無責任賛歌
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2003年07月06日(日) |
日曜の昼は出たくないね/DVD『悪魔くん』vol.1/『ワイド版 風雲児たち』14巻(みなもと太郎)ほか |
とりあえず一通り朝の特撮、アニメは見てますけど、感想は『アトム』だけにしときます(^_^;)。 『鉄腕アトム』第13話「ウラン誕生」。 ウランの衣装デザイン、スカートの下がタイツみたいになってるのは、もしかしたらパンチラがアメリカじゃアウトってことなんだろうか。 妹の誕生に大喜びするアトム。けれどウランはとんでもないお転婆。「動物の気持ちがわかる」という能力をお兄ちゃんに信じてもらえなかった彼女は、自分の見た滑空する巨大な翼竜型ロボットの実在を確かめるため、一人で秘密基地に忍び込むが、そこは反ロボット主義者のアジトだった。 カタリの再登場エピソードでもあるのだけれど、さて、これも話としては原作にはないオリジナル編なのかな。あまりにも単純過ぎる話で、物語としては今一つ面白味に欠ける。 原作でのウラン誕生のエピソードは、全くこんな話ではない。『少年』掲載時には、『透明巨人』のラストでお茶の水博士が『ミドロが沼』で死んだコバルトを再生させて、一緒にウランも作ってアトムにプレゼントしているのである。 単行本ではコバルトは『ミドロが沼』で死ななくなった形に改稿されたので、そのアオリをくらって、ウラン誕生のエピソードもカットされてしまった。だから現在、公式には『ウラン誕生』という原作はない(^o^)。 一応、今そういうタイトルで流布している作品があるにはあるのだが、それは、雑誌掲載時には『1/2人間』というタイトルが付いていた、ウラン誕生「後」のエピソードなんである。 こうして見ると、手塚さん、ウランが嫌いだったのかねえ。
昨日はずっと眼帯で過ごしてたので、今日は一日ぐたっとしてるつもりだったけど、思い立って夕方から博多駅の紀伊國屋書店まで。 しげが『マイガール』のDVDがほしいと言ってたので(もちろんダン・エイクロイドが出演しているからである)、1と2を買いに行ったのである。 ついでに、ついに決意して『ルパン三世劇場版ボックス』を予約注文。解説ブックレットが充実してりゃいいな。店員さん、私が名前を告げなかったのに、サラサラと伝票を切る。しかも誤字なし(私の本名は珍しいのでよく書き間違えられるのである)。感動していいのかどうか(^_^;)。
3号まで出てたインフォレストの『トラマガ』、どうやら実質的な休刊になってしまったらしい。発行予定は「未定」だって。 『ガンバ』のマンガ版、『ジャイアント・ロボ』の誕生編と、期待のマンガを連載し始めたばかりだったのに、やっぱり売れなかったのかなあ。まあ、あと読めるマンガって『楽勝! ハイパードール』くらいしかなかったから仕方なかったのかもしれないけれど、もう少し「売り」を作っといてほしかったよなあ。いくらなんでも3号は短か過ぎるよ。どっか、連載を引きとってくれる奇特なマンガ雑誌はないか。『ウルトラジャンプ』とか(ムリだって)。
DVD『悪魔くん』vol.1。 後のアニメ版ではなく、実写モノクロの前半13話を収録。私にとっての『悪魔くん』はなんと言ってもこのシリーズである。潮健児さんも地獄大使じゃなくてメフィストなんだよね。これはもう生まれた時代がそうなんだから仕方がない。 とりあえず、第1話『妖怪ガンマー』と第2話『化烏』、間をすっ飛ばして、兄弟メフィスト共演の第10話『シバの大魔神』を見る。 モノクロ作品で再放送も滅多になかったから、見るのはホントに30年ぶりくらいじゃないか。ずっと「妖怪ガンマー」は「ガンマー」が本名なのか「百目」が本名なのか(原作には「百目」としか出てこない)気になってたのだが、「昔の人が「百目」と呼んでいた妖怪の正体が、実は「ガンマー」だったってことなんだな。ガンマーが女の子を襲うシーンなんか、明らかにボリス・カーロフの『フランケンシュタイン』をモチーフにしているし、やっぱり原典にはきちんと当たるべきだなあと実感。 兄メフィストの本名がメールセデス・ニチ・メフィスト、弟の本名がシラーサルタン・モメット・メフィストと違ってるのも今回確認したが、兄が弟の名前を忘れているのがオカシイ(^o^)。この回の脚本は伊上勝さんだから、ネーミングも恐らく伊上さんだろう。 しかし、40年近く前の作品だから仕方ないんだけれど、出演者の殆どが故人というのはさびしい。金子光伸(悪魔くん)、メフィスト兄(吉田義夫)、メフィスト弟(潮健児)、ファウスト博士(浜村純)、みなさん鬼籍に入られてしまった。その当時の思い出を語れる人も少なくなってしまった。 せめて10年前に、ムック本とか作ってほしかったなあ。
DVD『猫の恩返し&ギブリーズ episode2』。 見返してみたけど、やっぱよくできてるわ。結局、評論家連がみんなこれについてトンチンカンなことしか言えなかったのは、「少女マンガ」がどんなものか全くわかんなかったからなんだろうな。「底が浅い」とかなんとか、少女マンガに底なんてもともとないわい。でもやっぱり池脇千鶴のやたら裏返るようなセリフ回しはちょっと気になった。
マンガ、みなもと太郎『ワイド版 風雲児たち』14巻(リイド社・680円)。 シーボルト事件から大塩平八郎の乱まで。年代で言えば1826年くらいから1838年くらいまでだけど、ワイド版になっても1巻で12年しか経ってない。そりゃ幕末まではよう行かんわな(^_^;)。「幕末」ってのは一応、黒船来航の1853年からってことになってるから、なんだあと15年じゃん、って感じだけど、この間にまたいろいろと事件が起きまくるんだよね。高野長英と渡辺崋山だけで何巻費やすことか(^o^)。まあ、それについては次巻のお楽しみ。 史実の大塩平八郎という人は、史料を読む限りではマジメが行き過ぎちゃったような人で、あまり私とはソリが合わんような気がするのだが、戦前までは理想主義者・革命思想者の典型として憧憬の的だったようだ。 映像化の歴史を見ても、目玉の松っちゃんこと尾上松之助が『侠骨男児 大塩平八郎』(明治43年)と『大塩平八郎』(大正3年)と二度に渡って主演しているし、片岡千恵蔵も『風雲天馬草紙 第一・第二篇』(昭和5年)で大塩に扮している。 これが戦後になると、歴史もののエピソードでチラッと出演することはあっても、大塩一本立ちの映像化となると、嵐寛寿郎主演の『風雲天満動乱』『続風雲天満動乱』(昭和32年)くらいしか見当たらない。 まあ『風雲児たち』も別に大塩一人にそんなにページを割いているとは言えないのだが、歴史の教科書にちょろっと出てきた「知行合一」思想をきちんと紹介してくれているのはエライなあと思うのである。 現代日本人の思想体系はもういろんなものがゴタマゼになっててワヤクチャになっているのだが、それでも未だに消えずに残っていてその根幹を成していると言ってもよいのが安藤昌益の「自然生」と大塩の(とホントは限定はできないんだけどね。陽明学の基本思想だから)「知行合一」だと思うのである。まあやたらと「労働の純粋性」を訴えるやつとか、「不言実行」を理想的に語るやつっているでしょ。ウチのオヤジだ(^_^;)。 好き嫌いは別として、「こんな人が我々日本人の思想体系を作っていったんだなあ」ということ、これが今一番簡単に読めるのが『風雲児たち』シリーズだと思う。こういうマンガがもっと増えりゃいいのにねえ。
マンガ、倉田真由美『だめんず・うぉ〜か〜』5巻(扶桑社/SPA!COMICS・900円)。 ちょっと気になったんだが、45ページに「自分の女に『特殊な好み』を押しつける男」ってのが出て来てるけど、ここで描かれてるヘアスタイル&メイクって、もしかして『謎の円盤UFO』とか『怪獣大戦争』の宇宙人女のイメージじゃなかろうか。いやまあ、ゲイ・エリスや波川女史が美しいことは認めるが、ああいうスタイルの人が側にいたらフツーはちょっとコワイと思うんすけど。 自分の彼女にコスプレさせたがるという感覚が私にはイマイチ湧かないのだが、しげになんかさせるとしても「キグルミ」しか思い付かんのである。セーラー服とかナース姿とか、まずもって似合わんし、ましてやプラグスーツなんぞ着られた日にゃあ、性欲よりも殺意を覚えるのは間違いない。じゃあ、ネコとかピカチュウになったしげには欲情するかというとまあそれも絶対にないのである。……コスプレさせる意味、ないよな。 ほかに特に感想はありません(^o^)。
2002年07月06日(土) 理想の正論より現実の暴論/映画『スターウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』 2001年07月06日(金) ニュースな一日/DVD『遊撃戦』第一話ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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