掛川奮闘記

2008年12月09日(火) 081209_新たなお節介

 今日から明日は新潟で防災まちづくり委員会のワークショップに参加です。
 
 この調査は、ハードの整備に偏りがちな防災対策を、地域力や住民力によってやれるためにはどのようなことをすべきか、という観点の調査というわけ。

 今日は実際に地域の人たちの問題意識として不安や防災に関して意見交換をしてもらおうという試みです。集まってくださったのは地域コミュニティ協議会の皆さんで、これは小学校区を単位として自治会の役員さんやPTA、地域のNPOの方などで構成されている団体です。

 一般の自治体では地域活動となると自治会・町内会が中心となっていますが、ここ新潟市では、地区に着目して各種活動をする団体を束ねようという目的でこの地域コミュニティ協議会が作られているのです。これは実に珍しくまた注目すべき活動といえるでしょう。

 今日の会合では、そうは言いながら普段はなかなか会うことのない方たちが「初めまして」という挨拶から始めて、地域の課題意識を同じテーブルで語り合ってくださいました。

 

 各テーブルには事務局からファシリテーターと呼ばれる議事進行役をつけて、意見を引き出して行きます。この人の力量によって、活発で楽しい時間となるかつまらなくなるかが決まりますので責任は重大です。

 一応予定の時間はスムースに進み、いよいよ各テーブルからどういう意見が出たかを発表することになります。

 

 あるテーブルからは「市役所からは福祉や環境や防災などいくつもの部所から町内会に対してお願い事や調べものが来るが、町内会で受けるのはいつも同じ一人だ。とっても受けきれないこともあって、簡単に使わないで欲しい」という厳しい意見も出ました。

 最近は行政も財政的な苦しさもあって、従来役所がやっていた業務を安易に「地域住民の皆さんでお願いします」と降ろしがちですが、一方で地域住民の力は落ちる傾向にあるので、どちらも担えないエアポケットのようなことができてしまいがちです。

 これからは住民の自治が担わなくてはならないとしても、新しい自治を担う地域の意識の醸成や、資金面での支援などが必要です。

 最近は「新たな公」などという単語が流行始めていますが、これもまた意味としては同じような事柄でしょう。

 自治会だけでは担えないことも、地域のNPOや福祉団体との協力でできるかもしれません。そのためにはまずたくさんの人が挨拶を初めとして知り合っているというネットワークづくりが大切になるでしょう。

 別のテーブルからは「相手からあるなしにかかわらずこちらから挨拶をしましょう。おせっかいになりませんか?」という提案もありました。

 時代はあたらしいおせっかいを求めているのかも知れません。 


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こままさ