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■ 蝉の抜け殻
保育園の帰りにいつもの道を通ろうとしたら、 長男Rが急に、「今日はこっちの道からかえろうよ」と後ろから急に言った。 「なんで?いいけどさー」と言いながら曲がりかけた道を戻って、遠回りして帰った。 そうして、初めて通る線路脇の砂利道を自転車3人乗り(笑)で、 よたよた走っていたら、 すんごい高齢のおじいさんがぼやーーーんと立っていて、 通りすがりに、「お母さん。ご苦労様。大変だねぇ」って声をかけてくれた。 日々忙殺されている私には、こういったお言葉が胸にしみるのだ。
結構、高齢の方って「昔はもっと大変だった。」とか、云々といわれる方が 多いのだけれど、たまにいるのよ。こういう、戦争を知っている世代の人で、明らかにそれだけで今より大変だっただろうに、 ちゃんと私ごときに労いの言葉をかけてくれる方が。
うれしくて、テレながら「いえいえ。」なんて言って走り出したら、 後ろから「おーい。」ってまた、そのおじいさんが呼ぶの。 長男Rが「おじいちゃんが何か言ってるよ!!!」と教えてくれて、 再び止まったら、そのおじいちゃんが、長男Rの手にそっと蝉の抜け殻をのせてくれた。
なんだろう。もうすぐ夜の暗闇になる手前の時間で、その光景がとても幻想的で、不思議な出来事だった。 長男Rが急に遠回りして別の道を通りたかった理由はこれなの? って思ってしまうほど。
世の中には小さいながらも美しい光景はたくさんありますね。
2002年08月27日(火)
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