三楽の仕事日記
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2008年12月21日(日) |
今年最後の生落語は喬太郎 |
今年は意識して生落語を聞いてきた。今日はその最後。雑誌の落語特集には必ず登場する柳家喬太郎。しかもこれからのトップランナーと称される喬太郎の独演会に出かける。
演目はベテランによる前座噺「道灌」。力のある落語家は、どんな軽い噺でも奥行きを醸し出すことを示す。
続いて、新作落語の「カマ手本忠臣蔵」。忠臣蔵の刃傷・松の廊下はゲイ同士の痴話喧嘩だったという設定で始まるなんとも奇妙な喬太郎の世界に引きずり込まれる。
最後は「文七元結」。長兵衛と女房との喧嘩、吉原・佐野槌での娘との対面、そして50両を佐野槌の女将から借りるところまでは、先日DVDで聴いた志ん朝や談志と比較しながら、喬太郎の噺を楽しむ。この後は、長兵衛が身投げを助ける場面。いよいよ落語家の噺の解釈がはっきり出る場面。喬太郎はどのように展開するのだろうかと聴いていると、なんと長兵衛は何事もなく家に帰ってしまう。えっ!いったいこの後はどうなるの?背筋を伸ばして噺に集中する。この後の展開はこれから喬太郎の「文七元結」を聴かれる方のために、ここでは書かないが、今年最後の生落語の締めくくりに相応しい噺を聞かせてもらった。改変された文七元結には賛否両論があるだろうが、僕は賞賛したい。
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