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■The tree
奇妙に、捻れた樹を見上げる。
…失敗してしまったか。 健やかに天に向かってすくすくと伸びる、陽光を浴びて美しい緑が透け輝く、そういうグリーンになるはずだったのに。 心赴くままに伸びて、ことあるごとにグニャリと身を捩った。 アーティスティックとはお世辞にも言い難い、生々しい樹だ。
いずれ枯れてしまうだろう。 水をやる者も失くなり、光を浴びる事もなくなる。
残念だけどそうして、土壌のための養分としてひそりと枯れ倒れ伏す。
恋心は芽生え育ち、迷い捩れてここに至る。 誰にも忘れ去られたように、密やかに崩れ落ちるといい。
無かったことになりはしない。
2006年02月07日(火)
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