2008年08月04日(月) |
ここが我慢の限界費用
|
白血球が上がってこない。まだまだ閉鎖状態は続きそうだ。
今日は、ここが我慢の限界費用について。消費者余剰を前回は考えたわけだけど、生産者余剰を考える際に避けては通れない限界費用概念なんで、間に挟む形で先に説明する。
限界費用とは。
限界費用とは、生産量を一単位増やしたときに必要な追加的費用のことをいう。生産量を一個増やしたときの費用増加をどう考えるかということね。つまり、限界費用=総費用の増分÷産出量の増分、ということ。
もともと、ご存じの通り、費用には固定費用と可変費用の二種類がある。固定費用は、生産量に関係なく発生する費用、可変費用は、生産量に比例して増加する費用のこと。
ある工場において、機械設備の維持費と労働者の賃金のみから費用が成り立っていると仮定する。さらに、工場がつくっている製品は完全競争市場で適正価格で売れてて、均質な労働者を一定賃金で何人でも雇えるとする。
ここでは、維持費は固定費用、賃金は可変費用と捉えることができるわけだ(現実の社会に置いては、人件費は固定費用に近いと思うけどね。)。
この工場での限界費用を考えると、生産量の少ない間は、生産量が増えるごとに限界費用は減る。労働者を増やすことによって、利潤が拡大する。機械設備がその価値相当分までフル稼働できるまでは、どんどん労働者を増やしてみよう!
ところが、ある生産量を超えてまでも生産しようとしようとすると、限界費用は、急に増えだすんだな。それは、工場の最適な規模を超えて無理に生産をすると、いろいろな面で非効率が出てくるからなんだけど、これは、工場経営経験がある肉親がいる俺には実感として分かることだなあ…。
ま、まとめとして、簡単にいうと、縦軸に限界費用、横軸に生産量のグラフを書くと、生産量が増えるにつれ、最初は効率アップで限界費用は減って、ある生産量から効率ダウンで限界費用は増加っていうことになって、U型になる。ここら辺の説明、数学を使った方がいい?かえって分かりにくくなりそうだから、なるべく使いたくないんだけど(笑)。国家試験対策としては、もちろん経済数学は必要だけど、一般理解としてはこんなところでどうかな。
あー、早く造血回復しねーかなー。個室からいつまでたっても出られない。このままだと、今年も花火は音だけ聞くということになっちまう(泣)。
病室で妄想する経済理論(目次) 1 愛と平和のインフレ・デフレ 経済学にハマッテしまったある入院患者のボヤキ 2 冷静と情熱のミクロ 各家計や企業の経済活動を分析するのがいわゆるミクロ経済学 3 疾風怒涛の供給曲線 人間の営む経済活動の大前提を考えてみると、それは、欲望は無限、資源は有限、この有限な資源をどう使うのか?という問題が常に立ちはだかるということになる 4 マニー・ラミレスとケン・グリフィー・ジュニアの市場メカニズム 『市場』における需要と供給の関係 5 放置プレイな完全競争市場 1 売り手と買い手が多数存在、2 価格支配力を持たない、3 同質の商品である、4 情報の共有、5 参入障壁がない、という5つの前提条件 6 いとしの消費者余剰 『消費者が求めずにいるよりはむしろ高い価格を支払ってでも求めたい財を、低い価格で購入した場合、それによってもたらされる効用』
きゅっ。の日記(フルブラウザ) きゅっ。の日記(モバイル)
【Referer】
|