NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 業界の匂い

 以前、ちょっとの間だけ東京駅近くの地下のバーでバーテンダーをしていたことがありますが、もう始めてから一週間くらいで、客の姿を見るとどの業界の人か分かるんですよ。
 客の大半は、金融・外資・商社・建設・メーカーでしたが、もう一目見てどこから来たか分かるのね。先日そんなことを思い出しました。
 
 私のいる大学は、方針としてどの学部の授業でも好きなだけとっていいよ、ということにしているので、基本的に所属学科はあまり関係ない。ビジネススクール・ロースクール・文学部・農学部・・・で展開されている講義の内、自分の研究分野に関係すれば取ることにするわけです。


 それでね、教室にはいると空気が違うわけですよ。もうね。ロースクールとか、ここは会議室ですか?っていう感じな訳ですよ。みんなスラックスにシャツきてるし。文学部とか、ケンカの弱そうな奴ばかりだ・・・。(私はいつもすり切れた短パンにポロシャツだ。
 んで、一応自分のホームベースの農業・環境系の分野の講義にいくとね、ほっとするわけです。その日、ラボの時間に熱帯性植物の見学会があり、先生のお供をしたら楽しかったよ。
 いつも人類の未来を考え続けてる先生とか、化粧っけの薄い女の子とか、洗いざらしのシャツの男の子とか。何よりみんなニコニコしながらディスカッションをしている。


 イギリス人のその先生は、土埃と暑さに苦しむ学生を見て必死にジョークを言うわけです。
「これから穀物類から、今度はマメ科植物に移ります。色々あると思うんだけど、鹿とリスたちがどれが好きで、どれが嫌いかちゃ〜んと分かるのですよ・・・」

 ま、滑るわけですよ。
 学生(特に学部生)はあつぃ・・・って思ってるのに、体して面白くもないジョークを連発する。さすがイギリス人。あぜ道を移動している最中に、隣にいる私に

「みんなに笑顔で観察して欲しかったんだけどな・・・」

 ってつぶやくんですね。いいひとだー(゚∀゚)「覚えていらっしゃいますか?一緒に行ったインドのICRISAT(半乾燥地域研究所)の敷地で鳥の観察に三時間も散歩した時を思い出します。あのときは楽しかったです」となんとか元気づけてみたら、喜んでもらえた。


 居心地の良い業界だな・・・。なんでだろう?やってることは他の業界と変わらないんですよ。最先端はやっぱり複雑で、漠然としていて、つかみ所がない。そもそも先端まで立つのにも非常に苦労が必要だ。それでも、なんとなく農業だったり、開発だったり、環境保護だったりすると居心地が良い。

 自分に居心地のいい業界のにおいの立ちこめる場所の方が、あなたの生産性も上がるのかもしれません。明日、オフィスに出勤したら嗅いでみて下さい。

2007年09月23日(日)



 描いて分かる自分の脳内。

 最近聴いている音楽はなんですか?
 もう今世紀に入ってからオリコンチャートなんて見もしなくなりましたよね。前世紀から見てはいないといえばいないけど、それでもランキン王国のあのパジャマッ子からちらちらと教えてはもらっていました。
 そして、80年代ロックを聴いていたと思えば、ビートルズになり、今はフランクシナトラに夢中です。意味不明ですね。逆行というか退行というか。
 とまあ、いつの頃からか世相とは離れて好きなものに興じるようになり、今になって「脳年齢」を測ってみたんですよ。

 一番面白かったのが、お絵かきコーナー。なんか題材が与えられて描いてみる企画。3問中2問が動物で、1問が地図を書く問題でしたよね。象を描いてみようとか、北海道を描いてみようとか。地理大好きっ子だった私は、地図を書くのは得意よ。

 面白いのは動物編。いろいろ自分の脳内でねじ曲がっていることがよく分かる。あんなに笑い転げたのはここ一年ないんじゃないかと思うくらい笑い転げた。

 いってみよう。

「リス」


 意外といけてるでしょ?ま、ほら、毎日みてるし。ちょっと困った顔をしているのが、私の脳内変換でしょうか。「秋は冬に備えて木の実を集めるのが忙しくてねー」と言っている感じです。

 爆笑だったのが次。「蜂」!!


 ・・・・。


 うん。だね。蚊。

 自分でやって笑い転げた。刺す辺りが一緒なんでしょうか。一人でやって抱腹絶倒する遊びも珍しい。自分の脳内って素敵なワールドが繰り広げられていることが分かる一端でした。


 ん?脳年齢は何歳だったかって?ほほほ。


 
 若い者には負けません。


2007年09月10日(月)



 フロンティアという暗示

 もうしばらく前に、新学期が始まっておりまして、なんかワシントンDCやらヴァージニアをうろうろした思い出など遠い昔のようです。ましてや、日本に帰っていたり、韓国にいたことなどもう・・・。若い頃の話のような気がします。

 大体、学期が始まると、常に何かしなければいけないことに追われてるし(大概読み物だ)、なにかしら考え出させられることを強いられる。(大概書き物だ)

 楽しかったなー。DCから少し南下した小さな街のモーテルに泊まり、近所のガソリンスタンド(コンビニがないので)まで朝ご飯と夜のおやつを買いに行き、「お〜やっぱイサカより生ぬるいな〜」なんて良いながら暖かな気温を楽しみ・・・。翌朝、エントランスの小さなスペースで提供された無料朝食のパンをかじり、受付の隣にある、近所にある観光名所パンフレットの束を見ながら、折角だからここに寄ろうか、などと話をするわけだ。


 何が楽しかったのか・・・。

「ここに来た日本人なんて100人いれば良い方だろう」なんていうマイナーで、アメリカ人観光客しかいない、観光名所を巡るとぞくぞくする。
 いってみれば、ネタ拾いのような気がする
 ヴァージニアとウェストヴァージニアの州境の小さな小さな街にある、鍾乳洞と自然形成された橋を訪れるときのドキドキ感は、コンテンツの内容もさることながら、誰も来たことがない所に行こうとしている自分の面白さだったりするわけだ。

 100%アメリカ人にまじって何故か、私がぽつんといる、フロンティア感がいいね。それが私の旅の一番の目的かもしれない。ネタといえばネタでしょ?


 以前仲の良かったある秀才娘が「私は勉強が好き」「私は勉強が好き」とつぶやき、暗示を自分で自分にかけながら、勉強に励んでいた。すごいなーって思いながら、今良いアイディアが浮かんだ。
 
 この場所で読まされたり、聞かせられたり、考えさせられたりしていることは、実は前人未踏の世界へ背中を押されてるんだ、と思えば結構元気が出るかもしれない。そう考えれば、毎日の作業がワクワクドキドキするんじゃないか?


 考え方の切り替えて人生楽しくなるもんだろうか?
・勢いで結婚しちゃった感が否めないが「私のダンナ様は世界一」と暗示をかけてみよう。
・予約録画に失敗して『アラビア語会話』なんて録画しちゃったが「アシスタントは未来の俺の嫁」と暗示をかけてみよう。
・まずいラーメン屋に入ったが「この店にとって私が最期の客」と暗示をかけてみよう。(ゲームでも応用可)
・うざい上司と毎日顔を合わせなければいけなくても、「こいつのリストラを見るのはもうすぐ」なんて暗示をかけてみよう。

 あ、無理?
 うん。だから私も現実逃避して、今はダイビングに夢中だ。

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2007年09月03日(月)
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