きみはボクらの宝物
小悪魔研究所



 もう、なんでもあり

本日の担当:SHY

 「キミも邪魔されたら嫌でしょう?」
 何のことかと言うと、トイレのこと。
 「ち〜」とSizが言うとだいたいkinaがトイレに彼女を連れて行く。
 戻ってくると満面の笑みで「ち〜、でた」と私に報告するので、私はそれを褒める。
 報告がないときはこちらから「でた?」と聞くと「でた」とやはり嬉しそうに答える。
 そんなトイレトレーニングのひとコマ。

 私は「静止して考え事をする」ということがあまりない。
 だいたい何かと並行してくだらないことから大事なことまでを考えている。
 せっかちなので、止まっていることが嫌いなのだろう、と思う。
 だからトイレだろうとお風呂だろうと、さっさと済ませてしまう。
 しかし、最近になってSizが私よりせっかちであるのに気がついた。
 私がトイレに向かうと先回りして扉を開けて「ど〜ぞ」。
 この辺りはバリバリのお節介で、今に始まったことではない。
 水が流れる音がすると、また走ってやってきて扉を開けてくれる。
 もう、これは奥さんを通り越して、ただのドアマンである。
 そんな私がある日、やはりSizに送られてトイレへ。
 そこで不覚にもしばらくぼ〜っとしてしまった。
 びたびたびたっ、と走ってくるSizの足音で我に返ったが、扉のノブに手をかけて鍵がかかっていると認識した彼女が扉の向こう側で発した言葉とは!!

 「でた?」

 そろそろSizに対しても「でた?」と聞くのを控えようかと思い始めた、ある日の出来事。

2002年05月17日(金)
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