無責任賛歌
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2003年07月20日(日) |
もう今更ロリコン犯罪にも驚かないし/『バジリスク 甲賀忍法帖』1巻(山田風太郎・せがわまさき)ほか |
「打ち首」大臣の鴻池祥肇さん、18日午後の衆院予算委員会で、東京の4女児監禁事件について「小6、4人も、加害者か被害者か分からない」とか発言してたんだね。昨日はとてもニュース見てる時間がなかったから知らなかった。 いや、被害者は被害者だろう、別にあの子たちが吉里容疑者にナニかしたわけではなかろうから。それともこのおっちゃん、あの女の子たちの方から吉里容疑者をロウラクして、SMプレイでもしていたと言うつもりか? まあ、その可能性がないと断定もできないが、現段階では限りなくゼロに近いと判断するのが妥当だろう。前回の発言でもそうだが、まだ事件の全容が解明されたわけでもないのに、この人、先走ってモノを言いすぎなのである。 ともかくえらく言葉に不自由している方ではある。お生まれは昭和15年だそうで、戦後の荒廃時代にモロに小、中学校時代を過ごされたわけであるな。なるほど、ガクがないのも仕方ないやな(^o^)。 被害者の女の子たちにだって、甘言に乗せられて、見知らぬ男にホイホイくっ付いて行った点に自己責任があるのは事実なんだから、今回こそ「本人たちに危険に対する自覚が足りない」とか言うくらいなら問題はないんだけどねえ。でもネットではこの人、大人気らしいぞ。「よく言ってくれた!」とかで。みんなホントに子供が嫌いなんだねえ。 既に新聞記事では、あの子たちが「フツーの子ではなかった」的な論調が見え始めている。遊び好きだったとか、目立ってたとか。そんな子、そのヘンにいくらでもいるでしょ(^_^;)。これも「危険な場所をうろついて悪いオトナに騙されるようなアホはごく一部の子」にして身近な問題にしたがらない「囲いこみ」の意識の表れなんだね。一部じゃないよ、八割はそうだよ、アンタの子供もおんなじバカなんだよ(^o^)。 私もあの子たちについては「自業自得」とは思うけど、「加害者」にまで「格上げ」して距離を置こうとは思わないね。現代ってのは否が応でもああいうバカガキどもを背負ってかなきゃならない時代なんだよ。大臣がそこから逃げるような発言(本人に自覚はなさそうだが)して、それを大衆が指示する世の中って何なんだ。 そう言えば『壁際の名言』でも唐沢俊一さんが、電車に乗って騒ぐガキに対して怒ってて、「禁子供車」ってのは作れないのか、とか書いてたけど、そんなの言い出しゃキリがないよな。子供がいてメイワクなのはどこでも同じ。デパートだろうがレストランだろうが映画館だろうが、バカなガキに走り回られて迷惑だからって、入場禁止にできるかね。「禁子供の『ポケモン』映画」とか(^o^)。 そうじゃなくって、「騒ぐ子供はオトナがみんなで叱ろう」ってのがスジだったはずなんだけどね。唐沢さん、子供を「聖域」にしちゃいけないと仰るが、「禁子供車」なんて発想してる時点で腰が引けちゃってて、もう子供を「聖域」に囲いこんじゃってるんである。 事態はもう「手遅れ」な所まで来てるんだよ。バカガキどもは大人がもう、本気で叱ることなんてできなくなってることを知っている。彼らはもうナニモノにも束縛されない。彼等に何か自律を求めるのなら、その「見本」が世の中になきゃならないんだけど、さて、そんなシチメンドクサイことを引き受けようってオトナがどれだけいるもんだか。 鴻池さんを支持してる人は、あの人を「オトナの見本」にしたいのかな?(^o^)
18日にはも一つ、政策秘書給与を流用した詐欺容疑で、社民党前衆院議員の辻元清美(43)、土井たか子社民党党首の元政策秘書五島昌子(66)ほか4容疑者も逮捕されている。 逮捕の時期が今になったのは、選挙に出馬するのを妨害する目的なんじゃないかとか社民党は怒ってるみたいだけど、出馬する気でいたのかよ(^_^;)。 まあ、この人のタイホのウラに何かインボーはなかったかと言われると多分あると思う。けどもともとこの人自体がインボーの人であって、そのインボーを隠してキレイゴトを言い続けてきたから嫌われる結果になったのだ。これも自業自得なんだが、それでもこの人を担ぎ上げて出馬を要請してた連中がいるというのがなんとも……。いったいバカはどこまで増殖していくのかね。
休日でも朝8時には目覚める。 『仮面ライダー555』には間に合うけど、『アバレンジャー』は見られない時間帯。って頑張って起きて見るほどの番組ではないんだけどさ。劇場版公開も近いが、この2本立てが定番化するということは、来年以降も『仮面ライダー』は続くのか。いや、続いちゃイカンとは言わんが、ドラマをリアルにしたいなら、役者の演技だけは何とかできませんか。
しげとよしひと嬢、今日も朝から芝居の練習。連日の練習で大変そうだが、考えてみたら公演までもう2ヶ月を切ってしまったのだった。 しげは私がゲーセンのUFOキャッチャーで取った「でじこ」のTシャツを着ているが、その上に例の真っ青ハデハデのハイビスカスアロハを羽織ってているものだから、もう見るからに頭悪そうである。Tシャツ、しっかり「にょ」とか書かれてるし。 しげは「人間としてダメって感じ?」 と喜んでいるが、もちろんダメである。しげがダメでなかったことなんてどれだけあるだろうか。
『鉄腕アトム』第15話「人工知能を守れ!」。 これも原作なしのオリジナルかね。ちょっと『マッド・マシーン』が入ってる気はするけれども。脚本が「パメラ・ヒッケイ&デニー・マッコイ」となってるけど、さてこれは実在人物なのかどうか。なんとなく「イザヤ・ベンダサン」のパターンのようにも思えるけど。 今回のゲストは、人工知能を持つロボットに反対する企業グループ、オーガニックスのリーダー・ケイン。髪形とあごひげから考えるとどうやら元キャラはレッド公らしいのだが、鼻が小さくなってしまっているので、それと気付く人は少なかろう。つーか鼻の小さいレッド公なんて別人だよな。『ブラック・ジャック』ならまだしも、『アトム』でキャラをリアルにする必然性があるのか。それともこれ、ケイン氏がアメリカ人だから、「アメリカ人の鼻はこんなにでかくない!」とか文句つけられて改訂したのかなあ。それともお茶の水博士も天馬博士も鼻がでかいから差別化をはかったのか。 話はまた「心を持ったロボットは善か悪か」という単純な二項対立の、これまでとたいして変わらぬエピソード。『アトム』見てる視聴者は基本的に「心持ってていいじゃん」と思ってるんだから、こうも毎回、同じテーマを見せられるのははっきり言ってくどい。もっとバラエティに富んだ展開を見せてほしいものだけれど、これが「グローバル・スタンダード」ってやつなら世界はすごく狭いと思うぞ。
WOWOWでOO7シリーズの『サンダーボール作戦』と『OO7は二度死ぬ』を。 これも何度見たかわかんないくらいだけど、テレビにかかってるとつい見ちゃうな。昔見たやつだと画面が随分変質してドギツイ色だったんだけど、ニュープリントかデジタルリマスターか、かなり美しくシャープになっている。DVDもこの画質なら買ってもいいなあ。 しかしこのときのキッシー鈴木役の浜美枝、子供にしか見えんな。ショーン・コネリー、ロリコン親父か(^o^)。なんでも浜美枝は他のボンドガールに比べて自分だけ体型が違うので(^_^;)一緒に撮影されるのをひどくイヤがったという話だけど、さもありなん。いや、そこがかわいいんだけどね。
今日も風呂は使えないので、夕方、3人でまた「月の湯」へ。今日の縁日は風船釣りであった。食事はここでしたくない、というので、粕屋のサティまで足を伸ばす。しげ、「車の音がヘン」とか言ってるが、そりゃ水没したやつをムリヤリ動かしてるのだから、ヘンだろう。かえって故障起こすことになりゃしないか。 サティの中の「博多新撰組」で回転寿司。店員の一人が顔見知りだったので驚く。知り合いだけならホントに腐るほどいるんだよなあ。これだから悪いことはできないのである。 そのあとワーナーマイカル福岡東で映画。 ちょうど話題作の間隙に入った感じで、これといって見るものがない。私は何でもかまわないんだが、しげもよしひと嬢も、「見たくないものは見たくない」のである。ホントのこと言うと、たとえ自分の趣味に合わないモノでも、若いうちは「何でも見てやろう」って気持ちでいてほしいんだが。 結局、私はもう見てるけど『チャーリーズエンジェル フルスロットル』を一緒に見る。でも昨日からの疲れが溜まってたのか、後半結構寝ちゃいました(^_^;)。 よしひと嬢はなかなか楽しかったもののようで、「『マトリックス リローデッド』よりずっと面白い」とのこと。 しげが何かしきりに小首を傾げているので、どうしたかと思っていたら、口をモゴモゴさせながら「ねえ、一つ聞いていい?」。 「なんだよ」 「あの、途中で仲間外れたやつがおったやん」 「ドリュー・バリモアか?」 「あれがどっかのバーに入ってったら、女が待ってたやん」 「うん」 「あれ、悪役と同じ人?」 映画を見た人はここで思いきりコケよう(^_^;)。 そのバーの女性というのは、今回の映画に特別出演したジャクリーン・スミスで、テレビシリーズで初代チャリエンの一人、ケリーを演じていた。自分のために仲間が危険な目に合うかもと意気消沈していたデュラン(ドリュー)を元気づけにやって来たのである。 今回の悪役、デミ・ムーアとは似ても似つかない。 「別人だあ! 顔が全然違っとうやんか!」 「ええっ! そっくりだよ! だから、あいつ、『悪役のくせに自分が犯人だって分るヒント与えてヘンだなあ』って」 「ヘンなのはオマエの頭だ!」 ところがそこへ割って入ったよしひと嬢、「あ、でもあれ、同じ人だとは思わなかったけど、幽霊かなとは思いました」。 ……映画を見るのって、そんなに難しい行為ですか……(゚゚)。
そう言えばこれもしげのアホを更に再確認する話。 『ハルク』の予告編でジェニファー・コネリーの出演がクレジットされてるが、しげはまたそれを見て、「前に聞いたかもしれないけどさあ、ジェニファー・コネリーって、ショーン・コネリーの娘?」と聞くのである。 この日記にも前に何回か書いたと思うが、この質問、私はもう何十回聞いたかしれない。なんでここまで同じ質問を繰り返すか。記憶力がないと言っても程度問題だぞ。そのうち私がボケてホントに「ジェニファー・コネリーとショーン・コネリーは親子かも」とか思いこんじゃったらどうしてくれるつもりだ。 しげの海馬は野菜食わないんで飢え死にしているに違いない。
マンガ、山田風太郎原作・せがわまさき漫画『バジリスク 甲賀忍法帖』1巻(講談社/アッパーズKC・560円)。 山田風太郎の映像化は、漫画にしろ映画にしろ本当に難しい。あの奇想は詠む者の神経に直接作用するような魔力を持っているので、そんじょそこらの作家では、とても扱える代物ではない。映画のたいていは安っぽいポルノにしかなっていない。その点、乱歩や夢野久作ともよく似ている。さて、今回の漫画化が、どれだけ妖異夢幻の風太郎世界を映像化しえているか。 タイトルに「バジリスク」と余計なモノを入れたのは『バガボンド』がヒットした知恵に倣ったものだろう。元のタイトルが好きな私はちょっと残念なのだが、忍者たちの走る姿を「地走り」に例えたのは悪くはない。 徳川三代将軍の世継決定を賭けて、甲賀と伊賀の特殊能力を持つ忍び、十人対十人が凄絶かつ妖艶な血闘を繰り広げる。……まさに血闘、せがわさんの線は細いがグロテスクな筆致が、忍者たちの粟立つような凄艶さを見事に描いていく。背景のCG効果も決してうるさくはない。これまでのマンガ化の中でも、石川賢の『魔界転生』に匹敵する成功作になりそうだ。 伊賀の朧の、朱絹の、蛍火の、甲賀の陽炎の美しさを「こんな線で描けたのか」と感嘆しつつ鑑賞。やっぱ女だけにしか目が行かんな(^o^)。
2002年07月20日(土) 漫画映画復活!/映画『猫の恩返し』/『ああ探偵事務所』1巻(関崎俊三)/『美女で野獣』1巻(イダタツヒコ)ほか 2001年07月20日(金) 一人で見る映画/映画『千と千尋の神隠し』
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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