロッと忘れてたそうである。テレビガイドに印くらいつけとこうよ。
 私はこれ忘れるとしげから殺されるので、忘れるわけにはいかない(^_^;)。グータロウ君には「再放送無いかなあ」と聞かれたが、これが何とも言えない。WOWOWは舞台中継に関しては権利関係で問題でもあるのか、あまり再放送をしないのである。
 お喋りしている最中に、しげが仕事から戻ってくる。朝の6時半なので、グータロウ君、「まさに『すれ違い』生活なんだなぁ」と呆れている。
 しげ、何日か前にヘンなメールをグータロウ君に送ったらしく、「嫌われてないかなあ」と心配げ。どんな内容だったかは私は知らないが、日本語の不自由なしげのことだから、きっとデンパなメールに違いない。TPOの全く分らない文章だったろうなあ、送られたグータロウ君には全く申し訳ない(ちなみにしげは「TPO」を「Time」「People」「Object」の略だと思っていた。意味通じねーよ、それじゃ。しかも「Object」という単語は浮かばなくて「目的語」と言ってたし。正解は説明したが、多分もう忘れているだろう)。


 テレビを見ても新聞読んでも、台風14号は順調に接近中、と報道されてるけど、今朝の空模様はピーカンで、風もそよとも吹いてない。これでホンマに台風来るんかいな、と、夕方ボンヤリ職場の窓から空を眺めていたら、ピュウと一迅の風が吹いてきて、押し寄せるように雲が空を覆い始めた。
 台風が「やってくる」のを見たのは始めてである。外れた時の天気予報は腹立たしいから覚えているものだけれども、当たったときは殆ど印象に残らない。けど今日の台風は、「感動」(?)とともに長く記憶されることであろう。とか言ってるような出来事に限ってたいてい翌日には忘れてるんだな。
 同僚が、「嘉穂劇場に中村珠緒は来れるのかな」と心配していた(先日の水害で、復興のためのチャリティーが行われて、ゲストで来福する予定なのである)。

 曇り空でもすぐに大雨になるものでもなかろうと高を括って、少しだけ残業。ところがアテは見事に外れて、6時を回って職場から一歩外に出た途端に、ぶちまけるような大粒の雨に見舞われた。ちょうど帰りが一緒になった上司(例のアキレス腱を切って復帰したばかりの方である)が、傘も差さずにいたので、慌てて差し出す。
 「いや、怪我してるときはこういう親切が身に染みます」と仰るが、普通、こういう状況で傘を差し出さない人間もいないと思う(^_^;)。なんだかこの方、やたら私を買い被ってくれるので、かえって恐縮してしまうのである。
 乗り込んだバスの中でも、「藤原さんはすばらしいですよ、ご病気をされているのに前向きでいらっしゃって」となんだか妙に持ち上げられてしまう。こんなふうに誉められることくらい苦手なことはない。だって誉められてるのに怒ることなんてできはしないから、ひたすら恐縮し続けるしかないのだ。
 「私よりずっと苦しい思いをしながら闘病されてる方はたくさん見てますから、落ちこむようなおこがましいことはとてもとても」
 「いいや、できることじゃないですよ、滅多に。本当は苦しい思いをされたこともあるんでしょう?」
 「いやもう、そんなのは子供のころだけです。明日死んでるかも、と思いながら今日も生きてたら、だんだん落ちこむのにも疲れちゃいますから」
 実際、毎日痛みが続く、という類の病気ではないので、気持ちだけ落ちこんだって損するばかりなのだ。生来、呑気なほうなので、自分の病気や怪我のことも日頃は忘れてると言ったほうが正しいか。指が痛んで利かなくなってきてても、「まあ、そういうもんだろう」としか思わないのである。
 「とりあえず定年まではからだ持たせたいなあ、と思ってるだけですから。前向きがどうのって立派なもんじゃないんですよ、すみません」
 もう頭を下げて許しを乞うしかない。批判や悪口に対しては、反論もできれば身を交わすことだってできるけれど、称賛は一度捕まっちゃうと逃げられない。誉められてすぐに有頂天になれるタイプの人ならともかく、私は、自分が誉められるような類の人間でないことは重々承知しているから、誰のことを差して言ってるのかがピンと来なくて、うろたえるばかりなのである。
 上司は途中でバスを降りて別れたのだが、それからあとが道が大渋滞。結局、帰宅するまで2時間もかかってしまった。もう9時近くで、晩飯を作る時間の余裕もない。しかたなく買い置きのとろろ芋をすってメシにかけて食べるだけの簡単食事。まあ晩飯は本来この程度で充分ではあるんだろうが、なんだかやっぱり口淋しいのである。


 CSアニマックスで、今日から『ガドガード』が放映開始。
 製作はゴンゾで、脚本が會川昇氏。會川さんは、設定を作るのはうまいけれど、脚本を書かせるとしばしば暴走してしまうので、面白い作品になるかどうかは1話だけを見てもまだ未知数であるとしか言えない。主人公たちの「運び屋」って設定がうまく生かされたら楽しめる作品になりそうではある。作画はもうよくぞここまで動かしてるなってくらいに動いてはいる。テレビアニメかホントにこれって感じ。こんなの毎回作ってたらそりゃ落とす回も出てくるわな(^_^;)。


 マンガ、梅川和実『ガウガウわー太』7巻(新潮社/バンチコミックス・530円)。
 緩やかにではあるけれど、今巻当たりから「第2部」の始まりって感じになった。太助のみさとセンパイへの告白は予想通り(と言っちゃ悪いけど)あえなく玉砕、けれどそれでも「獣医になる」決意は太助の心の中で揺るがないものとなっていた。主人公の成長がキチンと描かれるマンガってのは、やっぱり読んでて気持ちがいいね。
 マジメに自分の道を進もうとしている少年には自然と女の子も慕ってくるもので、後輩の遠藤まいはもう大胆にアプローチしてくるし、委員長の尾田島淳子はかわいいくらいにジェラシるし、なんかラブコメみたいになってきました。その分、いつもの動物話は希薄になってるんだけど、まあ動物マンガのカテゴリーから大きく外れたりはしないだろう。何たって、近頃この作品くらい、作者の「描きたいもの」に真摯かつ忠実に描かれている(ように見える)マンガも珍しいのてある。多少、編集部から、「もっと女の子の出番増やして人気取りに行きましょうよ」とか言われてたとしても、梅川さんは自分の意志をきっと貫いていかれると思うのである。
 新登場のシャム猫のチャム、これがどうやら犯罪に関連しているらしいワケありの猫。チャムの飼い主らしい女と、その相方の男はチャムを1日動物病院に預けている間に何やら怪しいことをしているようなのだが、今巻ではまだその犯罪の全貌が明らかになってはいない。作者は動物に関する事件についてはこれまでもキッチリと取材して描いてきているので、恐らくこの「動物のカルテを写真に撮って盗んで行く」この二人組の犯罪者についても、なにかモデルとなった事件があるのだろうと思われる。
 次巻予告ではその事件の謎に迫ろうとしたまいちゃんが拉致されてしまうらしいが、その、気絶して倒れてるまいちゃんの絵がなかなかキョーアクで(^_^;)。いやまあ、ちゃんと良心的な「動物マンガ」であり続けるだろうと信じてますよ、ホント。

2001年09月12日(水) 誰かあの飛行機に「テロチルス」と仇名をつけたやつはいないか(^_^;)/『あずまんが大王』3巻(あずまきよひこ)
2000年09月12日(火) 打ち身とワンピースの続きと/『ONE PIECE』6〜15巻(尾田栄一郎)



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