無責任賛歌
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2001年08月19日(日) |
毛が三本/『ふざけるな専業主婦』(石原里紗)ほか |
カレーライスが食べたいぞ。
ラーメンでもいい。
牛丼、カツ丼。……なんて素敵なんだ。
ハンバーガーだっていいんだ。
そう、今、私は「チープな庶民の味」に飢えているのである。 別に糖尿だからって、食っちゃいけないものじゃないんだけどなあ。どういうわけだか、食堂のメニューには全く姿を見せないのだ。 たまに出すくらいなら構わないはずなんだがなあ。 ……そろそろ、そういうのを出してくれないと、退院した時、反動で思いっきりカロリーの高いものばかり食べちゃいそうで怖いのよ。 今朝の食事は、トーストにベーコンの煮付けだけ。 この程度なら朝食なんて抜いちゃって、そのカロリーの分だけ、昼にまとめて食べたいよ。
今朝の起床は6時半、ちょうど『美少女戦士セーラームーンR』の再放送が始まっていたので、ぽや〜っと見る。 レイちゃんの爺ちゃんがダンス教室を始める話。 マンガの単行本だけは買ってるけど、アニメの方は全然追っかけなかったから、キャラクターの背景なんかが全然分らないのである。私ゃやっぱりトシヨリのオタクなんだよなあ。 作中、「いつもクールなレイちゃんが」なんてセリフが出てくるが、レイってそんなキャラだったっけ? チラッとだけ見たことのあるエピソードを思い出してみても、やたらとうさぎとライバルみたいに張り合ってたような気がするんだけど。第一、富沢美智恵をキャスティグした時点で「クール」とは縁遠くなってると思うんだけどねえ。
『パワーパフガールズ/まだまだイケてる!?』の巻。 今回の敵は、第2次大戦前に活躍した老人悪党トリオ、ミニストリー・オブ・ペイン(「ペイン」は「苦しみ」とか「痛み」、「ミニストリー」は「内閣」。「痛みの内閣」って小泉首相かい)。 「ダメよ! お年寄りは大切にしないと!」ってなわけでガールズたちは戦えない(笑)。困った三人、矢張りかつてのヒーロー、今はヨイヨイのキャプテンライチェスと相棒レフティに頼みに行く。 さあ! いよいよ始まる老人バトル! ……って、みんな全身骨折で病院送り。よく放映できたな、こんな老人虐待アニメ。 邪魔するものは誰もいないので、『アギト』『デジモン』『コメットさん』まで一気に見る。大場久美子、夏休み編だけかと思ったらレギュラーになっちゃったな。でもチョイ役でしか使わないなんてメチャもったいなくないか。
父からいきなり電話がある。 病院は基本的に電話の取次ぎをしないので、電話が入ったら外出してこちらから電話をかけ直さなければならない。 「保険証書は見つかったや?」 「あったよ。一回ウチに帰って探したら、すぐ見つかったよ」 「なんや、わざわざ帰ったとや」 「だってしげが『見つからない』って言うからしかたないやん」 「……どうしようもないなあ、おまえの嫁さんは」 ほら見ろ、親父にも呆れられたぞ。こうなると解ってたから、絶対に探し出せと言っておいたのに。 ちょっとマヌケ、くらいなら可愛げもなくはないが、印鑑とか証書とか、そういう大事なものをなくしてちゃ話にならんと判断されるのは当たり前だ。……いや、「なくした」わけじゃなく、そこにあるとわかっているのに「見つけられなかった」のだからなお悪い。 普通、そこまでのバカがいるなんて、信じられることではないから、しげをよく知らない人は、しげが「わざと見つからないフリをしている」と思い込んでしまうのだ。 この十年、毎回毎回「その大雑把な性格改めろ」と言ってるのになあ。自分に改善する意志がなきゃどうしようもないのである。 父の話によると、しげの携帯に連絡入れても全くつながらなかったと言う。携帯を新しいのに取り換えたこと、連絡してなかったのだ。また肝心なところでドジを繰り返してるぞ。 後で、しげの携帯の留守電に事情を吹きこんでおいたが、気の利くヨメなら、ここですぐに父に謝りに行くか、なにかお土産の一つも持って行くくらいの機転は働くもんだが、どうせしげにはそんなアタマすらあるまい。 いったいどうやったらこういうバカが作れるのだ。 神の御心は謎だ。
台風11号が九州に近づいてきている。 週間天気予報を見ると、明日、明後日は雨だそうだ。 となると、外を回って運動するってわけにもいかないだろうから、今日のうちにできるだけ散歩しておこうと、本屋などを回る。 もう相当に荷物が増えてきているし、いい加減で本は冷やかしで見るだけにしておこうと思うのだが、実際に行ってみると「あ、こんな新刊が」と、つい一、二冊ずつ買ってしまうのだねえ。 もうしげは見舞に来る時間がないということだから、余り荷物を増やしすぎると、退院するとき地獄を見る事は解りきっているのだ。 なのに、また一軒、マンガ専門の古本屋を見つけてしまう。 うわあ、あ、赤塚不二夫の『おそ松くん全集』(曙出版)なんてのがズラリと並んでいるぞ。奇想天外社の山上たつひこ作品集や、吾妻ひでおの『日射し』その他の純文学シリーズまである。ああっ、真崎守の『エデンの戦士』が! どれもこれも今や絶版、その辺の価値は古本屋のほうにもわかっていると見えて、軒並み千円から五千円の値がついている。 ……こんなん全部買ってたら、金がいくらあったって足りんわ。 でも『エデン』だけは多分、復刻なんてほとんどされまいから、と思い、つい買ってしまう。 本に関しては、私も自分で自分の首を絞めるマネをしちゃっているのだなあ。
夕方5時20分から(中途半端な時間だなあ)、『エンジェリックレイヤー/誰かが恋してる』。 今回バトルは全くなく、お話はキャラクターたちの海辺でのバカンス(これも死語か?)。作画の骨休めのためのエピソードかと思ったら、どうしてどうして、ちょっとした仕草、振り向く、俯く、目線を外す、肩を落とす、髪が揺れる、この辺が全部ひとコマないしはふたコマ作画。 ……リキ入り過ぎだぞ。 ストーリーはよくある片思いものでつまんないんだけど、こりゃ本気でアニメグランプリとか狙ってるんじゃないか。
2時間の拡大版、『夏祭りはもう行った? こち亀&ワンピーススペシャル』。 スペシャルったって、盆で1週お休みした分、今週W放映しただけなんだけどね。作画がレベルアップしたってわけでもない。 それにしても『ワンピース』、展開がたるいたるい。引き伸ばしは『ドラゴンボール』以来の伝統なのか? せめて、今の3話分を2話でやるくらいのスピードでいかないと、ドラマの厚みってものがないと思うけどなあ。 原作は既に海賊ものからはかけ離れてしまってる。というか、『ドラゴンボール』の亜流の「対決もの」に成り果てている。 前みたいにオリジナルな話を入れて、ちゃんと「海賊もの」にして他の作品と差別化を図っていったほうがいいんじゃないかと思うけど、ジャンプの読者は未だに「勇気・友情・勝利」の話しか読みたくないのかな。
マンガ、あろひろし『無敵英雄エスガイヤー』(白泉社・520円)。 古本屋で見つけたんで、もう数年前の作品。あろさん、ヤングアニマルにこんなの連載してたんだなあ。 あろひろしの評価って、結構ムズカシイと思うのである。 昔はギャグもSF設定も、あさりよしとおあたりのパクリばかりやってたせいか、決して高い評価は受けていなかったと思う。SFマニアにありがちな排他性というか、「どうだ、このギャグ面白いだろう。このセンスがワカランやつはバカだな」とでも言いたげな、あるいは自分の知恵をひけらかすようなギャグが多くて、いささか鼻につく面もあった。 それが『雲海の旅人』や『トリックスター』あたりから、少しずつオリジナルな感じのものも作れるようになってきていたので、「おっこれは」と注目し始めたのだが、そのころにはこの人の昔ながらの「アニメ絵」が「古くさい」感じになってきた。 基本的に、ごくフツーの主人公が宇宙人だの雪女だのロボットだのという、ヘンなやつらに翻弄されるという『うる星やつら』パターンのものを得意としているが、この人の最盛期には『天地無用!』シリーズという同パターンの強力なライバルのほうにオタク連中は走っていたので(笑)、あろさん、余り注目されないままだった。 ちょっと運がない人だなあ、と思うのである。 私もできるだけ追っかけて読むようにしてるんだが、長期連載がめっきり減って、単発ものが多くなってるんで、買い損ないも多い。 『エスガイヤー』、地球の平和を宇宙害虫から守るために、ごくフツーの予備校生に与えられた三体の人間型ロボット(当然女性形♪)。 見た目は女の子でも所詮ロボットだからやることはトンチンカンってのが定番ギャグ。定番だからこそ、うまく話を転がせられれば、相当面白くなると思うんだが、やっぱりキャラデザインが弱いのだなあ。 主人公の涼一に魅力がないし、エスガイヤーのデザインがダサすぎ。 1巻で打ち切りにあったのも無理はない……いや、そもそも「アニマル」の読者層に特撮パロディは合わんだろうに。
石原里紗『ふざけるな専業主婦 バカにバカと言って、なぜわるい!』(新潮OH!文庫・550円)、『おまえとは寝たいだけ ヒドイ男とおろかな女』(光文社知恵の森文庫・540円)。 先日見たテレビで興味が湧いたので、つい購入。 うーん、確かに「専業主婦VS働く主婦」というコンセプトは読者の興味を引くに充分だったとは思う。 実際、私も、男と女のカップルは、どちらも働いてた方がいいと思ってるほうだ(もちろん家事も折半)。専業主婦を蔑むつもりは毛頭ないが、この本にも描写されてるとおり、「自分の主婦という立場の不安定さから目を逸らすために、働く主婦を、無意識に目の敵にして蔑む」専業主婦がいることは事実である。 専業主婦を「家畜」と譬えるのは、言い過ぎだ、と思う人もいようが、これは本を売る手段の一つなのだし、第一私はこんなのはまだまだ「優しい」言い方だと思ってる。 例えばウチの場合、働いてない時のしげなんか、「家畜」どころか「寄生虫」だ。どんなにしげが文句を言おうが、事実は事実。寄生されてるこっちにしてみりゃ、マジで「バカをバカと言って何が悪い!」と悪態の一つもつきたくなるのだ。 ……だったら私は筆者に全面的に賛同してるかって言うと、全然そんなことはないのである。 だって、「専業主婦」がバカであるからって、別に「働く主婦」がリコウだってことにはならないのよ。「働く方が正しい」と言いきっちゃった時点で石原里紗もバカなのである。 「働いてることを他人にとやかく言われる筋合いはない」 なら、「家事に専念してることだって、他人にとやかく言われる筋合いはない」のだ。人は人、自分は自分、そんな簡単なリクツもわからんから筆者は攻撃されてんじゃないのか。 こういうバカ女が、ダメ男から見たら一番、騙しやすいんだよねえ。 「働くこと=女の自立」という単純なリクツにアイデンティティを見出してるから、たとえ相方の男が無職でも全然平気。男は、女に働かせて貢ぐだけ貢がせるってことが充分、可能なのだ。 マジメな男と離婚して、カラダだけ求める男に走ってるんだからねえ。「だめんずうぉーかー」に投書して、会員になったらいいのじゃないかな、石原さん。それにこんなクダラン争いしてたら、「女はやっぱり毛が三本足りない」と、「女全般」が侮られることになるぞ。それでもいいのかな?
須藤公博『夜作られた日本の歴史』。 歴史上の人物にどれだけスケベが多かったかって話で、まあ、雑学集のちょっと長めのものと言えばいいか。 オビに「『新しい歴史教科書』への批判の書にもなりうる一冊」とか書いてあったから、どんなにスゴイ内容かと思ったが、そんな大層なもんじゃなかった。既に知ってる話ばかりだったし。 この手の本にはたいてい「道鏡」のネタが載ってるものだけど、一切触れてないのは、一応「事実」だけを扱おうという姿勢なのかな。
お隣さんの喫煙グセ、一応控えるようになったのだけれど、今度は夜、寝付けないのか、深夜に何度も起きてはテレビを点けて見ている。 一応、イヤホーンをしてはいるのだが、耳が遠いのか、ボリュームを一杯に上げているので、どうしたって音が聞こえてくるのだ。 おかげでやっぱり、眠ったかと思うと起こされる。 やっと寝てくれたかと思うと、今度は超特大のイビキ。 「ぐー、ぐわっ、ぐげっ! ……ずずずずず、ぐおがっ! ……すすすす、すぴー、ごう、すぴー、ごう ……ごげげっ!」 誰か助けて……(T∇T)。
2000年08月19日(土) 今日、彼氏彼女は相々傘であった/『占い師はお昼寝中』(倉知淳)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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