三楽の仕事日記
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2010年05月15日(土) 本年度第1回教師力セミナーは赤坂真二氏。

 本年度第1回目の教師力アップセミナーに参加。講師は上越教育大学教職員大学院の赤坂真二先生。演題は「勇気づけの学級づくり」。

 久々に参加した教師力アップセミナー。150名ほどの参加者で多目的ホールはいっぱい。開演前から熱気を感じる会場。講師の書籍もあっという間に完売だったとのこと。以下は自分の赤坂語録。

 学級づくりは「古くて新しい課題」。
 困った子どもは、自分自身の問題に困っている子ども。
 原因論に向かわないこと。目的論に立つべき。子どもの問題行動の原因を探る(子どもたちの過去にかかわることは難しい)より、どういう目的があるのかを考えること。
 教室における子どもの目的は?クラスの中に自分の居場所を確保すること。
 居場所を見つけるために適切な行動をする子どもと不適切な行動をする子どもがいる。
 「そんな行動をしなくても、あなたはこの集団で生きていけるんだよ」と実感させること。
 問題行動をしている子どもはフルタイムでしているわけではない、パートタイムでしているのだ。
 適切な行動をしたときに大いに認め、共同体とのつながりをつけること。

 学級づくりのゴールをどこにおくべきか?「良好な人間関係」をゴールにしていてはダメだ。その先にある「自治」をゴールとすべき。
 トップダウン型のリーダーの限界。正解より最適解を引き出すリーダーシップが大切。
 トライ&エラーを保証する。
 クラスの構造を変革して教育共同体に成長させる。
 躓きの要因はコミュニケーション不全。いきなりミーティングは危険。
 勇気づけの学級づくりの構造は、クラス会議の価値やルールを教えながら、教室コミュニケーションの質と量の向上を図ることにある。
 子どもたちはクラスの問題を解決するのに罰を考えることが多い。罰は解決策にならない。罰の問題を体験させること。
 良いクラスは問題を解決できるクラス。「先生、来年もいいクラス作るからね」という子どもたちの言葉に象徴される。

 すでに崩壊してしまっていた学級をもたれた経験談は参加者をグイグイ引き込む。その時の特異まれなエピソード提示(例:教室でナイフを見せる少年)、参加者にその場にいたらどうするかと投げ掛け(自分の問題として考えさせる)、ご自身がとられた行動、その学問的意味を示す、こういった流れの講演は、実に説得力あり。「来年もぜひセミナーに来ていただきたい」というアンケートがかなりあった理由は大いに頷ける。

 参加者は県内はもちろん、県外の方も多くなってきたが、地元小牧市からの参加が少ないのが唯一残念なこと。なぜこのセミナーを始めたのか、言い出しっぺの一人として、自分のエネルギー不足を感じるこのごろ。


2009年05月15日(金) 凄い予算案
2008年05月15日(木) 長く続けていると
2007年05月15日(火) 国立教育政策研究所へ
2006年05月15日(月) 現職教育で学習クラブの習得
2005年05月15日(日) 市制50周年記念第九演奏会で終日
2004年05月15日(土) IT日常化プロジェクト会議へ
2003年05月15日(木) 取材で2時間とられる