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■ あきらめに似た失意
私たちは
無理をしなければなかなか逢えません。
彼も彼なりに無理をしている部分があります。
休日の一日を
まるまる二人で過ごす日などは、
お仕事上、かなりの調整をして
時間を作っているようです。
三度目かの京都日帰り旅行の際、
「こうやって一日過ごすのは楽しいけれど、
仕事的にはかなり痛いなぁ。」
と、言いながら
彼はタクシーの中で
何本もかかってくる携帯で、
設計上のネゴをしていたこともありました。
それは、私にとっては
お仕事をしている彼を垣間見れる
数少ない機会です。
やがてホテルに入るころ
彼の携帯は
決まって電源がオフになります。
お仕事をしているときに私をシャットアウトするように
私と愛し合う五〜六時間は、
お仕事がシャットダウンされるのです。
「俺は、おまえのその論理だてた恋愛の仕方が大嫌いだ。」
私はこの一連の出来事とその彼の言葉で
自分のスタンスを見失いました。
彼は
こういいました。
「電話をしたければしたいときにすればいいんだ。
メールを入れたければ、入れたらいいさ。
出られないときは出ないし、
そういう時 るり子は疑心暗鬼にならず
俺は仕事で相手になれないんだなと、そう思えばいいんだよ。」
彼を理解するということは
返信が無くてもがっかりしないで信じて
次の機会をみるということね ?
そういう私に、
私が怒りの対象になる訳を
彼が話してくれました。
今日、
何本かのメールの後に、
「今日、電話でお話がしたいの。」
と、
お昼、予約のようなメールの確認を彼に入れていました。
それきり音沙汰がなくなりました。
今日彼は家族の日です。
別れた奥さんの元には
小学校に入学する子供がいるのです。
夜になって
電話で話をしたかった
と、私が言うと
彼は昼間の私の申し出をすっかり忘れていたのでしょう。
「今、電話しようか?」
と。
ファミリーパーティーの最中、
メールを入れてきました。
私は、
その彼の気持ちを 言葉にしてもらったその事実だけで
充分満たされ
電話で話す必要など無くなってしまいました。
私の欲しいものは、
そういう類の安心感です。
私の中の
彼に対するあきらめにも似た失意は、
彼のその言葉で
氷解したような気がしました。
小さなフォト日録 今日も 【 キーワード 】
BBS
2003年04月05日(土)
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