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■ カルガリーの事の顛末 その3・そして誕生日。
実はもうカルガリーにきて三日目。実質、深夜到着だったから二日目といったところでしょうか。とはいえ・・・、目的は果たしてしまい仕方が無いので市内観光。何をしようかと思案していたら、動物園があることに気づく。しかも結構大きそうな動物園。ブロンクス動物園とまでは行かないけれども実は有数な動物園に入るのではないかという規模で本当に幸せな一日を過ごさせてもらった。 朝食をとり、タクシーで動物園に。空港からの道すがら見つけていたのだ。タクシーで行ったのが後々大きな問題を抱えることになるとはこのときまだ知らない。気温は零度くらいでしょうか。日中ですし。影に入るととても寒い。久しぶりに凍った川を見る。あー、そろそろハドソン川も凍るころかしら、などと遠くNYに思いをはせてみたりしないでもない。 結構大きな石を投げてみても割れないくらい凍っている。 っていうか投げた私が面白い? 動物園にはいると閑散としている。いや、施設自体は充実しているのですが如何せん客がいない。幼児を抱えたお母さんやお父さんが大半を占める。 次々と動物を見ていくが、柵の前でジャンプしたりするとそれなりに反応を見せてくれる動物たちがかわいい。 こんな感じで「なに?」っていう気分で反応してくれる人が居ることは嬉しい。 っていうか何をしているんだ私?川に石抱えて投げた次は動物の前でジャンプ・・・。そうだ、この日は確か・・・、いや、忘れておこう。 人気者の動物の前には数人人がいることもある。そして人気者はたいてい垂れているか、態度がでかい。これは世界各地の動物園で言えることだと思った。 このように、ゴリラさんたちも寝そべっている。こうも、だらけていいものか?というくらいだらけている。実は私は普段これだけだらけているのかもしれない?と深刻な課題を突きつけられたように見えたけど、次の動物に集中集中。それを真上から撮影。 室内施設がとても豪華で充実しているのがいいですね。そりゃ、極寒の地にある動物園だからでしょう。室内をキリンさんやダチョウが駆け巡っているのを見たときは結構笑った。 そして、室内にカバもいる。 じゃん。室内の設計といい、柵内の施設といい、観察するためのスポットつくりといい、田舎にあるとは思えないくらい素晴らしい動物園。やっぱり無駄でもいいから公共事業はこういうことしてほしい。 カバさんが泳いでいる姿を水中から観察できるとは・・・。 カバさんの体は馬鹿にされるほどやっぱり愚鈍ということばにつきるけど、すいすい泳いだり、水中に十分くらいもぐり続けているのを見ると実はすごい人なんだ、と思った。(そう、私はカバさんの前で十分くらい観察していた。あーあ。私は○○日に何をしているのやら・・・。) 中から見るとこんな感じ。本当にカバなんだなーって思う。 ひたすら、動物保護を訴え、教育するためのプログラムがいくつも用意してあり、説明員がかしこに配置されているのはアメリカもカナダも変わらないらしい。カナダだとトレッキングしながら動物観察、そのほか生態系全体について教育をさせるプログラムも用意してある。もし、万が一私が結婚して子供が出来ることになったらこういう機会を提供してあげたら面白いのかもしれないと思った。ちょっと羨ましい。今度来るときはこれに参加してみようと思った。(いや、もうこないかもしれない・・・。自信が無い。(#゚Д゚)) カナダ動物ゾーンへ・・・。かれこれ数時間歩いて疲れた。 やっぱりカナダといえば、オオカミさんが見たいですよね?犬神さまだー!!きゃー。 やってることはうちのゴールデンレトリバーとあまり変わらないくらいだらけている。でもやっぱりかっこいい。基本的に犬だけど誇りを感じる。 ところが!!! 一人、げーげー何かを吐いているじゃないですか!! 「大丈夫?」って日本語で話しかけても無視された・・・。OTZ。「Are you OK?」も無視。OTZ 何か変なものでも食べたんでしょうか?っていうか、オオカミさんって絶滅しそうなんだよね?そんなんで大丈夫なの?と思ったけど、次に進んだ。 そこで気づいたことがあります。オオカミさんがいたところ、実は看板に「Black Bear」と書いてある。つまり、ここには本当は熊がいたというわけです。この動物園。かなりの柵が空室でした。そっかー、みんな冬眠とかしているわけね。そりゃ、留守が多いわけだ。無駄に動物を探し続け、諦めること数十回。さすが25年目の私は5年前も、10年前も15年前もおんなじくらい無駄なことをし続けている。さすがに10年前はもうちょっと有益なことにエネルギーを使っていると予想したけど、大して成長してなかった。 カナダゾーンは、檻の中の風景が外と変わらないんですよね。そりゃそうだ。ここはカナダでカルガリー。ちょっと外に行けばこの人たちわらわらいるんだろう。 家族で旅行していたときに良く見たことあるぞ。と思いつつ、山羊に見下ろされておりました。 動物って偉そうなところがかわいらしい。 体も心から冷え切ってそそろつらくなってきたけど、どのカフェも閉まっている。開いていたのは一軒だけだろうか。暖かいものでも、と思ったけど自販機には普通に冷たいものしか売っていない。 また、 OTZ か・・・。 やけになって氷の壁で作られた迷路に。 そらがあまりにもきれいで見とれる。 その辺のゴミ箱にカメラを置いてタイマー撮影。 いやー楽しい。こういうのをしたくてわざわざ滞在を誕生日にあわせたのかもしれない。またやろう、と誓う。 隈なく歩き回り、帰ろうかと思ったところ一番最初に会った虎さんが元気になっている。夜行性でしたっけ?さっきはハンモックで背中を向けて寝ていたくせに。 よく観察しているとやっていることは猫と変わりない。 多少サイズが大きいだけ。爪を研いでいる。 にゃーって鳴け!って思ってずーっと見てたけどあんまり鳴く様子は無かった。 そう、今日も私は遠い空の下、一人動物園で過ごしておりました。 バカンスといえばバカンスなのかもしれない。私と同じ誕生日の人が地球上でどれくらいいるか計算したことがあったけど忘れました。 遠い空の下、今日もまた誕生日がめぐっている。毎日がどこかの空でハッピーバースデー。ささやかな幸せを繰り広げ、時間は過ぎていく。 っていうか。。。どうやって帰るの? 行きはホテル前にタクシーがあったからいいようなものの・・・。一体どうしろと? 動物園のゲートの人に「どうやってダウンタウンに行けばいいのですか?」 と、聞いたところ(あ、英語でね)、なんたらドライブを右に折れて・・・と道路の説明をし始めたので、いや、車じゃなくて・・・。 「あー。橋を渡って右に行けば駅が見えるよ」 といわれる。予想はしていたけど、遠い。右に行けば見えるかもしれないけど、見えたのは線路のみ。線路沿いを延々寒空の下歩き続ける。 やっと、駅が見えた。多少感動した。まるで熊さんがでんぐり返しを私の前でしてくれたときのように感動。 どうせ、NYの地下鉄の百分の一くらいのダイヤで運行しているわけでしょ、と諦めたけど、結構早く来た。十五分くらい。 通勤・通学にも使われているみたい。カルガリーの町の規模から言えば、金沢とかそんな感じなのかもしれないと思った。 電車に揺られ、最寄り駅に到着。近くのショッピングモールで紅茶をすすり、ホテルに帰る。 そう、実は今日は私の誕生日。12月15日。 嬉しくなくなったのは何十年前からだっけ?嫌になったのは18くらいからだっけ?他人のバースデーパーティに出るのはとても好きなのに。いいね。一人、誰も知らないところですごすバースデー。最高。誰も知らないところに、しかも結構地の果てっぽいところで過ごすのが好きなのかもしれないと思った。
とはいえ、おめでとうメールを下さった方、有難うございます。わざわざ画像を作ってくださった方がいらしたので、一時的にアップデート。感謝に尽きます。 確か去年の今頃はなにをしていたっけ?鳥取に行ったんだっけ?忘れちゃった。来年は何をしているんだろう。っていうかどの国にいるのかな。来年こそ、一年振り返って後悔しないでいられるのかな?いや、そんなのつまらないな。 そんな気分でやはりショッピングモールで買ったベトナム料理をホテルの部屋でつつく。 そんな討ち入りの翌日。あーあ、歳取っちゃった。
2004年12月15日(水)
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