無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年08月18日(日) 草臥れ休日/アニメ『サイボーグ009』地下帝国“ヨミ”編/『エキストラ・ジョーカー KER』(清涼院流水・蓮見桃衣)ほか

 さあ、短く書くぞ(^_^;)。

 昨日の日記に書き忘れてたけど、『プリンセスチュチュ』の声優で特筆すべきはナレーションの岸田今日子&ドロッセルマイヤーの三谷昇です。
 声を聞いた瞬間、耳を疑いましたからねえ。
 どちらもメインは舞台の俳優さんなんですが、もちろん映画、テレビにも多数出演、声優経験もあります。
 岸田さんの声優の代表作と言ったら、なんと言っても初代ムーミンでしょうね。スナフキンの西本裕之さんもそうだけれど、テレビアニメ時代になって、アニメの声アテを専門にする人が声優、という区分けがハッキリしてきた時代に、あえて声優以外の方を起用したという意味では、宮崎駿の魁でもある……ってアレにも宮崎さん、ちょびっと参加してたかな。
 三谷さんが声優をしたの、『千夜一夜物語』以来じゃないかな。あ、あと『クジラの跳躍』があったか。けれどどっちにしろ声優に使うのはなかなか思い切った起用。三谷さんを知らない人には説明しにくいんだけれど、実に独特な声を出される方です。ドロッセルマイヤーの顔が何となく三谷さんにダブってくるのもご愛嬌かな。


 久しぶりに『仮面ライダー龍騎』『おジャ魔女どれみどっかーん』など、漫然と見るが、寝惚けてて全く頭に入ってこない。日曜の朝はやはり寝るに限る。
 気がついたら居間で熟睡。『ぴたテン』は完全に見損ねた。
 疲れているのだな。

 外出するのも面倒なので、出前を恃むことにする。
 ウチの近所にはラーメンもカレーもファミレスの出前もあるのだが、どれも割高。結局、ピザを頼む。
 ピザって、飯を食った気に全くなれないんだけど、肉と飯粒好きのしげが、どうしてお菓子みたいなピザが好きなんだか。


 アニメ『サイボーグ009』第43話「異変」。
 ついに、というかやっと、というか、ファン待望熱望の『地下帝国“ヨミ”編』の始まりである。かつて『サイボーグ009 怪獣戦争』として映画化されたときは、1時間ちょっとという上映時間の関係もあってか、ストーリーは大幅な改竄に遭い、ヘレナは五つ子じゃなくて一人になっちゃったし、バン=ボグートは出て来ないし、何よりあの「ジョー、君はどこに落ちたい?」のラストシーンがない!(後に旧テレビシリーズの最終回で復活したけど)ということで、もう何をか言わんやだったんだけど、声優だけは009=太田博之、003=ジュディ・オング、007=曽我町子、006=藤村有弘、ヘレナ=市原悦子という超豪華な布陣だったんだよねえ。004が大竹宏だったなんて、今ならミスキャストって言われそうだけれど、ちゃんとニヒルな声を出してましたよ。魔神像ブラックゴーストの山内雅人(ラオ博士〜!)はもう最高にリアルな悪役声だった。
 何しろもう古い古い、1967年の映画なんで、未見の人は多いと思うけれど、それなりに楽しめるアニメではあるので、新作と比較してみるのもいいかもよ。

 さて、で新作の出来映えやいかにってことだけど、出だしはまさしく原作どおり。
 超音波怪獣の登場、三友工業社長(よくこの名前出せたな。エラい)、バン=ボグートの暗躍(この名前がSF作家バン・ヴォートのモジリだってことも若い人にはわかんなくなってるみたいね)。

 原作でも描かれている009・ジョーと、孤児院(アニメでは教会)時代の旧友・茨木、小山田、メリーとの対決も、原作以上に濃いドラマに仕上がっている。
 再開を祝い、談笑する四人。一人、輪の外に取り残される003・フランソワーズ。
 三人は語る。「今、三友で働いてるんだ」。息を飲む009と003。この瞬間、彼らがなぜジョーに遭いに来たのか、そこにいた者はみな察したはずだ。しかし、何食わぬ顔で、三人はジョーを自分たちの家に招待する。
 メリーが003に一言。
 「ジョーを借りてくわね」
 メリーはもちろんジョーを愛している。しかし、既に自分がジョーを愛せなくなっていることも知っている。今、ジョーの側にいるフランソワーズへの、これがメリーの精一杯の皮肉。
 そんなメリーの心に気付きつつも微笑みながら、ジョーを送り出す003。
 けれど彼らがいなくなったあと、003は俯き、002に連絡を取る。これが哀しい戦いになることを知っていたから。
 車に乗ったジョーもやはり俯いている。「……やっぱり、そうなのか」。
 変身する茨木、小山田、メリー。毎度毎度「戦いたくない」を連発してて、ちったあ学習しろよ、と突っ込みたくなる009だけれど、このときばかりは「戦いたくない」のセリフが切実に聞こえる。戦いたくないのは三人だって同じなのだ。戦いの中でもお互いをかばいあう三人の姿がより一層の、悲しみを誘う。
 いいなあ、これだけ細かい演出を積み重ねて映像化してくれてると、『ヨミ編』を待ち望んでた甲斐があったよ。

 悲劇を演出しサイボーグたちを翻弄するバン・ボグートが、顔を見せるだけで、セリフをヒトコトも言わないのも、思わせぶりだけれどもいい演出だ。
 ヒキは全身を破壊された008、倒れ伏すヘレンを発見する004。うおおおう、盛りあがるぜい!


 アニメ『ワンピース』第122話「砂ワニと水ルフィ! 決闘第2ラウンド」。
 もー随分見てなかった『ワンピース』を見てみる。そろそろ「アラバスタ編」も終わりに近い感じだしね。
 あ〜、ニコ・ロビンの声、山口由里子さんだったんだ。キャラクター的にははっきり赤木リツコさんの流れだねえ。ジャンプアニメの欠点で、連載を食いつぶさないための間延びした演出は相変わらずだけれど、どうせこんなもん、と初めから期待もしなけりゃそれなりに楽しくは見られる。クロコダイルの大友龍三郎さんもドスのきいた声で、原作じゃ後半すっかりチンピラに成り下がったキャラをなんとか持ち堪えさせているな。
 しかし出て来る敵、出てくる敵、みんな悪魔の実を食ってるけど、泳げない海賊ばかり出してどうするんだろうね。クロコダイルなんて海の上で戦ったら一発でやられるくらい弱いキャラだと思うんだけどな。いくらなんでも海全部干上がらせることは出来ないでしょ。……おっと、これって禁句?(^o^)


 『笑う犬の発見』、オープニングが「天ピース」となって、『ワンピース』のパロになっている。ルフィはアニメなんだけど、ちゃんと田中真弓さんが声アテしてる。ウソップがネプチューンの原田泰造、謎の宇宙人(そんなん『ワンピース』にゃ出てこねーよ、とツッコミ入れられる役)に名倉潤、そこまではいいのだが、チョッパーの着グルミに入ってるのは誰なんだろう。小人のマーチャンか(^o^)。
 四つの扉のうち一つだけが通れるって、昔のドリフにもあった他愛無いコントなんで、あまり長く続くとは思えないが、こういうのも『ワンピース』ファンはチェックするのかな。


 マンガ、清涼院流水原作・蓮見桃衣漫画『エキストラ・ジョーカー KER』(角川書店/アスカコミックスデラックス・588円)。
 あ〜、基本的にミステリーではないですね、これ。根拠なしに「実はこうでした」ってのはつまりは駄作ってことなんだけど、確信犯でやってるところが始末に悪いね。わざと書いた駄作はやっぱり駄作だがね。なんだか「既知外の真似したら既知外」みたいだよな。
 この原作は、あくまで「ギャグ」として、速星七生に描かせるべきものだね。それだったら、「椅子に爆弾をしかけられたけれども、そこに座ったやつが『機会オンチ』だったから、爆弾が故障した」ってバカネタも一応笑えるよ。……これをシリアスっぽくやっちゃ、読者の中には腹を立てるヤツも出てくるって。
 ……いや、ちょっと腹立ってますよ、作者にも読者にも。多分この作者、ミステリーなんて好きでもなんでもないのだ。対象を弄くることしか出来ないのって、どこか柳田理科雄に通じるものがあるな。
 巻末の「あなたもJDC探偵になっちゃえ!!」って読者募集のコーナーがまたふざけてるんだよ。なんだよ、最優秀賞の「ダル探偵=やる気のなさが最高潮になった時、真相がわかる」って。そんなののどこに推理、どこに根拠があるんだよ。
 ほかにも「熱帯魚を観察する目の動きで脳を刺激し、推理する」とかもひどいね、そんなことしないとお前は脳ミソ一つ働かせられんのか。ただのバカじゃねえか。「あらゆるものを鏡に映し、推理力をアップさせる」だと? 一生、鏡地獄の中に入ってろ。「瞳(アイズ)で合図=メ(目)ッセージを受け推理」、人見知り=瞳知りのシャレらしいが、それがなに? 推理とどう関係あるの? 全く意味不明だ。既知外作家には既知外読者が群れるってことかい。
 ああ、でもこんなんでよければ、ミステリーなんて百万冊でも書けるなあ。そう言えば昔大学の推理研にいたころ、こういうミステリーのトリックのバカネタ、いくつも考えたこと思い出したなあ。個人ホームページ開いたらバカトリックのコーナーってのも作ってみようか。
 それにしても原作小説の方の『ジョーカー』もこういうバカネタばっかりなのかね。いや、持ってるんだけど、もう二年以上も読んでない(^_^;)。


 DVD『パワーパフガールズ』見ながら寝る。
 短く書けたかな?

2001年08月18日(土) オトナの玩具はコドモ/『悪魔の手毬唄』(横溝正史・つのだじろう)ほか
2000年08月18日(金) 気が滅入る話/『明日があるさ』(林原めぐみ)ほか



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