| 2008年10月13日(月) |
080113_お金の取れる芸 |
うちの奥さんとの東京巡りの最終日。今日は井の頭公園〜三鷹のジブリ美術館を楽しみました。
今日も天気は上々で絶好の行楽日和。吉祥寺駅で降りて、賑やかな細い商店街を抜けるとすぐに井の頭公園に到着です。
井の頭公園ではしばしば大道芸が開かれているのですが、今日もまた若いお兄さんがたくさんのお客さんに囲まれて、大道芸の真っ最中です。

大道芸は、見せるジャグリングの技が上手なことはもちろんですが、それ以上にその場のお客さんとの会話能力が問われます。シャイな日本人の観客から声援や笑いを引き出すのはなかなか大変。これを自在に出し入れしてお客さんを雰囲気に引き込むことが盛り上げの大事な要素です。
見ているとお客さんを笑わせるのが上手なこと。
面白かったのはよく「じゃあ次が最後です」と言うこと。お金を払う気がないお客さんはそれを聞くと、そそくさと人の輪を離れて行くものです。
実際は「次が最後です」と良いながら、まだまだ技が続いているのです。どうやらこれを繰り返すことで、お客さんたちにお金を払う覚悟を固めさせているような気さえします。
本当に終わりそうなときは「次が終わりましたら帽子を回します。どうかそこへ面白いと思った分だけお気持ちを入れてください…、できたら紙(紙幣)で…」と笑わせながら、告知をします。
そしてそこで離れていったお客さんを尻目に、「今離れていった人には見せない、とっておきの最後の技を出します」と言って、さらにすごい技を披露したりします。
お金を払う覚悟を決めた観客たちにとっては、特別サービスをしてもらったようで嬉しくなるものです。芸が終わったときには、親にお金をもらった子供達がわんさか帽子に群がります。
私もお賽銭気分でお金を入れました。
お金の取れる芸はすごいけれど、実は一番すごい芸は、観客にお金を払う覚悟をだんだんに固めさせる話術なのではないかと思いましたねえ。
|