昨日の夜のこと。「来週の予定どうなってる?」と何気なくダンナに聞いたことが喧嘩の発端だった。一週間は月曜から始まると考えるわたしは「来週=明日からの一週間」のつもりで言ったのだが、「日曜から始まる派」のダンナの新しい一週間は昨日の時点ですでに始まっており、「来週=次の日曜日以降」というズレが生じた。日付を確認して、互いの一週間のとらえ方がずれていることに気づいたのだが、「来週空いてる?」と聞いて予定を入れたら子守の都合がつかない、といったすれ違いにもなりかねない事態。
「危ない、危ない」「よく今までミスが起きなかったものだね」などと話しているうちに、「気をつけなよ。日曜から一週間が始まるのは常識だよ」とダンナがいばったので、「ちょっと待ってよ。月曜からじゃないの?」とわたしが反論し、「日曜派」と「月曜派」の戦いになった。月曜から土曜まで学校があって日曜が休みという学校生活を経て、社会人になっても月曜から金曜まで働いて土日が休みというのが一週間のリズムだった。フリーになってリズムはだいぶ崩れたけど、やっぱり月曜から金曜のあとに土日がくっつくという感覚がある。
「日曜日は市場にでかけ〜」の『一週間の歌』も「Sunday Monday Tuesday」の歌も日曜から始まるし、教会へ行く安息日を週の始まりととらえるのは欧米的な考えなのかもしれない。だけどダンナはクリスチャンでもないのに「日曜から始まるって決まっているんだよ」の一点張りで「月曜から始まるなんて言ってるのは君ぐらいだ」とまで言い張る。
「じゃあ『週末』って言葉はどうなるの?」とわたしは反論。「日曜が週の始まりなら、土日は週末じゃないんじゃないの?」と言うと、「日曜が土曜にくっついてるんだよ」と強引な答え。じゃあ辞書を引いてみましょうよと新明解国語辞典を開くと、
しゅうまつ【週末】 その週の終り。[日曜から週が始まると考えた場合も、月曜から週が始まると考えた場合も、土曜の午後もしくは金曜の夕方から日曜にかけての仕事休みを指す]ウィークエンド
とある。「見なさい。辞書には月曜から始まる考えもあるって書いてある!」と鬼の首を取ったように言うと、「君はときどきわけのわからないことを言う!」とダンナは逆上し、「そんなに月曜から始めたいのか! 一週間は8日欲しいとか一年は500日欲しいとか言うのか!」とダンナのほうが支離滅裂になった。
言い争ううちに、なんで日曜か月曜かでこんなに険悪になっちゃうんだろう、どうしてただ「なんでだろね。おかしいね」と面白がれないんだろと悲しくなったり、淋しくなったりして、娘のたまを道連れに玄関先へ家庭内家出して、さめざめと泣いた。こういうとき、子どもは、いつもならお友だちにつられて泣くくせに、へらへらにこにこ笑っていてくれる。「ママねえ、日曜日と月曜日とどっちがえらいかでパパと喧嘩したんだよ」と言ってもわからないだろな。でも、
子守話にしてみよう。
子守話70「日ようびと月ようび どっちがいちばん?」
日ようびと 月ようびが けんかした。 「いっしゅうかんのはじまりは 日ようびだ」 「いやいや 月ようびだ」 「月ようびは 日ようびのあとだ」
「いやいや 月ようびではじまり 日ようびでおわるのだ」 どちらも いじっぱりで ゆずらない。
「お日さまは お月さまより えらいから 日ようびがさきだ」 「日ようびは かいしゃも がっこうも おやすみで なまけているから えらくない」 「お日さまがなかったら お月さまはまっくらだから 日ようびのほうがえらい」 「なん月なん日というときは 月のほうがさきだ」 どちらも いっぽも ゆずらない。
けんかをみていた ほかのようびたちも くちをはさんで 「火がないと こまるから 火ようびが いちばんえらい」 「それをいうなら 水だって」 「いいえ 木がなかったら もっとこまる」 「水がなければ 木はそだたないよ」 「それなら 土もひつようだ」 「お日さまを わすれちゃ こまるね」 「お金があれば なんだって かえるさ」
「われこそは いっしゅうかんで いちばんえらい!」と ぜんいんが いいはって おおげんか。 それをみていた たまちゃんが 「だったら 玉ようびを つくる!」といいだした。 「た、玉ようび?」 7つのようびが びっくりしてききかえすと、 「いっしゅうかんは 玉ようびから はじまる! だって このカレンダーは たまちゃんのものだから 玉ようびが いちばんえらい!」と たまちゃんは じしんたっぷりに せんげん。
いっしゅうかんが 8にちになったら 7にちに1かいだった でばんが 8にちに1かいに なってしまう。 ラッキーセブンの7 にじいろの7 7が8になるのはイヤだ! ひじょうじたいを まえにして いっしゅうかんの ようびたちは たちまち なかなおり。 「玉ようびだけは やめてくれ!」と いっちだんけんけつして 8つめのようびが くわわるのを くいとめた。
日ようびがさきか 月ようびがさきか そんなことは どうでもよくなった。
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学生時代、応援団にいたときにわたしの代の団長を誰にするかでもめた体験が、「玉ようび」のヒント。「そんなにもめるならわたしが団長をやる!」と言った途端、「それだけはやめてくれ!」と団長候補が団結した。
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