手紙でつながる、ラジオでつながる。そこには、伝えたい気持ちがある。シンプルだけど、とても大切なことを問いかけようとしている作品。欲を言えば、東京の仕事に忙しい主人公が何度も函館に足を運ぶよりは遠隔操作で少年に働きどころを作ったほうが、遠く離れた相手をラジオでつなげる意味は際立った気がする。最近、映画を観ると、「自分だったらこうした」と考えてしまうのが困った癖。脚本は藤井清美さんと鈴木友海さん。藤井さんは『The Last 10 Months 〜10ケ月〜』で日テレのシナリオ登竜門優秀賞を受賞された人。月刊ドラマに載った脚本が印象に残っている。
監督は『花より男子』の三城真一さん(プロデューサーで参加している映画『花より男子ファイナル プレミアム』の脚本は、サタケミキオの名前で「つばさ」真瀬昌彦役の宅間孝行さんが書いている)。音楽は「篤姫」の吉俣良さん。主題歌はSkoop On Somebodyとこちらも豪華。
【ノベライズ】『ぼくとママの黄色い自転車』の原作『僕の行く道』を書いた新堂冬樹さんが映画と同タイトルで9月刊行。ちなみにこの本が「白新堂の6冊目」とのこと。『黒い太陽』などのノワール系が「黒新堂」で純愛路線が「白新堂」とジャンル分けされている。ブログのタイトルも「白と黒 blanc et noir」。