三楽の仕事日記
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2004年12月11日(土) |
愛知教育大学数学教育学会研究大会にて |
土曜日の高速は空いていて、あっという間に愛知教育大学へ到着。数学教育学会に参加。
課題別分科会3「評価規準と補充・発展に関する問題」で15分間のプレゼン。質問も多くあって分科会の活性化には貢献したと判断。もう一つのプレゼン「岡崎市における評価規準作成の取り組み」には感心。蜂須賀さんの穏やかな語り口からも、確かな歩みをしているという自信が伝わってきたし、あれほど多くの出版が岡崎市の算数・数学でされていたとは!さぞかし皆さんの力も意欲高まったはず。仕掛けのうまさを感じた。
続いて中学校の第二分科会に出席。発表者は僕が附属時代に教育実習にきていた名古屋のK先生。時の経つ早さを感じながら発表に耳を傾ける。研究主題は「意欲的に学習に取り組み追究する生徒の育成」。若いのに発表慣れしていて、だから、こういう舞台に出てくるわけだと思いながらも、いろいろと感じることあり。
ちょっと質問がとぎれた時に、司会が困るだろうと「感想程度ですが、少し研究主題が大きすぎるのでは」と話し出した途端に、久しぶりに火がついて、気持ちが押さえきれなくなった状態。この状態は分かる人には分かるはず。 「K先生の実践を否定するわけでもなんでもありません。この冊子に載っている研究レポートや全国で作られている研究紀要もそうですが、ぜんぶうまくいっていますよね。本当にここにあるようにすべて成功しているのですか。失敗しました、こんなことはやってはいけません、という報告はいっさいありませんよね。1年間に研究紀要はどれだけ作られるのでしょうか。数千冊はあるでしょう。そのほとんどがうまくいったという報告です。それなのに、なぜこんなに教育改革が叫ばれるのでしょうか。もうこんな状態は止めましょう。こういう会でこそ、正直に報告し合うべきじゃないですか。名古屋の方のレポートは形がいつもきまっていて、実に伝統的で、これはすごいことだと思うのですが、K先生、本当にこのような形であなたのこだわってきたことが書けるのですか。また、こんな大きなテーマで本当に研究ができているのですか。あなたのこだわりは「課題のつながり」ですよね。そうであれば、もっとそこに焦点を絞るべきです。単に課題の並べ方を工夫しただけでなく、おそらく発問や指示も工夫されたのじゃありませんか。そこまで明らかにしてもらってこそ、みんなの財産になるのです。ねえ、みなさん、ぜひ手に入れたいと思われるようなレポートを書きましょうよ。○□◇×☆・・・」最後は、自分でもちょっと言い過ぎたという気持ちになって、どう収拾しようかという状態。ちょうど自分の後ろに筑波大学附属中の鈴木先生が座ってみえることに気づいて、最後は「どう思われますか、筑波の先生は?」とふってしまった。自分なりに嫌な振り方(自己嫌悪)。さぞかし困られたことと思うが、上手につないでいただいた。
分科会が終わってK先生が挨拶に。「あのように僕が言った時に切り返せばいいじゃないか。先生のレポートだって、うまくいった報告でしたよと」。K先生、すかさず「言えるわけはありません」。「そりゃあ、そうだね。でもおもしろかったねえ」と僕だけ満足な会?評価の発表も出来たし、言いたいことは言えたし。あったかい土曜日に愛車で飛ばせたし。
今日もらった学会誌「イプシロン」に目を通す。文科省の根本視学官の論文も掲載。タイトルがいい!「数学教師は変われるか」。あの収拾がつかなった状態でこれに気づけば良かった。いいオチ付けられたのに。「みなさん、こういう状態を一番心配しているのは文科省ですよ。このイプシロンを見てください。根本視学官は『数学教師は変われるか』と言ってみえますよ」と。
夜はまず「落語から学ぶエコライフ」発送作業。タックシール270人分をはり、のり付け作業。ああ、しんど。
2003年12月11日(木) 今日の勤務地は応接室
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