僕らの日常
 mirin



  白い筈の赤い華 2@鳥羽

枝が花をつけ
実を結ぶために散っていく


母が、ぼくと姉の前から姿を消したのは
まだ初等部入学後の間もない頃だった。



「どこへ行くの?」

母に手を引かれて、ぼくと姉さんは歩いている。
まだ、梅雨の蒸し暑さが残る、7月...
電信柱の横で、紫陽花が枯れかけながら咲いていた。

それを横目に見ながら、立ち止まったぼくを
母が強く手を引いてまた歩き出した。

あまりに急いで歩くから、足が縺れて転んだぼくは
小さな溜め息が母から零れるのを見て目を逸らした。


夢だ...

最近、小さいときの夢ばかり見る。

目覚めたときは、学校のHRで眠っていたぼくを
隣の席の暁生に『おそよう』と言って少し笑われた。


夢と違う現実が平和であるように今は祈ろう

2005年08月02日(火)
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