子守話20 わにのだんすおどることがだいすきなわにが
みちばたで だんすをはじめました。
あしをどんどん しっぽをばんばん
じめんをちからづよく うちならしたり
しっぽを みぎへひだりへ ぶんぶんふりまわしたり。
わにのだんすは どんどんだんす
わにのだんすは ばんばんだんす
わにのだんすは ぶんぶんだんす
なかまのわにたちが あつまってきて いいぞいいぞとはやしたて
おどっているわににむかって きらきらひかる おかねをなげました。
そのおかねで だんすわには きらきらひかる せびろをかいました。
せびろをきたわには おおきなまちにでて
ばすていのまえで だんすをはじめました。
わにのだんすは きらきらだんす
わにのだんすは くらくらだんす
わにのだんすは ぐらぐらだんす
ばすをまっていた わにたちは よろこんで
せびろのぽけっとに おかねをたくさんほうりこみました。
そのおかねで だんすわには おおきなぼうしをかいました。
おおきなぼうしをかぶり せびろをきたわには
ばすにのって でんしゃのえきへいき だんすをはじめました。
わにのだんすは いきいきだんす
わにのだんすは うきうきだんす
わにのだんすは どきどきだんす
いろんなまちからあつまってきたわにたちが はくしゅかっさい。
おおきなぼうしは あっというまに おかねでいっぱいになりました。
そのおかねで だんすわには でんしゃにのって しゅうてんまでいきました。
しゅうてんで でんしゃをおりたのは だんすわにだけでした。
そこには わにのこどもたちだけがくらすむらがありました。
みんなだんすがだいすきで だんすわにをとりかこんでおどりだしました。
わにのだんすは ぐるぐるだんす
わにのだんすは ずるずるだんす
わにのだんすは ぶるぶるだんす
こどもわには おかねをもっていなかったので
だんすわには しゅうてんのえきから でんしゃにのらずにかえりました。
わにのだんすは またまただんす
わにのだんすは まだまだだんす
わにのだんすは だだだだだんす
あんまりたのしかったので おどりながらかえっていくと
だんすわにの おおきなぼうしと せびろのぽけっとは
いつのまにか おかねで ずっしりおもくなりました。
そのおかねで だんすわには ぴあのをかって
わにのこどもたちのむらにおくりました。
またいっしょにおどりましょうと てがみをけんばんのうえにのせておきました。