ダンナの父方のおじいちゃん、たまにとっては「ひじじ」が亡くなって、20年になる。ダンナの両親とうちの一家でおまいりへ行った帰り、ひじじが贔屓にしていたという神田の鰻屋でお昼を食べた。店構えも、店の中も、昭和の日本が息づいているような、「きくかわ」という老舗。ほろほろと口の中でほどけるような鰻をいただきながら、ダンナやダンナの両親がひじじのことをたまに聞かせた。ひじじは、パパやじいじばあばたちと一緒に暮らしていたんだよ。ひじじより長生きした、ひばばも一緒だったよ。パパが小さかった頃、「ひこうきをみたい」って言ったら、空港まで連れて行ってくれたんだよ。飛行機を見たら、今度は乗りたくなって、「ひこうきにのりたい」って言ったら、その場で手続きして、大阪まで飛んで、親戚の家に一泊して帰ってきたんだよ。そんな話を、懐かしそうにじいじやばあばやパパがするのを、たまはふむふむと聞き、鰻を頬張った。話より、鰻に夢中になっていた。亡くなった人を偲ぶというのは、こういう光景だな、と思いながら、わたしも話を聞いて、鰻を食べた。夏休みの宿題の絵日記があと一枚あったので、「ひじじの鰻のこと書いたら?」と提案すると、たまは「ひじじのうなぎ」という題でしたためた。ひじじの大好きだった鰻を孫の自分も好きでうれしい、とえんぴつを弾ませて、一気に書き上げた。命だけでなく、好みも受け継いだ、たま。それを読んで、わたしもダンナもうれしくなる。ダンナの両親にも読んでもらおう。>>>今日の日記をTweetする 2011年08月31日(水) 尾道の猫手拭の使い道2010年08月31日(火) 「かならず腹は減る。かならず朝は来る」朝ドラ「てっぱん」2009年08月31日(月) 愛のないヤツとは仕事せえへん2008年08月31日(日) マタニティオレンジ327 くるくる ぐるぐる 何度でも2007年08月31日(金) 『怪談』より怖い話2005年08月31日(水) 佳夏の誕生日2004年08月31日(火) 東京ディズニーランド『ブレイジング・リズム』
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