こんなに好きでもいいですか? すみれ 【MAIL】【HOME】
- 2003年01月30日(木) 壊れてしまった小さな箱
夕方になる前に彼からの連絡・・・・。
「昼から調子の悪かったPCがとうとう壊れてしまいました
ハード的な問題だと思いますので 修理に出してきます」
とうとう、彼が何時も使っているノートPCが壊れてしまった。
去年、新しくしたばかりなのに、
モデムがどうの・・・と最近、言っていた。
仕事でもプライベートでも酷使しているし、
持ち歩いたりもしているから寿命はそんなに長くはないと思っていたけれど、
こんなに早く故障するなんて・・・と御互いに驚いた。
一昨年の冬に私のPCも壊れてしまった。
子供が御砂糖入りの紅茶をPCの上に撒き散らして、
マザーボードが反応もしなくなってしまった。
それを持って駆けずり回り年末までに修理を完了させる手筈を整えたのは
紛れもなく彼だった。
一週間
治って手元に戻ってくるまで、
何か世の中と断絶した所に自分が居るような気がした。
友人からのメールは届かないし、
彼とも少しの電話での会話が心の支えみたいだった。
「ネットと言うか・・・PC依存症だから寂しいよ〜」
まるで、私の時と同じ様な事を言う。
最近、彼は携帯電話のデータ移動もしていないみたいだ。
USBは購入したけれど恐ろしく時間が掛かって
私とのメールもPCには取り込んでいない。
それ以前に家へ辿り着くまでに、
私との遣り取りは全て削除している事だろう。
あれ以来、家の人が彼の携帯を覗き見る事は
ちっとも可笑しくない事になってしまった。
「失敗したよ・・・あんな事をしなければ週末でも当たり前の様に
遣り取り出来たのにね〜」
前に私がアッケラカンとして言い出した時、彼は
「今更、そんな事を言われても・・」
と困った顔をしたのが印象的だった。
と言うことらしい・・・。
自宅のデスクトップを立ち上げるのは、些か困難な状態の家庭状況だし、
携帯での連絡も自宅に戻ってから、おいそれと出来ない状況で、
頭を悩ませている。
「大丈夫だよ?心配しなくてもいいからね?」
まるで母親が子供を諭すように話しても、まだ彼は嘆いてる。
深夜に起き出して、PCの電源を入れてみても、
彼の姿はやっぱり何処にもない・・・。
彼との足跡を引っ張り出して、それを眺めながら・・・
ポツリと想う・・・・。