無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年08月19日(月) 偽善者の宴/『探偵学園Q』6巻(天樹征丸・さとうふみや)/『虹の子』(石ノ森章太郎)ほか

 給料日前の金欠病、今月も深刻(^_^;)。
 コメはあるけどおかずがない。まあコメがあるだけましとは言えるか。
 職場からの帰り道、いつもなら「どの店で食べる?」という会話を交わすのだが、今日はそんな悠長なものではない。
 「どうする? 食事」
 なんだか江戸川乱歩の『二銭銅貨』の世界だな。いや、狙ってやってるわけじゃないけど。
 「おかず何も買えん?」
 「600円しかないよ」
 「オレもそんなもん」
 「どうする?」
 「そりゃ、ラーメンくらいしか買えんやろ」
 「じゃ、スーパー寄ってラーメン買う?」
 「あと、卵くらいは買えるか」
 「わぁい、ラーメンラーメン♪」
 こないだ五風でバカスカ食ったせいだという自覚がないな、しげ。

 マルキョウに寄ってみると、その隣のうどん屋「マルチャン」が閉店してしまっている。え? 開店してまだ1年も経ってなかったんじゃなかったっけ? うわあ、麺にコシもノビもあって、トッピングが多くて、安くて美味くて、お気に入りの店だったのに。また美味いうどん屋を探さなきゃいけなくなったじゃないか。
 しげも憤懣やる方ないって顔で、「アンタのせいやけんね!」と私にヤツアタリ。
 「なんで俺が悪いんだよ、オレなにもしてね〜じゃん」
 「アンタ以外に当たれんやん」
 「自分に当たれや!」
 潰れると分ってたら、もう何回か通ってたのになあ。
 ……そうだよ、何日か前にも「行こうか」ってしげを誘って断られたんだよ。ああ、あの時行ってれば、潰れずに済んでたかもしれないのに……って、ンなわけないって。


 アニメ『名探偵コナン』第291話「孤島の姫と龍宮城」(事件編)。
 あ〜、あの動機もトリックもチグハグだったやつか。波のトリックには欠陥ありまくりなんだけど、アニメで少しは修正するかなあ。
 沖縄を舞台にした意味もあまりなかったよな、確か。せっかく「グソー」とか「マブイ」とか沖縄方言を盛りこんでるんだから、もう少しウンチクが欲しかったところだけれど。
 和葉がゲストの回だと宮村優子の声が聞けてホッとするな。最近、声優の仕事を段々減らしてきてるみたいで、アスカファンとしてはちょっとサビシイ思いをしているのである。それが例のAV騒ぎや離婚などゴタゴタが続いたせいで、仕事を一新しようと宮村さんが考えていたのだとしたら残念なことである。
 声優としてはぜんっぜん演技が上達しなかった人だが、そのシロウトっぽさが好きだったんだがなあ(過去形で言うなよ)。


 17日〜18日に行われた日本テレビ『24時間テレビ25 愛は地球を救う』の全平均視聴率が15.4%で、同番組歴代7位の成績だったとか。
 こういう偽善的な番組が高視聴率を取るということは世相的にはあまりいいこっちゃないのである。それだけ人も世も荒んでるから、たとえ見え透いたウソだって解りきってても、あえて引っかかっちゃいたくなるってことだからねえ。全く、そんなに善人のフリするのが好きか。
 ウチの親父なんか、第1回の放送の時から怒ってて、「番組作るの止めて浮いた製作費寄付した方が募金よりずっと大金じゃないか」と文句つけてたが、そりゃそうだよな。
 松田優作は生前プロダクションからこの番組に参加するよう勧められて断ったってことだけれど、いかにも「らしい」話である。今や「この人は絶対24時間テレビには参加しないだろう」ってタレント、役者を探すほうが難しくないかな。たけしはとっくに参加しちゃってるし(お笑い系はほとんど全滅である)。

 瞬間最高視聴率を取ったのは、100キロマラソンに挑戦した西村知美がゴールした直後で、37.5%。
 西村知美が走るって聞いた時には、どうして西村知美が? と疑問に思ったものだったが(それは間寛平でも研ナオコでも同様なんだけれど)、こういう数字が出たってことは、西村知美は世間から「受け入れられた」ってことなんだろう。でも、それって西村さんにとって、ホントにいいことなのかね?
 いや、西村さんを受け入れるなって言いたいわけじゃないよ。けどね、いい悪いは別にして、「西村知美」という名前を出しただけで、思わず「ぷっ」と吹き出してしまう雰囲気が以前には確かにあったはずなんだよ。でもこの「100キロマラソン」の企画、「西村知美を笑うなキャンペーン」というか、そういう反応をすることを許さないムードをテレビが故意に作り出そうとしている感じがあって、そこがまたどうにも偽善的でいやらしいって気がしちゃうんでねえ。

 西村知美がいかにこのマラソンに対して一生懸命になったかってことをドキュメントで紹介してるんだけれども、これがどうにもクビを捻りたくなる造りなんだよ。どうにも疑問なのは、どうして彼女のこれまでのタレント生活まで紹介する必要があるの?
 天然キャラが災いして、デビュー後数年は人間関係に悩んだとか、そんなことを放送して、何がどうボランティアと関わると言うのか。『24時間テレビ』は西村知美の宣伝のためにあるわけじゃないじゃん。それに、そういうキャラで「売った」以上は、泣き言を言うのはプロとしてどうかと思うんだが。
 もっとも、誰が走ろうと、それがそもそもどうボランティアに関わるんだよって疑問自体があるんだけどね。

 私も、『ドン松五郎の生活』のころの西村知美の美少女ぶりに眼を見張った過去があるから、今の「西村知美は何をしたいのか?」って状況にちょっと哀しいものを感じているのである。どの記事を見てみても「“タレント”の西村さん完走」と書いてあるが、アンタもともと「女優」でしょうが。と言っても西村さんの最新作って『スペースカッタくん』しか知らない(^_^;)。
 西村知美の走る姿に誰もが感動したということは、「女優としての西村知美」は求められていない、ということでもあるのだ。感動を押しつけられたことでイロモノとしての価値も捨てさせられた。「感動の人」というレッテルは、役者にとっては決して有利には働かない。歌手である研ナオコはともかく、間寛平が「コメディアンとしてはもう完全に死んでいる」、いや、「殺してしまった」事実をテレビ局は自覚しているのだろうか。
 西村さん、その轍を辿って行きそうな気配が濃厚なんだよなあ。偽善にうっかり乗っちゃうと、生きる道が閉ざされることもある。そうなってほしくはないんだけどなあ。


 マンガ、天樹征丸原作・さとうふみや漫画『探偵学園Q』6巻(講談社/少年マガジンコミックス・440円)。
 しげに「ねえ、5巻は買ってたかなあ?」と聞かれるが、即答できない。
 正直な話、ツマラン漫画は買って読んでも中身をすぐに忘れてしまう。『Q』ファンには悪いけれど、やっぱりマジメにミステリを読んでるファンなら、どれくらい出来が悪いかは共通認識として持っちゃうよ。
 これまでの日記を読み返そうとしたが、これがもう膨大な量で、とても見つけられるものではない。誰だ、こんなにムダなことばかり書いてるやつは(^_^;)。
 しげが仕事に出かけて、部屋の中の本の山をひっくり返してようやく5巻を見付ける。読み返して忘れちゃってたのも納得。特につまんない内容だった(^o^)。

 今巻第一話は前巻からの続き、『Q対A延長戦』。
 直接トリックとは関係ないけれど、事件のきっかけとなった氷川美鈴墜死事件、露店風呂から崖下の岩場に落ちて死んだにもかかわらず、体に巻いたバスタオルが全く乱れていない。こりゃてっきり犯人が死体に何かしたんだな、と思ったら全然そういう説明がなかった。
 こりゃどういうわけ? と首を捻ったが、ハッと理由に思い至った。
 アレだ、ヌードがマガジンの出版コードに引っかかるのだね。でもおかしいよなあ、ヌードを出せないなら、露店風呂を舞台にしなきゃいいのに。謎解きミステリとしてはこの描写は明らかにアンフェアだ。
 それとも、被害者はわざわざバスタオルを体に解けないほどにキツク巻きつけて墜落したと解釈してやらなきゃならんのかね? 読者に甘えちゃいかんよ。
 それはそれとして、肝心の中心トリックは、チャチだけれど明確なミスはない点で一応の評価を下せる。密室を作る必然性も「事故死と思わせるため」(警察が本当にそう思ってくれたのは御都合主義だが)と、筋は通っちゃいる。
 けれど、どの事件でも言えることだけど、犯人がこんなめんどくさいトリックを弄して犯行を行わなきゃならない必然性っつーか、自らが罪から逃れようとしたのはなぜかってことの説明がいつも不充分なんだよなあ。被害者さっさと刺したら、警察にとっつかまってもいいじゃんって犯人ばっかりなんだもの。
 今のミステリ作家たちって、揃いも揃って横溝チルドレンなんだけどさ、その論理性じゃなくて怪奇性にばっかり囚われちゃってんだよなあ。松本清張くらい読んでおこうよ。


 マンガ、石ノ森章太郎『虹の子』(双葉社/双葉文庫名作シリーズ・600円)。
 えーっと、これはなんなんでしょ?
 石森章太郎が1960年に『少女クラブ』に連載したものなんだけれど、前半、企業間の陰謀に巻き込まれた幼女が翻弄されるストーリーが展開してたのに、後半、なぜか南洋の孤島の宝探しの話になる。
 木に竹を接いだと言うか、高杉良の小説の後半が南洋一郎になってるようなもんだ。われながらスゲエ例え。でもホントにそんな感じなんだよ。
 どうしてそんな感じになっちゃったのかなあ、連載は一年でキッチリ終わってるから、急な延長で話を変えたとかそんな感じじゃなさそうだけど、素直に考えれば人気がないためのテコイレってことなんだろうけれど、とても成功してるとは言いがたいな。ヘタに絵が上手いものだから、あまりトンデモって感じで楽しむこともできにくい。ただの失敗作なんだね。
 ファンじゃなきゃまず買わない一冊でした。

2001年08月19日(日) 毛が三本/『ふざけるな専業主婦』(石原里紗)ほか
2000年08月19日(土) 今日、彼氏彼女は相々傘であった/『占い師はお昼寝中』(倉知淳)ほか



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