NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 NYU Commencement (開始)

 以前したいことの中に「NYを発つ友人の見送りに行く」ということがあったのを覚えておいででしょうか?(1月30日の記事参照:http://www.enpitu.ne.jp/usr/bin/day?id=8669&pg=20080130)
 いろいろ予定が合わず叶わなかったのだが、その彼が、ニューヨーク大学(NYU)の卒業式に出てみるために、戻ってきた。(ここで「でてみる」と、「try to attend」的な言い方をしたのは正確を期すためだ。めちゃくちゃでたいわけではないが、ま、でてみると面白いこともあるかもしれない、というあたりが彼の意図だと思うからだ)

 というわけで今回こそは万難を排して馳せ参じた。いざNY。いろいろ万難があったが本当にいってよかった。楽しゅうございました。

 一日目は、彼の学部(教育学部ですか?)Steinhardt Schoolの卒業式。なんとRADIO CITYで行われます。部屋を出て、RADIO CITYの近くのダイナーでNYUのスクールカラーである紫色のローブに身を包みます。「これで街中歩くのかよ」と言っていた割には、来てみると颯爽とRADIO CITYを目指して歩き出します。


 かっこいいですね。すると、もう他の卒業生も同じ格好で集まっているじゃありませんか。同じく着飾った保護者のみなさまも誇らしげに卒業する自分の息子や娘を見上げています。さすがNYUだけあって、というかイサカの否かの学校と違ってみなさんおしゃれで、美人さんが多いこと。(イサカじゃハイヒールなんてありえませんからね)

 
 しばらくまって、中にはいってみると、威厳をもちつつ、シンプルにデザインされた式場がみえます。

 
 基本的に、中身は演説ですが、最後に、ミュージカルもどきが演じられたり、みんなで『New York New York』を歌って、壇上に居座る教授陣が踊っていたりするのをみると、さすがクールなイメージな大学だけありますね。去年みたコロンビアの卒業式(http://www.enpitu.ne.jp/usr/bin/day?id=8669&pg=20070608)は、「君たちはいずれの社会でも頂点にたつべき人物だ!心していけ。それが我がトップ校をでた人材だ」といわんばかりのスノッブで、宗教じみた感じでしたが、そこいくとNYUは洒脱感があふれていて素敵だ。

 そのあと、NYUの校舎が乱立するワシントンスクエアパーク周辺に移動する。するといくつかの道路をふさいで、お祭りが行われていました。入場券を首に下げると入場できます。


 DJが音楽をならし、屋台で食べ物が振る舞われ、多くの大道芸人が道行く人を楽しませている。出店ではゲームに挑戦もできるみたいです。特定のキャンパスのないNYUならではのお祭りですね。路上で祝うあたりで街と一体感がでています。


 マンハッタン全体が私たちのキャンパスなんだといわんばかりです。聞くところによると、エンパイアステートビルディングも、NYUカラーの紫になったとか。リベラルな校風がそんなところにもあらわれている。

 翌日。
 彼は朝早くから準備をしているじゃありませんか。そうです。前の日は、学部の卒業式でしたが、今日は学校全体。どうやら今年はワシントンスクエアパークが工事中だとかで、代わりになんとヤンキーススタジアム(!)で卒業式です。

 遅れて再び出席してみる。球場に着いてみると、一面紫でびっくりした。セカンドのあたりに特設テントが設置され、学長以下、主要ファカルティが居並んでいる。やっぱりメインコンテンツは演説ですが、歌あり踊りあり。学長が、最初から最後までヤンキースキャップをつけていのが面白かった。


 最後は学部長達が「学長、2008年卒業メンバーとして○○○人の卓越した学士号取得者、△△人の修士号取得者、□□人の博士号取得者を今年も得たことを喜ばしく報告します!」という紹介をしておわり。

 演説にしても、卒業式にしても、「これからがんばってね。ここで勉強したことを誇りに思ってね」ということがメッセージです。恐らく、いろいろなブログでいわれているでしょうが、英語で卒業式はCommencementといいます。「Commence(開始する)」という動詞の名詞形ですから、「開始」と訳してもOKかと思います。ま、開始なんですよ。これから始動ということ。(院生の場合は「再始動」といったかんじか?)

「『これからがんばれよ』って言われるための式に、『よくがんばったね』っていわれにきているから、違和感を感じるんだよ。ね、ベクトルが違うの、君と式との」といったら至極納得していた彼でしたが、実は来週は私の卒業式なんですね。

 私も、「いやーよくやったよ。少し休め」と言われたい気持ちで一杯ですが、恐らく背中を押されるんだろうと思うと少し憂鬱だ。

そう、25日は卒業式・・・。そろそろ色々終わりにしましょう。


2008年05月16日(金)
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