るり子の日録【愛が終わる日】
るり子の日録【愛が終わる日】
るり子



 伏せられていた状況

「今、電話しようか?」

私が電話をしたがっていた事を

彼は思い出したようでした。






そんな時間帯に

特段 用事も無いのに

ただ声が聞きたいといった程度の私の願いに

付き合ってもらうことなどできません。





「ううん、いいの。無理をしないで。」





と、メールの返信をして数分後

本当に 彼から電話が入りました。





彼は 彼で 一連のこの諍いに心痛めていたのでしょう。

こんな無理をするなんて

未だかつてなかった事です。





短時間でおやすみなさいの言葉を交わし

「また明日、午後になると思うけれど改めて電話を入れるよ。」

その日は眠りにつきました。







日曜日。

事務所でお仕事をしている彼から

約束どおり 電話が入りました。






ぎこちない語り口で

私たちの会話が始まりました。

でも、話をしていくうちに

最悪のひと月を、かれがすごしていた事がわかりました。







行政がらみの

三年越しのプロジェクトが

どうもうまく進んでいないようなのです。

かなりの時間と労力を注ぎ込んだ仕事なので、

今更、白紙撤回というわけにはいかないのは当然です。

プロジェクトリーダーの彼の

苦労は押してしるべしです。

民間と行政では

その仕事の密度やペースが違うらしく

どうもストレスの多い話になっているようです。




そんなことはおくびにも見せず、

私に黙って、愚痴も言わず

一月も二月も、時間を捻出してくれていたんですね。





なのに、そこに私が追い討ちをかけるようなことを言い出して。

プライベートでも、

私以外の世界で、ちいさな頭痛のタネがあったようです。









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それは、

私にとって何を意味するかといえば、

「頻繁に逢える様になるぞ。」

と、いっていた彼の言葉も

反故になるということです。





普通ならがっかりしたところでしょう。

でも、

その彼のここ数ヶ月の心労を聞いているうちに






私が心から信頼して何でも話せて

またそれを総て受け入れてくれ、

状況によっては苦言も呈してくれる。 

そんな人は、彼だけだということに思いが及んだのです。


そして、


彼もまた同じように

安心してすべてさらけ出せ、

何でも話せる唯一の存在が私なんだろうな

という結論に行き当たったのでした。




そういう意味で、

私たちが引き合うのは 必然。







彼は

「あまりに話が行政とこじれて、どうにでもなれという気にさえなるよ。

あっ、これは仕事の話だけどな。るり子のことじゃないぞ。」


と、付け足しました。





彼の状況さえ私は理解していなかったのです。

私はいったい 彼の何を見ていたのだろう。

どうしてそんな大事な事を

察してあげられなかったのだろうと

ひどく悔やみました。





でも、心は温かでした。

もう存在しなくなったと思っていた

私の好きだった変わらぬ彼が

そこに 

電話の向こうに いたからです。





気持ちが落ち着いたらまた、ヤプを更新したいと思います。
このところ靴ばかり貼ってますが、
この靴は彼とデートしたときにはいた靴たちで、
年に一度か二度しかはいたことの無い靴ばかりです。
靴自体は、私はかなりの数を保有しています。
靴は私のコレクションのようなものです。
バリー・フェラガモ・ジョルダンが好きです。
コンサバすぎる靴と同様、当然服もコンサバ系です。
服は、身元バレするのでさすがに貼れません。(爆)

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BBS

2003年04月06日(日)
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