無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年10月20日(日) クレーマー・クレーマー(^_^;)/『COMAGOMA コマゴマ』3巻(森下裕美)/『フルーツバスケット』10巻(高屋奈月)ほか

 朝方、久しぶりに『ハリケンジャー』やら『龍騎』やらを見る。
 間が開いているので、もう筋がどうなってるんだか付いていけん。やっぱりホームページとか見て、ストーリーを追ってかなきゃならんかなあ。
 『どれみ』はあいこちゃんの離婚してる両親の話。あいこちゃんのために復縁しようかどうしようか、と悩むのだが、お母さんのほうが、お爺ちゃんの介護をしなきゃならないから、と二の足を踏む。嫌いあって別れた二人ではないのだ。
 子供向けアニメでこれだけハードな設定が描かれることは珍しいのだが、実際、この問題に関しては全く魔法が意味を持たない。結局あいこちゃんが耐え忍ぶことで決着(?)するのだが、そこんとこがどうにも後味が悪くて仕方がなくってね。お父さんがまたすげえ短気で、すぐお母さんを怒鳴ろうとしてあいこちゃんにたしなめられてるのよ。オトナが子供に心労かけてどうするんだろね。
 見ながらつくづく「死に損ないのジジイなんか病院にたたっこんどいて、家族で暮らせや」てなこと考えちゃうんだけどさ、そんな考え方は不謹慎だ、なんて怒るやつも多いんだろうな。
 でも生活上、現実にそうしてる家族もいるんだしねえ。自分たちだけが不幸、みたいなツクリ方、どうにも偽善的で気に入らないのよ。
 『題名のない音楽会』、ゲストは葉加瀬太郎さん。今度この人、福岡に来るんだよなあ。しかもベスト電器に。あそこの特設ステージって、ムチャクチャ小さいんだけど。コンサート会場、取れなかったのか? でも時間があえば見に行きたいなあ。


 昼飯はロイヤルホスト。
 割引券が送られて来てたのだが、〆切が今月中だったので、慌てて使う。
 そのとき、支払いを金券で払おうとしたのだけれど、「割引券と金券の両方は使えません」と断られる。
 まあ、そういう反応をするだろうとは思ってたが、私が金券を持っていたのには事情があったので、素直には引き下がらない。
 「これ、前に来たときにカードのポイントが溜まってたんで、引いてもらうはずだったんですよ。けれど、レジの人が新人で、引きそこなっちゃったんですよ。そのお詫びに貰ったものなんで、だから、ちゃんとこれで引いてください」
 お店の人、「誰ですか、それ?」と言いかけて口をつぐんだ。そんなこと聞いたって意味ないし、こっちが本気で怒ってるってことに気付いたらしい。金券を受け付けてくれた。
 ああ、またしげの嫌いな「クレーマー」しちゃったよ。世の中にちゃんと仕事してくれる人が多けりゃそんなことせずにすむのに。……自分がクレーム付けられることを考えてないやつはすぐこんなこと言うのだな(^_^;)。


 マンガ、森下裕美『COMAGOMA コマゴマ』3巻(集英社/ヤングジャンプコミックス・840円)。
 キャラクターたちのフルネームがようやく判明。サカタは「坂田新一」でゆうまは「麻原ゆうま」、まおちゃんは「天地まお」。「まお」って仇名だと思ってたんだが、本名だったのか。ワザと女の子名前つけたのかなあ。
 しげから「佐藤先生、アシベたちの先生だったんだね」と聞かれたが、何のことかわからなかった。
 「なんのこと?」と聞き返すと、「『ここだけのふたり』に出てたじゃん!」と言う。
 ……全く記憶にない。年々記憶力の減退は感じてきてはいるが、自分の好きなマンガの内容まで忘れるようになっちゃったんだなあ。若年性のアルツハイマーもあるそうだけれど、アタマの老化を防ぐ手段ってないのかなあ。
 内容は相変わらず、そこそこ面白いんだけれど、『アシベ』の頃に比べて、毒が随分薄まっちゃゃってるような気がする。昔だったらジイちゃんみたいなワガママなキャラは、罪の報いで(^o^)何度となく血塗れになってて当然な気がするんだけれど。
 ワイド四コマになって、なんだかマンガの量が半分になったような損したような気分も覚えているし、もしかしたら森下さん、ホントにネタに詰まってるのかもしれない。今後の活躍を望む。


 マンガ、天樹征丸原作・さとうふみや漫画『探偵学園Q』7巻(講談社/KCM・440円)。
 えーっと、もしかしたら今回のトリック、江戸川乱歩の『月と手袋』のパクリかな? まあ、まだ解決編は収録されてないので、詳しいことはまだ書かないでおこう。私の予想が外れていることを祈る。
 しかし世間のミステリファンはいい加減でこういう低レベルなミステリマンガに対して怒らないものなのかなあ。“最先端の整形技術で変装する”「冥王星」なんて存在出しちゃ、まずミステリとしての基盤自体、ぶっ壊してるでないの。ルパンだって、「全くの別人」に変装することはあっても、実在する他人に成りすますことはしてないんだがね。どんなに整形技術が進んだって他人にゃなれないってことぐらい、小学生でもわかるぞ。「冥王星」ってネーミングもモロに栗本薫の「天狼星」のモジリだしなあ。この節操のなさはいったいなんなんだ。
 あと、随分と絵がうまくはなってきたんだけど、未だに遠近法を殆ど使わない画面構成はいい加減で何とかしよう。正面顔のアップばかり並べてちゃ、単調過ぎて読んでて退屈だぞ。


 マンガ、高屋奈月『フルーツバスケット』10巻(白泉社/花とゆめコミックス・410円)。
 ああ、ようやく透の心の闇が描かれ始めたねえ。
 天然ボケの少女、という設定は少女マンガにはありがちな設定なんだけど、これってもともと少女からある一定の性的な要素を排除する効果もある。そりゃ、1巻や2巻のころに由希が透を押し倒したりしたら、なんて人非人だ、ってことになっちゃうからねえ。マドンナは周囲の人間を「癒し」はしても、「性的対象」とは見られないようになってるんだね。そんな気持ちをマドンナに対して抱くことは汚らわしい、「冒涜」だ、ということになるから。
 けど、ドジッ子だって生身の人間。体型的にもツルンペタンの幼児的に描かれている透だけれど、決してありきたりな少女マンガのキャラクターとして描かれてはいない。どこかに「生身」を感じさせる部分があったけれども、それがここに来てじわじわと描かれるようになってきた。
 燈路(「ひろ」と読むのだ。ああ、ややこしい)に、なぜ母親のことばかり話して、父親のことを語らないのか? と詰問された途端、透は一瞬、心を閉ざす。誰にも触れられたくない過去はあるというが、さて、透にとって父親はどういう存在だったのか? なんとなく少女マンガにあるまじき設定がありそうで興味津々。
 何がどう面白くなって来たかと言うと、透の「弱点」がハッキリ現れてきたことによって、これまで由希たち十二支の一族の呪いが透の「癒し」によって解かれる日が来るかも、という予想が崩れ始めたからである。多分、読者の誰もが、慊人に縛られ、自らの運命に立ち向かえずにいた由希たち十二支の一族を、透の存在が解放し、救ってくれると信じていたはずだ。けれど、どうもそう簡単にはいかないらしい。慊人は早晩、透の過去を知り、その「弱点」を責めることになるだろう。何らかの「致命傷」を透に与える可能性も高い。
 透が壊れたとき、由希たちは透を救えることができるのか。今はまだ、透にすがることしかできない由希たちに。
 今巻のラストのひとコマ、透の前で涙を落とす由希を見ていると、「何も見えてないヤツはみっともないな」とつくづく思う。「オマエがすがっている相手は、オマエのかあちゃんじゃないんだぞ」と言ってやりたくなる。何より、少女の心の闇に気付かず、一方的に甘えているだけの由希の心が本当の意味で「愛」と呼べるものかどうか。
 少女マンガの大半は恋愛は描いても性は微妙に避けて通ってるんだけれど、ここまで問題を煮つめて来たら、もうただの天然ボケで問題をかわしてはいけないだろう。少年は少女に自らの苦しみを訴えた。しかし、心に闇を持つ少女に、少年の全てを受け入れることが可能だろうか。
 透には一点の曇りもないと信じていたら、由希はかえって足元を掬われることにならないか。なんだかどんどんドロドロしてきそうだけれど、実はそこをうまくまとめられればおもしろい物語になっていけそうなんだけどね。

2001年10月20日(土) 泣くなしげっちゅ/『眠狂四郎』1巻(柴田錬三郎・柳川喜弘)ほか
2000年10月20日(金) カシューナッツと水木の世界とパーティと/『大熱血』(島本和彦)ほか



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