るり子の日録【愛が終わる日】
るり子の日録【愛が終わる日】
るり子



 道程

まだ

互いが互いを

『何だか気になる、心の琴線に触れる人』



思い合っていた去年の今ごろ。






彼が彼の自宅で一人きり

という、

数日間がありました。





ちょうど彼は、

今のクライアントの物件に取りかかり始めたばかりで、

徹夜で

仕事を詰めてすることも珍しくない時期でもありました。







貫徹に近い仕事をこなし、明け方近くになってようやく寝付いた彼に

私は軽い気持ちで、

「数時間後の打ち合わせに遅れないように、ケータイで起こしてあげようか?」

と、言ったのです。





誰も居ない彼の自宅で

初めてマナーモードをOFFにした彼のケータイ。

それは

「あなたを特別な存在として私の中で認識しました」

という

私からの合図になりました。








思えば私たちは、

その日をきっかけに

互いのプライベートに一歩踏み込んだのです。








更に

何気に私が

「今日のランチは、蟹を食べたの。」

と、彼に告げたある日の午後。

「おっ、いいねぇ、こんどゴチして欲しいなぁ。」









あぁ、二人だけでお食事をする機会が多分

くる。



私が望めば多分

くる。



そう、

その時確信したのです。

これが二歩目の接近になり、






三歩目は、

互いの仕事を

互いのオフィスのファクシミリに送信したあの日。






クリエイティブな、私たちの異業種の職は、

それぞれにとって刺激的で、

やはり

互いを更に急接近させるアイテムになったと思います。






そして、

私が

彼に抱かれる確かな予感がしたのは、






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彼に限って

ありえないと思っていた事が

彼の口から語られ、






と、同時にこの時、

彼が始めて私を

「るり」

と、呼んだのです。




私はとても動揺しました。

「どこかで線を引く、自己の気持ちの強さが必要だと、僕は思っている。これは、感情という厄介なものをもって生きている人間にとってはキツイ事なんだけどね。」



その優しく愛情に満ちた彼の回想は

彼の充分な想い入れが嫌でも伝わってくる暖かいもので、

私はこの時ある種の決断をしたのだと思います。








その数日後、

「今度逢った時、本物のKISSをいっぱいプレゼントしましょう。(笑)」

と、彼に言われ

ドキドキしたのを

昨日の事のように思い出します。








これが






私と彼の







道程です。



携 帯 電 話
I去年の今ごろもたしか、一人でお留守番だったよね。
Heあぁ、一人だから、今、風呂上りだし、何も着ないでビールでも飲もうかって言うとこだね。
I私と一緒の時も、そういうシチュエーションってないね。(笑)
Heよし、今度はホテルに入ったら、出るまで一糸まとわない約束だ。バスローブも禁止にしようぜ(笑)。
『いつも言うだけの誰かだから・・・(笑)。大丈夫。』



今、彼のお仕事が終わるのを、私は待っています。
BBS

2002年07月26日(金)
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