るり子の日録【愛が終わる日】
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るり子



 違っていた単位

何から書き記したらいいのでしょう。







彼はまず、


おまえは俺を理解しているというけれど、

いったい何を理解しているというのだ。


おまえは前回の諍いから、全く何も学んでいない。

そして、

そのおまえの性質は、おそらく直ることはないだろう

と、言いました。






自分はその時々のベストを尽くして おまえに接してきたし、

その俺の気持ちを全く理解せず

常に過去と比較して

俺の所作を量りにかけ観察していたのかと思うと

それが一番、腹立たしい。




なのに

俺は今まで

何のために おまえにあれこれ心を砕いていたのかと思うと

情けない気持ちでいっぱいになる。




それが彼の言わんとする要旨の様でした。




私には 計りにかけ彼を観察していたなどというつもりは

毛頭ないのですが、

彼がそう感じたのだから

彼の中ではそれが真実です。





彼の私に対する情けない気持ちは

電話をしている途中でもこみ上げてくるようで、

時折

声を荒げそうになるのをこらえているのが

私には感じられました。






彼はまた

自分を総括して

こうも言いました。





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苦労はないさ。

俺が女なら、俺なんかには絶対惚れないさ。」








そんなことない。

あなたは

とても男らしいプライドをもった人よ。





二時間あまりにわたる彼の電話は、

他にも沢山の示唆がありました。





私にも言い分は もちろんあります。

でも、私の言い分は おそらく彼には理解の外でしょう。

私が彼の論法を完全には理解できないのは

違った価値観で私に物を語っているからです。




それが解っただけで 今日はいいのです。




私たちのスケールは

例えれば『センチメートル』と『インチ』です。

でも、何の単位で計ったとしても

物体そのものの絶対的大きさは何ら変わるものではありません。




インチで計っても

センチで計っても

数字が異なるだけなら





私たちが

その互いを欲する絶対値を共通理解として認識している限り、

インチでもセンチでもいいのだと

私は思うことにしました。




私たちは単位が違う。

だから

互いの計測値を尊重しよう。




そして、

明らかに計り間違いだと思うときは、

ちゃんと告げよう。





彼は私たちの未来をどのように思ったいるのか

私は注意深く探っていました。





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2003年04月03日(木)
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