脚本を書かせていただくことになった「つばさ」スピンオフドラマ2本は、最後の詰め。一本10分弱ながら、その短時間に起伏をつけて決着をつけるという短編ゆえの難しさがある。加えて、朝ドラ「つばさ」を観ていた人には、その番外編として楽しめ、総集編への期待を高めてもらい、かつ、観ていなかった人には、独立した作品として楽しみつつ総集編を観てみようと興味を持ってもらわなくてはならない。
第1回から第4回まで審査を務めたNHK奈良の「万葉ラブストーリー」脚本募集が約10分のドラマだが、応募作品を読んで、「詰め込み過ぎ」だの「ドラマが乏しい」だの手厳しい指摘をしていたくせに、いざ自分で書いてみると、これまでの万葉ラブの受賞作はよく出来ていたなとあらためてレベルの高さに感心した。これまでの受賞者12名の皆さんは即戦力になれると本人たちにも伝えているけれど、短編があれだけうまく書ければ、長編はもっとうまく書けるのではと思う。
そんなこんなで四苦八苦しつつも、後藤プロデューサー、西谷ディレクターとの打ち合わせは雑談も弾んで楽しく、書かせていただけるのはうれしく、ようやく山頂(決定稿)が見えてきたところ。12月初旬に撮影、総集編が放送される12月29日・30日の前に放送される予定。総集編とあわせてお楽しみくださいませ。
『つばさ』総集編(前後編)
★放送予定※変更になる場合があります)
<前編>12/29(火) 総合・午前8:15〜9:44
<後編>12/30(水) 総合・午前8:15〜9:44
「つばさ」公式サイトは番組放送終了後も進化を続け、スタッフブログもほぼ毎日更新。ファン掲示板もにぎわっているので、感想やスピンオフへのエールなどをぜひぜひ。
短編といえば、前田監督とやった『隣のモンちゃん』『オセロ』以来、ひさしぶりに短編映画の脚本を書いた。オリジナルのコメディで、初稿に皆さんが乗ってくれ、そのままどんどん膨らませて決定稿に持ち込めたという幸せなお仕事。順調に行けば、年明け撮影、春頃完成の予定。どんな風に公開されるのかはまだ決まっていないが、わたしの痛い過去を作品にリサイクルした好例となった。どんな経験も脚本家には無駄にならない、を証明できる一本になるかもしれない。
先日の日記にも書いたけれど、11月はエッセイ(これも短編ジャンル?)の依頼も多かった。仕事の傾向につられてか、手に取る本も短編ばかり。出版社の方によると、短編は売るのが難しいらしいが、電車での移動時間を読書にあてるわたしには、短編の短さがありがたい。
そして、今井雅子の初めての短編小説4編を集めた「クリスマスの贈りもの」は、今日で公開3週間目。まだお読みでない方は、ぜひUSJの期間限定(来年1/6まで)サイトLimited Christmasへ。左から順に4編読むと、少しずつお話がつながっているので、右から読まれませぬように。
2006年11月20日(月) マタニティオレンジ30 偶然は人生最高の香辛料
2005年11月20日(日) G-up side,B;session『ゼロ番区』
2004年11月20日(土) 高倉台・三原台同窓会
2002年11月20日(水) カタカナ語