公開されたばかりの映画『SEX AND THE CITY』の話題が、わたしのまわりでもちきり。元は日本でも放送されたアメリカの人気テレビシリーズ(1998〜2004年)で、わたしは映画プロデューサーから「女同士の本音トークが面白いから勉強になるよ」とすすめられ、レンタルビデオでせっせと観ていた。恋、仕事、女友達とのおしゃべり、都会で働く30代女たちの悩みや痛みには自分に重なる部分も多くて、ずいぶん身につまされて観た。女同士の共感は、ガイジンであることも英語であることも飛び越えてしまう。
主人公のニューヨーカー四人組はドラマの中で年を重ねているらしく、放映開始時は三十路前半だった彼女たちは、今や日本でブームのaround forty。わたし自身もその世代にいて、友人知人先輩方もアラフォーだらけ。新潟で育児中のコピーライター時代の先輩は、先週末の先行上映にあわせて上京。登場人物を地でいくようなアラフォー四人組で観賞後はシャンパンを空けて、ドレスがどうだ二の腕がどうだと語り明かしたという。
出産後はじめての映画鑑賞と夜遊びではじけている先輩と、一週間の仕事の後で疲れている女友だちの温度差をメールの報告で読んで、アラフォーだなぁと思った。いつ誰と結婚する?ばっかりの20代の一直線時代と違って、30代半ばを過ぎると、別れる人、もう一度結婚する人、結婚しない生き方を選ぶ人、産む人、産まない人、そのことで悩んでいる人、向かう方向は実に様々。親の介護がはじまる人もいて、おむつ替えは子どもだけでは済まされなくもなる。わたしはSATCのシーズン1、2までしか観ていないのだけど、シーズン3以降は介護の問題もしっかり取り上げているのだとか……なんて話は、これまたアラフォーの元同僚とひさしぶりにランチしながら聞いた。
そんなわけで何気なく「すごい話題になってるんだよねー」と家で話をしたら、案の定ダンナは初耳。妻の口から軽々しくセックスなんて言葉が飛び出したことにたじろぎ、「セックスアンドザシティって何それ? どういう意味?」と聞いてきた。「文字通り、セックスと都会なんじゃないの? 都会で働くアラフォーの恋愛事情を描いてるんだけど、恋愛だけじゃなくてね……」と説明を始めたら、アラフォーも知らなかった。そういえば、「そろそろアラフォーですから」と時計に目をやった紳士がいたっけ。アラフォーとはアフターファイブの手前、4時あたりを指すと勘違いされていた模様。
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