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■ 錦帯橋まつり、大名行列について
錦帯橋まつりに行った。
こういうの、ただ騒々しいだけで、好きじゃなかった。平日にこっそり出かけていって、静かに風光をめでて帰ってくればそれでよかった。
だけどなんだろう、今日はそれがイヤじゃなかった。 むしろ、みんなでめいっぱい大騒ぎして、もみくちゃになって、警官が交通整理しているこの観光地全体の感じが、なんともいえず健康的な感じがして、気持ちよかった。 ギャーギャー泣き喚くガキとか、デブおばさん団体とか、すっげー健康的に感じた。
たぶん、写真とかもそうなんだけど、ちょっとこだわり始めたときは、いい構図に人間が入っちゃうのが邪魔でしょうがなく思えたけど、今はどんなにきれいな風景写真を見ても、やっぱり全然物足りない。面白くない。 ただの記念写真でも人間が写っているほうがよっぽど興味を引かれる。それと同じかなと思った。
さすがに城下町のまつりだけあって、岩国藩鉄砲隊の復元演習だとか大名行列だとかそれらしい出し物が用意されている。大名行列は、どうせナントカ保存会の爺さん連中がのそのそ歩くだけかと思っていたら、がきんちょやら高校生やらも混じってけっこう真面目にやっていて、かなり面白かった。
「下に居ろう」じゃなく、「えーおー、あーおー」みたいな意味不明の掛け声を発しながら、長い槍もどきの棒を投げたり取ったりしてそろそろと歩いていくもので、なんとも渋い。好きだなあ。
真面目なまなざし、ちょっとの恥ずかしがり。沖縄の田舎で何度か参加させてもらった、旧盆のエイサーを思い出した。あれも、地域で実際にやってる本人たちは真面目半分、かったるさ半分だったりして、俺らみたいなよそ者からすればものすごく貴重な伝統文化なのに、とギャップに驚いた。それと同じにおいがした。
「拍手してくれたらここでもう一度やりますで」 まとめ役らしいおっさんが観客に話しかけたりして、見ようによっちゃ緊張感がないんだけど、嫌な感じじゃない。逆にほんとの「まつり」らしい人間同士の「近さ」があって、これは東京なんかじゃ見られないな、とはっきり思った。
町の規模、まつりの規模もあるのだと思うけど、すごくあったかい、後味のいいまつりだった。
2003年04月29日(火)
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