るり子の日録【愛が終わる日】
るり子の日録【愛が終わる日】
るり子



 私だけのものなんて、何もないんだもの

私達が

互いのパソコンにメールを送り合っていたのは、

いわゆる恋人関係になるまででした。







恋人関係になってからは、

コミュニケーションツールとして

パソコンのメールを使う事がなくなっていた私達。







彼のメアドは、

私だけが知ってたホットメールと

公開してたフリーメールがあとひとつ

そして、正規メールの三つでした。






ホットメールは、

みつき使用がないと自然消滅します。

今日、彼に久しぶりにホットメールにメールを出そうと思ったら

彼のメアドが抹消されていました。

そう、みつき以上アクセスがなかったのです。






その件で彼は、






「そんなに重要なことなの?メルアドなんてどうでもいことじゃんよ。

全く使ってないから(笑)。携帯で十分っす、俺。必要ないから^^。

メルトモならね、それもいるけど、そうじゃないっすから。

大切なのは、直よ直!」


と、言うのです。


でもね、パソコンでメールしたい事だってあるでしょ。

折角あったメアドだったんだから、復活してくれてもいいじゃん

と、私は思う。





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と、言う。

尤もだけど





「ひとつくらい、独占できる私だけのものがあったっていいじゃない。」

と、

私は思う。






だから、

「すぐ復活できるものを、どうして面倒だなんて言って手抜きするの?」

と、言ったら








彼が切れた。








「それ以上に電話で声だって聞けるし、直接逢って話しも出来るからね。

おまえさぁ・・・たかだかネットだろ?そんなに重要なことなの?

混ぜこぜしてんじゃないよ。」










彼は、好きだという感情があるから、ネットでは特別なアドなど必要ないという。

私は、好きだという感情があるから、ネットでも特別なアドが欲しいと思う。







感情は同じなのに

結果がこんなにも違う。







「たかだかメルアドひとつ、そんなに重要なことなの?」

と、彼は言う。








でも

メルアドくらい、私だけのものが欲しいの。







だって、

私だけのものなんて、

ほかには何もないんだもの。






その私の感情は、彼にとって理解の外らしい。








使わないものがどうして必要なのかと、

どうしてもパソコンにメールが入れたかったら、

ほかにもアドがあるから別に不便な事もないだろうと

彼は真剣に そう思っている。









BBS

2002年12月11日(水)
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