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「詩人が贈る絵本」シリーズに、「ゲド戦記」の大家、
グウィンの絵本がある。
リーゼ・ウェブスター、それが主人公のクモの名前で、
そのまま英語の題名にもなっている。
だれもいなくなった王様の宮殿で生まれたリーゼがつくる巣は、
だれもまねのできない巣。
いつも巣をかける場所をさがしていて、巣ができあがったら、
さっそく獲物をつかまえるクモ。
おたがいに干渉もしなければ、仲良くもしない。
そういう種族に生まれたリーゼの、普通のクモらしくないけれど、
でも、きらきらとしている生き方。
アメリカの作家で、クモの巣というと、E・B・ホワイトの
「シャーロットのおくりもの」を思い浮べるが、本書のリーゼもまた、
忘れがたい巣をかけてくれる。
私たちの想像する力に、もの思う力に。
どんな生き方をしても、自分らしくあれば、いつか私たちは出会える。
そのままの自分への、愛おしさに。
翻訳は、詩人の長田弘。
(マーズ)
2002年03月29日(金) 『グリーン・ノウのお客さま』
2001年03月29日(木) 『妖都』
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