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■ ともだち。
あなたにとって友達って、何ですか?恋人でも、いい。
人間関係を築くことに対して恐怖心が芽生えたのはいつごろだっただろう。小学校のときとかはクラス替えのたびに、友達できるかなあって心配だった。でもそういうのじゃなくて、友達になること、ある一定以上の関係に踏み込むことが、いつからかすごく怖くなった。 人とどうやって仲良くなっていいのかわからない。暇なときに遊んで欲しいって電話していいのは、つらいときに話を聞いて欲しいって頼ってもいいのはどこからなんだろう。相手が何かを抱えていそうなときに、声をかけていいのはどこからなんだろう。私はそれだけ相手と親しいのか、それともそんな関係じゃないのか。どうやって親しくなって、どこからがそういう関係になれるのか、その人のことを心配なんてしてもいい立場なのか、私が相手に好意を持っていたとしてその人にとって自分はそれに値する存在なのか、いろんなことを考えすぎてしまう。 学校だったら、毎日そこに行けば誰かがいて、休み時間に話をしたり移動教室のときに一緒に行ったり一緒に帰ったり、そうやってたくさんの時間を一緒に過ごしていつの間にか親しくなっていたりした。幼なじみとは生まれたときから一緒に育ったし、一番の親友とは一緒に学級委員をしていた。そうやってずっとそばにいて、いつの間にかそこにいるのがあたりまえの存在になってた。 だけど大人になったら、そういうわけにも行かない。 何にも考えないで動けたらいいと思う。電話したくなったら電話して、会いたくなったら会いたいって言って、それでもし相手が迷惑そうならやめればいいしそうじゃなければ一緒に遊んだりすればいいだけ。 だけど私は考えすぎてしまう。その人に今すでにある人間関係のこと。そこに踏み込んでいいのかどうか。私なんかが時間をもらうのは迷惑じゃないのか。私なんかがその人を好きだと思っていいのかどうか。これからその人と仲良くなれるのか、どうやって仲良くなったらいいのか、仲良くなって、それからいつかその人が私の前から消えていなくなってしまわないか。 だからすごい怖い。怖くて動けなくて、そうやって悲しい思いをたくさんするくらいならいっそのこと一人でいたほうがいいって、ときどき思う。本当はたぶん、誰よりも淋しがりなのに。
私が、怖くない人は家族と、友達5人。あとは好きじゃない人。それだけ。 家族は、家族だけが私が唯一好きなことを言えて、喧嘩ができる相手。 友達は、たぶんその子達は、一生何があっても友達で居続けられると思うから。絶対にいなくならないから。一番新しい友達で8年の付き合い。それくらい関係が続いていなければ、私にとってはいついなくなるかわからない存在でしかない。 好きじゃない人は嫌われる心配しなくていいし、いなくなっても悲しまなくていいから。だから人はなるべく好きにならない。人間は好きだけど、人にできるだけ好意は持たない。じゃなきゃ怖くて身動きがとれなくなっちゃうから。 誰かを好きだと思う気持ちが過剰だな、とは思う。家族でも友達でも好きな人でも、必要以上に相手のことを想い過ぎてしまう。生まれてこの方25年の付き合いの幼なじみのことを(女)、私は今でも、付き合って1年の恋人くらいには好きだと思う。私が誰かと親しくなるって言うのはそういうこと。でもそんなの、相手次第ではうっとおしいだけなのもわかってる。だから、私の周りにいてくれる友達はみんな、そういう私の感情を重く思わない人なんだろうな、たぶん。
目の前に、私のことを好きだって言ってくれる人がいたとして、そのときに私が思うのは、いつその気持ちは消えてなくなるんだろうっていうこと。愛なんて、一瞬で醒める。だから私はそんなの、信じない。 相手が私のことを過大評価してるのがわかったらなおさらだ。勘違いに気がつけば、きっと裏切られたみたいな顔をして、もう好きじゃないって言うんだろう。そう思うから、そんな愛情は怖いだけ。だから私が親切に言葉を尽くして勘違いだって教えてあげようとするのに、一生懸命先に嫌われようとするのに、それさえいいほうにしか受け取らない人がいて、恋は盲目なんて、私はまっぴらだよ。いつか消えてなくなってしまうものなんて、いらない。
人間関係なんて基本的には今が淋しくなくて、今が楽しければそれでいいんだろうと、頭では思う。だいたい、一生一緒にいることを前提とした人間関係なんてそもそも存在しないだろうし。永遠の愛が存在するとしたらそれは結果論だって、前に誰かが書いてた。「あなたが一番好きだけど、もっと素敵な人ができたらそっちへ行く。」その状態が、ずっと続いただけに過ぎないって。友達だって似たようなものだよね。休みが一緒だったり物理的に近くにいたり、そういうことは重要だし。
勉強とかは、頑張ればいいから楽。ただ一生懸命頑張れば、それで間違いなく評価されるもん。でも、そうじゃないものは本当に苦手です。人との距離はその最たるもの。なんだかさ、ちょっと疲れちゃったよ。ほんとに。
2002年11月29日(金)
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