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■ 夜に集う人々
実は今週一週間は春休みでした。日本の大学にはないシステムかと思いますが、学期の真ん中に一週間休みがあるわけです。修論を全く進めようとしない私にアドバイザーも愛想をつかしていますが、それでも私の足はスキー場に向いてしまう。もうこの冬でスキーは引退しようという決意の表れなのか、単に勉強がしたくないだけなのか・・・。(前にも書きましたが骨折を押してまでスノボをし続けるマイミクさんに触発されたことは否めない) 私の住んでいるところから車で約30分。スキー場はあります。高速フード付きクワッドリフトなんてあるわけもない、鈍行のペアリフトだけの小さなスキー場ですが、自前の道具とシーズンパスで楽しんでいるのはこの前書いたとおりです。
3月も終わりだというのに吹雪きだったので喜びいさんで新雪の上をすべっていると8時間も連続して滑っておりました。スキー場だと何を食べてもおいしいですね。こういうときは、カロリーとか健康とか忘れて、めちゃくちゃに食べるのがコツです。でっかいチーズバーガーと、超高温であげたカリカリのポテトフライを食べまくる。外の吹雪をみて、早く外に出たくなる衝動に駆られるのはもう狂っている証拠です。一人で食べてると、平日の昼間ということもあってか、話かけられたりして・・・。 「コーネルの学生だろ?いいのか?こんなことしていて」 「あ、そうか。スプリングブレイクか・・・。あの学校は大変らしいからな。せいぜい楽しむんだな」 ってひげ面のおっさんに言われた。 心の中でスプリングブレイクだろうと、私はスキーを楽しんでいる場合じゃないんだけどね・・・と心の中でつぶやく。
そうなんですよ。この国の人の特性なのか、この町の人がいい人なのか知らないけど、ペアリフトで隣になろうものなら話しかけられるんですよね。英語嫌いなのに、毎回毎回いろんなこと聞いたりしてくるんですよ。
そんなこんなであっというまに夕方になり、日は落ちる。ナイターに。
ナイターって、スキーが好きな人じゃないとしないんですよね。ちょっと冬に楽しみを、というわけじゃなくて本気で好きな人が多い。考えてみれば、晩年の「ザウス」(覚えていますか?幕張にあった奴ですよ)も上級者しかいなかった。
というわけで、滑りながらも色々人のこと観察してる人が多い。そんな中、ある日、リフトで一緒になった女の子に 「あなたって上手いのね。さっき見てたの。教えてよ」 って言われたんですよ!お。ついにアメリカ人の彼女が出来るチャンスか? (゚∀゚) と思いましたよ。ところが、よくよく聞いてみると、地元の中学生の女の子。私のこといくつだと・・・。そもそもゲレンデだと、かわいさもかっこよさも三割り増しだっていうし。きっと何か勘違いしてるんだろうな・・・。っていうかそもそも中学生とか犯罪じゃね?(確か、バーモントで韓国人留学生が中学生襲って大変なことになったニュースがあったし)なんか、話口調からすると少し変わった娘みたいだし・・・。不思議なこともあるもんだなー。これなら、また隣になったおじいさんに「君のスキーはカービングスキーを理解していない。20年前のスキーを見ているようだ」って説教された前のリフトの方が良かったな。
なんて心の中でまたつぶやくわけです。夜のスキー場は面白い人が集まってるものだなー。やっぱり好きな人しか集わないものだからお互い「戦友」感を共有するんですよね。厳しい寒さと疲労感もそういう感覚を増幅させるのかもしれない。
登山中に挨拶を交わすようなものか?マラソンで併走した人と走り終わって和むようなもんか?フライトのキャンセルをアナウンスされ航空会社にホテルをあてがわれ、手持ちぶさたで行ってみた階下のバーで出会った人と途端に恋に落ちるようなものか?(結構あるんですって!)就職試験の帰りになぜか友達ができる人も多いし。
ま、いずれにしても皆さんフレンドリーになる。氷点下の雪山で夜の中黙々と憑かれたように滑るのもまた一興なのですよ。憑かれた人同士ね。
私は会話を交わすのは人見知りして、厭なんですが・・・。
2008年03月22日(土)
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