(SleepWalking)



震える
 
知らないことばかりだから
遠すぎる
あなたに
近付くことは許されない
あたしの
悪あがき
どうかその優しい笑顔だけは
だれかに
所有など
されないでと願うばかり

2004年10月31日(日)


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見ないでよ焦げちゃうから。

2004年10月30日(土)


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旅に出る
 
ちいさなキャリーケースと
5cmヒールのブーツで秋を気取って
どこかに行こう
どこか
どこだか知らないけど
届かないと思ってたちいさな夢に


からからとアスファルトをすべる
かさかさとアスファルトを撫でる
秋はもう冬にせかされてる
風が台風を追い出し
めを
つぶす
かつかつと秋を踏み潰す
パリジェンヌ気取り


行き先も決めず
たどり着いたどこかに
たどり着いたと思うのなら
きっとそこになにかあるの
運命なんてどうでもいいけど
引き寄せられたどこかにはなにかあるって
思わない?
そこにあなたがいればいいと
願いながら

2004年10月21日(木)


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後ろ姿
 
あのこはいわゆる可愛い女の子で
あなたはそんなあのこがすきなのね
わたしの入るすきなど無いくらいに


なんて
くだらない話をするまえにひとつ
溜め息をついておこう
あなたの
そのやわらかい瞳にあのこが映りこんでいること
忘れるために
知ってるのよ
あのこ本当は悪魔なんだって
いつも長いスカートをはいているのは
醜い尻尾を隠すためなんだって
あなたを見て犬みたいに振っている
黒い尻尾


きっと喰われるんだ
胸を破ってその心臓を
そして反対側まで穴をあけて
鳥を住まわせるんだ
可愛いジュウシマツ
肉を啄ばんでどんどん穴を広げるように
あの悪魔がどんどん入り込んでるの
楡の陰でいやらしく笑って


きっとそんな後ろ姿も見たことが無いのだろうから
消しといたげる
雨の音に悲鳴も
かき消されるだろうし

2004年10月20日(水)


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ハイヒール
 
影を追って歩く
この足音が聞こえないように
わざと選んだこの靴に
脚が悲鳴をあげている

あぁわたし
まだおとなにはなれないみたい

だってこんな街に
スニーカーは似合わないから
この足音が聞こえないように
選んだハイヒール

あなたの耳に
届かぬように

スーツを着て
澄ました顔して
街に埋もれていくあなたが
憎くて仕方が無いのよ
私の長く伸びた髪を
慣れたように玩ぶその手とか
まるで他人みたいな背中とか
昨日は甘ったるく動いてた
その唇とか

だからその影を今夜壊すために
わたしは化けて歩いている
あなたがそうしているように
わたしも隠れて大人気取り

わたしのなかみは
変わらないけれど

2004年10月14日(木)


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