無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年01月08日(水) 肉食ったのよ〜肉食ったのよ〜肉食ったのよ〜(エコー)/『なんてっ探偵アイドル』11巻(北崎拓)ほか

 なんだかこの間からゴマキが気になっているのである。
 この日記の読者の中には、アニメと特撮のことしかアタマにない世俗と隔絶したキ……オタクな人もいるかもしれないから、念のために説明しておくと、このゴマキというのはアイドルグループ「モーニング娘。」のもと一員で、今はソロで歌ってる後藤真希という歌手さんである。
 しかしどうして「後藤」って姓の女の子って、「後」だけ取って愛称にされちゃうのかな、「後藤久美子」=「ゴクミ」だったし。だったら後藤又兵衛はゴマタか。女の子じゃないじゃん。

 いや、そんな愛称のこととか、どうしてゴマキの鼻はあんなにデカイのかとか、そんなんはどうでもよくって、私ゃなんでゴマキが『サントワマミー』なのよ、と、至極マットウな疑問を抱いているわけなのだ。

 アダモの名曲を越路吹雪がカバーして歌ったのは昭和39(1964)年。寝物語に聞いている年頃だから、「歌」として認識するようになったのはもう少しあと、40年代も半ばになってからだろう。そのころはもう越路吹雪は化粧が随分ケバケバしくなっていて、歌唱力よりもその「化け物ぶり」のほうが話題になっていた。針すなおなんか、人三化七なみにひどく描いてたと記憶する。舞台・ミュージカルを中心にして活躍していたのだから、化粧が濃いのもいたしかたないのだが、テレビを通して見ると、どうしたってイロモノ扱いしかされない。越路さんはその点、歌手としては損をしていたように思う。
 当たり前の話だが、ちゃんと聞けば、『サントワマミー』は名曲である。昔、RCサクセションもカバーしていたが、ひでえなあ、とは思いつつも、カバーしたくはなるよなあ、とは思った。もともとこれってフラレ男の愚痴みたいなもんだからねえ。
 “Sans toi, Ma mie”=“Without you, my darling”ってのは日本語訳すれば「恋人よ、君なしでは」。一応フランス語かじったことあるから言うけどさ、この「toi」って、肉体関係のある恋人にしか使わないのよ(だから、プロポーズに「ジュテーム」って使うのは間違い。それだと「おまえとはもうヤッてんだから」って意味になって、確実にフラレる)。
 言っちゃなんだが、「女」のイメージから程遠い越路吹雪が歌ったからこそ、この歌はヘンないやらしさがつきまとうことなく、歌詞とは逆に「潔さ」さえ漂わせていたのだ。
 それをよりによってゴマキ〜? なんか子供が背伸びしてるような歌いかたさせて、何をどう感じろって言うんですかね、これ。(ー∇ー;)
 しかもこれがまたゴマキが主演するミュージカル『けん&メリーのメリケン粉オンステージ!』の主題歌になるって言うじゃないのよ。
 で、その筋はこんなだ。

 舞台は昭和41年の東京・下町で、後藤真希は「サントワマミー」が大好きなオヤジが経営するもんじゃ焼き屋の娘の役。
 真向かいに大阪からお好み焼き屋が引っ越してきて、こちらは「君といつまでも」が大好きな家族で、ライバル関係に……。
 両家の娘は親のケンカを止めるために、商店街主催のイベントで「ミニスカ漫才」を披露する……。

 ドリフコントか(-_-;)。いや、エンタツアチャコまで遡れるな。古色蒼然を通りこして作り手ってサルの群れじゃねえかと思うが、やっぱりプロデューサーはつんくなんかな。
 ねえそこのアナタ、このあらすじ聞いても、ゴマキの『サントワマミー』、許せますか? え? ゴマキを悪く言うな、オレにとっちゃ越路吹雪のほうがどうでもいい? さいですか……。
 いやね、私も最近は心が広くなってきたから、怒りませんよ。怒らないし、ゴマキが好きだって奇特な人も別に許したっていいんです。まあ、「ゴマキの今度の新曲っていいじゃん?」なんて道端でくっちゃべってるコギャルがいたら、心の中では刺してますけどね。


 久しぶりに朝から晩まできちんとお仕事しました(^o^)。体調は未だにイマイチなんですが。
 仕事帰りの車の中で、詳しくは言えないが、しげがやたらと「ウ○チ」の話をする。やたらと「ウ○チ」に拘るので、「日記に書くぞ」と脅したがやめない。いっそのこと詳しく書いてやろうかとも思ったが、ウ○チネタに関しては命をかけて日記に書かれてる方が身近にいらっしゃるのでやめておく。

 しげの「肉食いたい」病がまた激しくなってきたので、正月でもあるし、ちと豪勢な肉を食いにいくことにする。
 板付のサトー食鮮館、ここはレストランとも直結してるんだが、まあちょっと庶民が頻繁に来れるような店ではない。なんたって、一番安い肉でン千円、佐賀牛のサーロインステーキときたら、1回の食事で3日分の食費は吹っ飛ぶようなシロモノだ。で、フンパツもフンパツ、そいつを二人で注文したわけだ。
 日頃スーパーで500円パックのやっすい肉ばかり食ってるしげ、どぎまぎして「いいと? ホントに食べていいと?」と何度も私に念を押してくる。
 「たまにはいいじゃん」と、私も足の震えをゴマかしながら(^o^)、心の中では「今のこの1/10のヒトキレだけで、ン百円」とか計算しながら、表面上は冷静に肉を食う。
 でもしげには、たまにはいいものを食って、肉にもピンからキリまであるってことを知ってもらいたいんである。ともかくしげの偏食はかつての貧乏生活の悪影響であることはハッキリしているのだ。
 食事を食べながら、しげが私に聞く。
 「オレたち、またここに来る?」
 「またな。でもしょっちゅうはムリだぞ」
 どうもしげにはまた一つ「夢」が出来たらしい。「いつの日かまたこの店に肉を食いに来るぞ」という。いいよなあ、人生の最高の希望が「食欲を満たすこと」つてやつはよう、悩みがなくて。
 でもしげを見ていると、一見大層に見える政治や経済の諸問題や、新聞紙面を賑わす社会的に重大な事件も、実はほんの些細なチッポケなもので、世の中のオトナたちの悩みというものが全部卑小に見えてくるからフシギだ。
 実は世の中に悩まなきゃならない問題なんてないんじゃないのか? みんな、ムリヤリ悩みのネタを捻り出してるだけであって。
 まあしげは単になにも考えてないだけだろうけど。

 食事後、「食鮮館」のほうで、買い物。
 近所のスーパーでは見つけられなかったゴマシオふりかけを見つける。
 「やっぱ、オニギリにはゴマシオだよな」
 「そうなん?」
 「これで夜食にオニギリでも作ってくれん?」
 「そんなにオニギリが好きなん?」
 「オニギリが好きなんじゃなくて、おまえの手料理が食いたいんだよ! 『オニギリという食べ物は世界で一番いやらしい』んだよ!(by『パイが好き!』) いくらなんでもオニギリくらいは作れるだろ?」
 「作れるけど、形、ヘンだよ?」
 「ヘンなのが気になるなら、おにぎりの型に入れてもいいよ。でもオレは形は気にせんから。オマエが握ったんなら、それで充分なんだって。それに別に毒を盛る気はなかろ?」
 「盛らんけど」
 「けど、なんだよ」
 「オレが作るんよ? 美味しいと?」
 「コメ握るだけだろ! どうやったら不味く作れるんだよ!」
 ……まあ、しげの才能だとオニギリでもゲロマズにしてしまう危険性、なきにしもあらずではあるかもしれんが。


 テレビで『ダウンタウン777』。
 松本人志ほかのアイデアマンが、パネラーたちに何らかの「提案」をして、50%以上の賛同を得られたら百万円ゲット、という企画。
 糸井重里が「老人のための菜園マンションを」と提案したのが百万円ゲットしたほかは、軒並みアウト。ラサール石井も「高校から進路選択性を」とやって、低指示。ラサールさんの意見は私と共通するところが多いのだが、悪平等の抜け駆け好きな日本人に「学力なんて要らないじゃん」と言ったって通じるわきゃあないのだ。
 松本人志は「野球中継を引き伸ばして後番組を延長・カットするな!」と主張するが、そのためのアイデアが全くない。そこを突っ込まれてシドロモドロになるのだが、そのドツボにはまって「ウロがきてる」様子が最高に面白い。やっぱりこのひとは「狂わせて」面白くなるキャラなのである。ヘンに道学者めいたこと語らせて、その浅薄な知識、アホな意見を晒させてバカ扱いされるより、ちゃんと「既知外をイジって遊ぶ」パターンを確立させてった方がいいんじゃないかな。少なくとも活字本はもう出さなくていいよ。


 マンガ、北崎拓『なんてっ探偵アイドル』11巻(小学館/ヤングサンデーコミックス・530円)。
 もしかしたら『ヤングサンデー』の看板マンガなんじゃないのか、これ。10巻以上も続くなんて、1巻読んだ時点じゃ全く予想してなかったぞ。しかも終わりそうな気配、全くないし(と言いつついきなりおわったりするのがマンガの怖いとこだけどさ)。
 えーっと、今巻で片岡(怪盗リスト)と梨奈がふかーい関係持っちゃったような描写がありますが、梨奈って確か17歳って設定じゃなかったっけ……? まあ、片岡、なんておいし……いやいや、けしからんことしてんでしょうね。
 多分、「酔いつぶれて寝てただけ」ってオチがつくとは思うけど、あまりそういう陳腐なヒキはしてほしくないなあ。このマンガにそんな高級なこと求めてもムダってことは分るけど。
 しかし、また「観覧車に爆弾」ネタだよ。『古畑任三郎』でもキムタクが爆弾仕掛けてたけど、シリーズもののミステリでは必ず一度は観覧車に爆弾を仕掛けることって決まりでも出来たんか。一番最初の元ネタはいったいなんだ。

2002年01月08日(火) ココロはいつもすれ違い/『女王の百年密室』(森博嗣・スズキユカ)
2001年01月08日(月) 成人の日スペ……じゃないよ



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