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エンピツユニオン



読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2005年03月30日(水)
Conrad's Fate(Diana Wynne Jones)@4/20章

●読書中:Conrad's Fate(Diana Wynne Jones)@4/20章
いやぁ、おもしろい〜! 最近、洋書は乗れない日が続いてたんだけど、今ふっ飛ばす勢いで読書中。やっぱり好きな作家は速さが全然違う!
タイトルは「コンラッドの運命」という意味かな。まぁ、翻訳タイトルはどうせまた「コンラッドのorと魔法のナントカ」になるんだろうけど。

コンラッドの生まれた第七シリーズの世界には、山がちな地形が多い。コンラッドの住む"Stallchester"の街はイギリス・アルプスの上の方にあり、街を見下ろす山の上にはStallery Mansionがそびえていた。
コンラッドは母と姉と共に、本屋を経営する伯父の家に居候している。歳の離れた姉が家出同然に飛び出して大学へ行って以来、家事は全てコンラッドの担当になった。 



2005年03月29日(火)
鏡の国のアリス(山形浩生・訳)

▲新刊:『鏡の国のアリス』(山形浩生・訳)
*本文はインターネットでも読めます。
不思議の国のアリスhtml版 / 鏡の国のアリスhtml版

山形浩生・訳の『鏡の国のアリス』が出た。
最近、ゲーム『アリス・イン・ナイトメア』にハマったりしてる私は、実はアリスが大好き。原書は何度も読んでもちろん精読もしてるし、もうコレクター! 原書版はAnnotated Alice(詳注アリス)で決まりだけど、翻訳版はアマゾンのダンボール2箱分にあふれるくらい持っている・・・これがまた、それぞれ訳者の癖が出ていて面白いのよ〜。たまに引っ張り出して見比べては悦ってる(笑 ひとつの本についてこんなに沢山の訳が読めるのもアリスだからこそ。
一昨年に出た山形訳の『不思議の国のアリス』は発売されてすぐ買ったんだが、わりと気に入ってる本のひとつ。疑問は色々あるにしろ、今出ている中では一番自然で読みやすい訳文じゃないかと私は思う。

例えば有名な不思議の2章の冒頭、"Curiouser and curiouser!"の訳。今、手元にある本だけでこんなに沢山のバリエーションがある。

「だんだん、へんちきりんになっていくわ!」(高杉一郎・訳 講談社青い鳥文庫
「あらあら、へんちくりんだわ、へんちくりんだわ!」(蕗沢忠枝・訳 ポプラ社文庫
「いよいよもって奇妙てけれつかま不思議」(石川澄子・訳 東京図書
「てこへんだわ。ほんとにてこりんへん。」(芹生一・訳 偕成社文庫
「へんてこんて、へんてこんてえ!」(矢川澄子・訳 新潮文庫
「変てこりんなの、おかしいの!」(福島正実・訳 角川文庫
「ますます、妙だわ。ちきりんよ!」(高橋康也・訳 河出文庫
「いよいよもって奇妙きてれつだわ!」(多田幸蔵・訳 旺文社文庫
「てこへん、へんてこ!」(北村太郎・訳 集英社文庫
「チョーへん!」(山形浩生・訳 朝日出版社


ああ、日本語っておもしろい。"チョー"というカタカナ語には異論の余地が大いにあるにしても、こうして並べてみれば、山形訳がとにかく「分かり易い」という意味で優れているのが一目瞭然だ。



2005年03月28日(月)
購入本

●アマゾンから 洋書2冊¥2415(ギフト券で購入)
Stravaganza : City of Flowers(Mary Hoffman)
Moon-flash(Patricia A. McKillip)

両方とも新刊。上は【ストラヴァガンザ3部作(メアリ・ホフマン)】の3巻、最終巻。かなりお気に入りのシリーズなので、とても楽しみ。【公式サイト】で冒頭が読めます。
下の本はマキリップの『ムーンフラッシュ / ムーンドリーム』の合本・復刊新装版。英語でも入手困難だったので、楽に手に入るようになったのはうれしい!



2005年03月27日(日)
購入本 / 気になる本

●購入本 和書1冊¥798 マンガ2冊¥1130
『影のオンブリア』(パトリシア・A・マキリップ)
『KIZUNA (10)』ビーボーイコミックス(こだか和麻)¥590
『アタゴオルは猫の森 8 』MFコミックス(ますむらひろし)¥540

≪気になる本≫
▲新刊:Magyk : Septimus Heap1(Angie Sage)¥1584
*『セプティマス・ヒープ 第一の書 七番目の子』(アンジー・セイジ)Amazon
*冒頭の抜粋(英語)
児童書系のファンタジー新刊。少し前に書店で見つけてから気になってたんだが、【Leonさんのところ】で今月末に早くも翻訳が出ることを知った。ほ〜。早いねぇ、買おうか迷うヒマもない・・・。私が見た原著版は正方形のペーパーバックで、字が大きくて読みやすそうな感じだった。でも1600円はPBにしては高めだし、紙質が良いせいでやたらと重くて持ち歩きにくそうだったから、廉価版が出たら買おうと思って止めたんだけども。
内容は、ええと・・・"七番目の息子の七番目の息子(The seventh son of the seventh son)"に生まれたセプティマス・ヒープは、生まれた日に(死産だったと言った助産婦によって)攫われる。同じ日、セプティマスの父サイラス・ヒープ(Silas Heap)は雪の中で紫色の目をした女の赤ちゃんを拾った。そしてその女の子はサイラス・ヒープの娘として育てられ・・・云々。
訳者の唐沢則幸は『崖の国物語』を訳してる人らしい。うーむ。どうしよう。

▲ファンタジー:『ニューヨークに舞い降りた妖精たち』(マーティン・ミラー)
*The Good Fairies of New York(Martin Millar)
出版社 / 著者からの内容紹介
ケイト・モス絶賛のファンタジー・ロマンス!
故郷スコットランドを追われ、ひょんなことからニューヨークへやってきたアザミの妖精ヘザーとモラグ。ニューヨーカーを巻き込んで、キュートでシニカルな妖精たちが大暴れ。
「この本を読み終えたいま、どうしてもっと早く読まなかったんだろうと後悔しています。あなたもいますぐ読んで、友だちにも買うように勧めてください。」……ニール・ゲイマン

*参考リンク:【愛しき言葉

▲新刊SF:『オルタード・カーボン(全2冊)』(リチャード・モーガン)
*出版社サイト
*Altered Carbon(Richard Morgan) 原書
2003年度フィリップ・K・ディック賞受賞!同年ローカス賞第一長編部門候補作。『マトリックス』『ダイ・ハード』プロデューサーのジョエル・シルバー&ワーナーブラザーズ映画化!ファンタジーに飽き足らぬ大人の読書人待望の書、ついに日本上陸! 
舞台は27世紀。設定はサイバーパンク、ストーリーはオーセンティックなハードボイルド・ミステリ。単なるSF、ミステリー、サスペンスの枠にとどまらない、『ブレードランナー』を超えるフューチャー・ノワールの大傑作。世界13カ国で出版!
【あらすじ】二十七世紀。人類は銀河系の惑星に散らばり、国連の専制支配下にある。人間の心はデジタル化され、小さなメモリー・スタックに記録されて頭部のつけねに埋め込まれている。肉体が衰え死を迎えるとスタックが残る。それを維持し、外側の肉体を買う金がある人間は永遠の生命を得られる。バックアップを取っていないメモリー・スタックを破壊された人間のみがR・D(リアル・デス=真の死)を迎える。犯罪者は精神のみを収容庫に拘禁され、財力がなければ肉体は売られる。
主人公、タケシ・コヴァッチは植民星ハーランズ・ワールドで生まれ育った元エンヴォイ・コ−ズ(特命外交部隊)隊員である。犯罪に加担したかどで百七十年の保管刑に服していたが突如釈放され、オールド・アースの見知らぬ男の体にダウンロードされた。数百年生き続けている大富豪ローレンス・バンクロフトの自殺の真相を究明すれば、十万国連ドルの謝礼と新しい肉体が手に入り恩赦を受けられるという。コヴァッチは六週間の期限つきで調査することになった。



2005年03月26日(土)
Piratica(Tanith Lee)@255/370p

●読書中:Piratica(Tanith Lee)@255/370p
タニス・リーとはやっぱり相性が悪いらしい。
ポイントでは面白いから放り出すほどではないんだけど・・・この本は第一部の途中で「えええっ、そうだったの?!」という大逆転があって、そこから白けて話に乗れなくなった。どうしたもんかな・・・。とりあえず明日いっぱい、がんばって終わりまで読むつもりだけど。「とにかく読み終わればいい」という風に投げやりになってしまうと、楽しんで読んでるとは言えないよな。
日記に「面白くない」と書くのって本当に憂鬱!それがこう何日も続くと、自分の趣味がおかしいような気がしてくる。

ウルフ・タワーの掟 : ウルフ・タワー1(タニス・リー)
ライズ星の継ぎ人たち : ウルフ・タワー2(タニス・リー)
書店でじっくり見たところ、訳がイヤンなことが判明→買わないことに決定。いくら女の子の日記だって、翻訳文に「ていうか」なんて使うかねえ。これはストーリーをちゃんと確認したいので、図書館で予約しておこう。

●図書館 5冊(4/9迄に返却)
『愚者のエンドロール』(米澤穂信)
『卵のふわふわ : 八丁堀喰い物草紙 江戸前でもなし』(宇江佐真理)
『火天風神』(若竹七海) [継続]
『閉ざされた夏』(若竹七海) [継続]
『ゴーストハンター 氷の足あと』(コルネーリア・フンケ) [継続]



2005年03月25日(金)
ほうかご探偵隊(倉知淳)

●読了:『ほうかご探偵隊』ミステリーランド(倉知淳)
僕のクラスで連続消失事件が発生。僕は4番目の被害者に!といっても、なくなったのはもう授業でも使わないたて笛の一部。なぜこんなものが!?棟方くんの絵、ニワトリ、巨大な招き猫型募金箱、そしてたて笛が1日おきに姿を消すという奇妙な事件が5年3組にだけ起こっている。ニワトリなんか密室からの消失だ。この不可思議な事件を解決してみないかと江戸川乱歩好きの龍之介くんに誘われ、僕らは探偵活動を始めることにした。僕がちょっと気になっている女子も加わり事件を調べていくのだが……。そこにニワトリ惨殺目撃証言が!町内で起きた宝石泥棒との関連は?龍之介くんの名推理がすべてを明らかにする!!

面白くない。
事件が完全に学校の中、というかひとつのクラスの中に限定されていて、事件の規模がまさに小学生。本書の宣伝文句は「小学五年生経験者必読!」というもので、本当に終始「小学生の視点」で貫かれている本。現役の小学5年生が読む分には面白いのかもしれないけど、小学校を何十年も前に卒業してしまった私には、この事件の「くだらなさ」はちょっと辛いものがあった。率直に言うと、私は大人の視点で「くっだらない事を騒ぎ立てて、なにが『ほうかご探偵隊』だヴァカ」とか思ってしまったわけ。
ミステリーランドというシリーズがよき児童書を目指しているのをふまえて、あえて言わせてもらえば、こういう事件の規模の小ささを私のような大人にも「くだらない」と思わせないで読ませるのが本当の素晴らしい本じゃないかと思う。ただ、小学生の等身大の事件を題材にしてミステリーというもの、謎解きの面白さを伝えるという意味では、確かによく出来た本なのかもしれない。私にとっては面白くなかったけどね。



2005年03月24日(木)
水上音楽堂の冒険(若竹七海)

●読了:『水上音楽堂の冒険』(若竹七海)
内容(「BOOK」データベースより)
卒業を間近に控えた学園を舞台に、密室状況下の殺人を巡る推理と冒険。気鋭の作家が新境地に挑んだ長編第2弾。


途中経過はまぁまぁだけど、結末がものすごく嫌だ。後味が悪すぎる!それだけで評価は★1つだというのが私の感想。
本書は1992年初版の初期作品で、文庫化されていないため入手困難。噂では「全面改稿しないと恥ずかしい出来だからイヤ」なんだそうで・・・。私はこういう冷たい本は嫌いだからちっとも惜しいとは思わないけど、ファンには残念なことなんだろう。

▲新刊メモ:とっても不幸な幸運(畠中恵)
ちょっとひねくれているけれど、料理自慢で世話好きの店長のいる新宿の酒場にクセモノ常連客たちが持ち込んだ「とっても不幸な幸運」という名の缶。缶の中にあるのは「災い」? それとも「幸せ」? おそるおそる開けてみたら…。



2005年03月23日(水)
M8(エムエイト)(高嶋哲夫)

●読了:M8(エムエイト)(高嶋哲夫)
出版社/著者からの内容紹介
東京をマグニチュード8の直下型大地震が襲う!!若手研究者・瀬戸口が東京直下型大地震を予知。阪神大震災を同じく体験した三人の同級生たちそれぞれの葛藤を軸に、首都大地震を最新の研究を反映して完全シミュレーションした書き下ろし力作!


かなり面白かった。
震災列島(石黒耀)】や【復活の地(小川一水)】などと同類の、地震をテーマにしたフィクション。
主人公は地震学者の青年で、年配の元大学教授と協力しながら、最新のスーパーコンピュータを使ったシュミレーションによる地震の予知に成功する。中間部で知り合いの議員を通して、政府や東京都知事に接触したり、インターネットを使って、地震が来ることを知らせようとする。そして、後半は予測した通り本当に起きてしまった東京直下型大地震の被害の様子をリアルに描いていく。
科学的な説明の部分と現実の被害が交互に描かれるなど、ストーリーにバランスが取れていてとても読みやすかった。お馴染みの地名・道路名が次々に出てきて、刻々と被害が広がっていくところが(不謹慎だけど)一番面白かったかな。



2005年03月22日(火)
モロッコ水晶の謎(有栖川有栖)

●読了:モロッコ水晶の謎(有栖川有栖)
 ≫感想はこちら
出版社 / 著者からの内容紹介
推理作家・有栖川有栖の眼前で起きた毒殺事件に、臨床犯罪学者・火村英生が超絶論理で挑む表題作ほか、クリスティの名作「ABC殺人事件」をモチーフに書かれた、連続挑戦予告殺人を追う「ABCキラー」、誘拐殺人の陰に潜む悲劇を描く「助教授の身代金」など、研ぎ澄まされた論理が光る有栖川本格全4編を収録。



2005年03月21日(月)
C★NOVELS 翻訳ファンタジー

▲【PDF】中公エンターテインメントニュース 2005.3
(情報元:LeonさんStarChartLog
4〜5月にかけて、中央公論新社C★NOVELSというライトノベルシリーズより、翻訳ファンタジーが刊行される模様。『エイナリン物語』は女主人公の冒険ファンタジーシリーズらしいが、『キリス・キリン』と『ナイトランナー』は*ラムダ賞(JUNE)系統。これは大いに期待! このジャンルに関しては今まで完全に輸出過多で、日本のコミックスが英語等に翻訳されることはよくあっても、向こうのものが日本に入ってくることは少なかっただけに、本格的に翻訳書を出す意義は大きいと思う。
特に5月の『闇の守り手1 ナイトランナーI』はものすごく楽しみ。PBがとっても評判が良くて、ずっと積読になってるんだが、やっぱり絵は日本人イラストレーターが一番よね〜。洋物の本は表紙が筋肉ムキムキだったり、どこをどう見てもキレイじゃなかったりして、美的感覚が合わなくてダメよ!【ヴァニエル君の本】なんて、表紙のあまりの嫌さに、ヴァニエル君の顔を切り取ってしまったし!絶世の美形って書いてあるのに、その顔はないだろ〜〜!?日本の本ならそういう心配だけは無いと思うから、安心して期待しておこう。訳もちゃんとしたのをお願いします! この世界も広く深い海が広がっているのだから、評判がよければ絶対後に続くはず! 

**ラムダ(Lambda)賞 : JUNE&百合系統の文学賞。本のジャンルごとに部門が分かれている。
*関連リスト :  /  /  /  /  /  などなど。

≪C★NOVELS翻訳ファンタジー刊行予定≫
●4/25発売:『キリス・キリン1 森の王』ジム・グリズリー(全3巻)
Kirith Kirin(Jim Grimsley)の翻訳
数奇な星の下に生をうけた少年、ジェッセックス。青の女王の圧政に苦しむエアインの民の希望、森の王キリス=キリン。少年は運命に導かれ、王と出会う。王のため、エアインの民のために、少年は青の女王と敵の魔術師に立ち向かう決意をする――!!  

●4/25発売:『盗賊の危険な賭 上 エイナリン物語第一部』ジュリエット・マッケナ(第一部全2巻)
The Thief's Gamble(Juliet E. McKenna)
儲け話に目がくらみ、怪しげな骨董売買に手を出した女賭博師リヴァクだが、逆に弱みを握られ、魔道士三人組の手伝い(盗み)を強要されることに。狙うは古代トルマリンの秘宝とその秘められた「夢を紡ぐ力」の謎。彼らは真実に辿りつくことができるのか――!?
 *【VOID RUNNER】:The Thief's Gambleに書評あり。
 *著者公式サイト
 *エイナリン物語:The Tales of Einarinn
  #2The Swordsman's Oath
  #3The Gambler's Fortune
  #4The Warrior's Bond
  #5The Assassin's Edge

●5/25発売:『闇の守り手1 ナイトランナーI』リン・フルエリン(第I部全3巻)
Luck in the Shadows : Nightrunner 1(Lynn Flewelling)
自称吟遊詩人ロランと共に脱走した少年アレクは、吟遊詩人兼密偵として弟子入りすることに。初仕事で知らずら持ち帰った「宝」の呪いで、ロランは瀕死になった上、自らも高額賞金首に!! アレクは追っ手から逃れ、ロランを救うことができるのか!?
 *【破魔矢堂】:Lynn Flewellingに書評あり。
 *ナイトランナー#2Stalking Darkness
  ナイトランナー#3Traitor's Moon



2005年03月20日(日)
春期限定いちごタルト事件(米澤穂信) / 購入本

●読了:春期限定いちごタルト事件(米澤穂信)
小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に駆られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星をつかみとることができるのか? 新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。
目次≫羊の着ぐるみ Your eyes only おいしいココアの溶き方 はらふくるるわざ 狐狼の心


おもしろかった。他の本も読んでみたい。
ジャンルとしては学園ものミステリーの連作短編集なんだが、主人公2人が特徴的なキャラクターなので、彼らをどう思うかが感想の分かれ目だと思う。小鳩(こばと)君と小山内(おさない)さんの二人は、二人とも猫を被ったライオンというかオオカミ。故あって高い能力や本当の性質を隠して、目立たない地味な小市民(プチ・ブル)を装って暮らしている。とにかく小佐内さんが最高。面白い子だなぁ〜。解説にも描いてあったけど、過去になにがあったのかぜひ知りたい! そういえば、鳩って平和の象徴というけど、実はけっこう凶暴なんだよね。小鳩君と小山内さん、かなり良いコンビだと思うな〜。

●アマゾンから 和書2冊¥1512
モロッコ水晶の謎(有栖川有栖)¥903
春期限定いちごタルト事件(米澤穂信)¥609



2005年03月19日(土)
ぼくのミステリな日常(若竹七海)

●読了:『ぼくのミステリな日常』(若竹七海)
出版社/著者からの内容紹介
月刊社内報の編集長に抜擢され、若竹七海の不完全燃焼ぎみなOL生活はどこへやら。慣れぬカメラ片手に創刊準備も怠りなく。そこへ「小説を載せろ」とのお達し。プロを頼む予算とてなく社内調達ままならず、大学時代の先輩に泣きついたところ、匿名作家を紹介される。かくして掲載された十二の物語が謎を呼ぶ、贅を凝らしたデビュー作。
目次≫桜嫌い 鬼 あっという間に 箱の虫 消滅する希望 吉祥果夢 ラビット・ダンス・イン・オータム 写し絵の景色 内気なクリスマス・ケーキ お正月探偵 バレンタイン・バレンタイン 吉凶春神籖


設定と構成がユニークな短編集。ひとつひとつの話はどうってことない小さなミステリーだけど、読み進んでいくうちに話の関連性が見えてくる。終わりまで行き着いて、穏当な結末を迎えたと思いきや、最後の最後でそれもひっくり返して怖っ!・・・という感じ。
本書は著者のデビュー作だそうな。話がバラエティーに富んでいるのはまぁ楽しかったけど、短編集だけあって話がブツ切れなのが食い足りなくて欲求不満。それか、あと30話くらい立て続けに読んだら満足するかも(笑)



2005年03月18日(金)
気になる本

▲新刊:Infernal Devices(Philip Reeve)
2005/03/18発売 ¥2330
Mortal Enginesシリーズ】の3作目が出ているのを発見。出たばっかりだった!表紙は出版社サイトを参照。

Otto and the Bird Charmers(Charlotte Haptie)¥1137
Otto and the Flying Twins】の続編。

Goose Girl(Shannon Hale)¥1327
ずっと気になってる本。「ものすごくおもしろい」らしい。ほんとか? ってか、Shannon Haleて何者だ。

ますむら・ひろしの「ゴッホ型猫の目時計」
・・・欲しすぎる。



2005年03月14日(月)
影のオンブリア(パトリシア・A・マキリップ)表紙ほか

▲新刊:影のオンブリア(パトリシア・A・マキリップ)
*絵の全体を見る
*Ombria in Shadow(Patricia A. McKillip)
*Kinuko Y. Craft Arts=イラスト描いてる人の公式サイト
やったーー! 原書と同じ、原書と同じ♪ 
文庫本で、訳者が井辻朱美氏で、原書と同じ表紙だとは、これ以上何を望むのって感じだね。読むのが楽しみです。

ジェラルディン・マコーリアンがピーターパンの続編を執筆
これまでにもピーター・パンの「その後」を描いた作品はあるが、続編を公式に依頼するのは初めて。続編の題名は「キャプテン・パン(パン船長)」と決められており、主人公のピーター・パン、少女ウェンディ、海賊フック船長ら原作と同じ人物を登場させることが条件。
*Geraldine McCaughrean公式サイト
*【和書検索】【洋書検索

おおぉ、これはまた面白いことになっている。なるほど、ジェラルディン・マコーリアンとは無難な選択かもしれない。「キャプテン・パン」…いいわねぇ。なんだか、ものすごく楽しみになってきた! 

▲更新
MYSTERIOUS BLUE様とハボリンクしました。あれ?うそ、まだリンクしてなかったんだっけ・・・とボケボケ。ありがとうございます。そのおさん、これからもよろしくお願いします。



2005年03月13日(日)
末枯れの花守り(菅浩江)

●読了:『末枯れの花守り』角川文庫(菅浩江)
内容(「BOOK」データベースより)
初めて植えた朝顔に、男への思いを託す今日子。最初の一輪が咲いた時に知り合った、圭次郎から連絡が絶えてひと月になる。彼女の心が限界に近づいた頃、永世姫、常世姫と名のる艶やかな和装姿の女たちがやってきた。「異界の花と化し、永遠の命を与えよう」という申し出は、今日子の心を動かす。だが、その時、姫たちの企みを邪魔するものが現れた。「鬼」と呼ばれし花守り、青葉時実だった!異界の者たちが争うところ、女心の深奥があばかれる。新鋭が描くあやかしのトゥルー・ストーリー。


妖の者たちと人間の話を集めた連作?短編集。花の精とか花芯という発想は【Bud Boy(市東亮子)】に似ていて、ストーリーはちょっと【百鬼夜行抄(今市子)】みたいな感じ。とても読みやすくて後に残らない本だった。
個人的に「朝顔」が一番、ストーリーが分かりやすくて雰囲気が伝わってきた。この主人公が好きなわけでは決して無いけど。

●アマゾンから 洋書1冊¥2330
Conrad's Fate(Diana Wynne Jones)
クレストマンシーの新刊を買ってみた。
表紙が萌えなくてどの版を買おうか迷ってたんだが、結局UK版にした。でも、これにしてよかった〜〜!届いてみたらミニハードカバー(19x13cm)の可愛い本で気に入ってしまった。裏表紙が赤で派手なんだね〜。近いうちに読もう。つか、タニス・リーが終わったら多分直行で。



2005年03月12日(土)
Harry Potter and the Half-Blood Prince

●ポタ6巻表紙出てます・・・


*左から【UK版¥2458】【UKアダルト版¥2458】【US版¥2069
表紙画像がUPされてるのはもう周知のことなのかな。私はさっきまで知らなかったが。なんだか・・・どれもトホホな感じ・・・・・・。第一印象→ 「あ、フロドとガンダルフ!」

どれを買おうかな。ポタは装丁を揃えてないから、好きなのを買ってOKだ。どうせ672ページもある嵩張るハードカバーなんか、バッサリ2つか3つに分割して持ち歩くことになるんだろうし。・・・それなら、表紙なし・カバーなし・箱なし・何にもなし・本文だけの版があってもいいんじゃないか?ただの紙束でいいから、半額で売ってくれッ!



2005年03月11日(金)
Piratica(タニス・リー)@41/370p

●読書中:Piratica(Tanith Lee)@41/370p
The Carpet People(テリー・プラチェット)】に乗れないので、投げて、昨日買ってきたタニス・リーの本を読み始めてみた。
おお、おもしろい。設定が分かりやすくて話がスピード展開、キャラクターもGood、描写の美しさを楽しむ余裕もあって、普通にさくさく読める。いいね、私こういうの好きかも。ウルフ・タワー(のPB)は、なんか最初からエキセントリックというか、話に乗れなくて変だったもんな。

タイトルの"Piratica"は"Pirate"の女性形らしく、「女海賊」の意。主人公はArtemesia Blastside、愛称アートという16歳の女の子。「七つの海の女王」と呼ばれた稀代の女海賊モリーのひとり娘。幼い頃から海の上で育つが、10歳のときに「海難事故」で母を亡くして以来、記憶をなくして父親である貴族に引き取られていた。冒頭でアートは階段から落ちて頭を打ったショックで記憶を取り戻し、父親に入れられていた「若い淑女のための全寮制の学園」を逃げ出すことに・・・。

全体は3部に分かれていて、それぞれ
「モリーの娘(Molly's Daughter)」
「女海賊の娘(Piratica's Daughter)」
「女海賊(Piratica)」
とタイトルがついている。アートの名前のArtemesiaは、植物のヨモギのことらしい? そのまま「アルテメシア」でいいのかな。



2005年03月10日(木)
購入本

洋書バーゲン@紀伊国屋書店 洋書5冊¥2890
Citizen Girl(Nicola Kraus&Emma Mclaughlin)¥420
Icefire(Chris D'Lace)¥950
City of the Beasts(Isabel Allende)¥550
Piratica(Tanith Lee)¥420
Witch's Business(Diana Wynne Jones)¥550

洋書は「今すぐ読みたい本しか買わない!」と硬く決意しているのに、それでもこんなに本がつみあがってしまうのは何故?(。。) "Witch's Business"は別版を持っているのでダブリだけど、それ以外はどれも気になってた本。"Icefire"はちょっと失敗したかも。ハードカバーのドラゴンのギョロッとした目に引かれて買ったんだが、調べたらもうPBも翻訳も出てた。
そういや、児童書コーナーに【ストラヴァガンザ(メアリ・ホフマン)】が2冊ともあったわ。誰か買えよ!面白いのにッ!(超よけいなお世話)



2005年03月09日(水)
No.1レディーズ探偵社、本日開業―ミス・ラモツエの事件簿〈1〉

今日は誕生日。プレゼントをもらった(ヒカリモノ系)。それからケーキを死ぬほど買ってきやがったうちの家族に乾杯。ありがとう! 結局、不二家のいちごタルトが一番好きだったりするんだ。

●読了:『No.1レディーズ探偵社、本日開業―ミス・ラモツエの事件簿〈1〉』ヴィレッジブックス(アレグザンダー・マコール スミス)
*表紙はUK版ペーパーバックのもの
The No.1 Ladies' Detective Agency(Alexander McCall Smith)の翻訳本。
内容(「BOOK」データベースより)
プレシャス・ラモツエ―ボツワナでただひとりの女探偵。34歳、かなり太め。バツイチ。ひとよんで「サバンナのミス・マープル」。実家を切り盛りしていたラモツエだが、父の死後、遺産の牛を売り、首都ハボローネで探偵社を開いた。のどかなこの地で探偵業は成り立つのかと思いきや、意外や意外、依頼は浮気の調査から失踪人探しまでひっきりなし。鰐や蛇と格闘しなければならないことだってあるが、それでもアフリカの大地をこよなく愛するラモツエは、きょうも手がかりを求めてサバンナを疾走する。持ち前の洞察力と行動力でよろず解決となるか…。世界中が夢中になった名探偵、ついに日本初登場。


しばらく前から気になってたシリーズがブックオフに100円で落ちているのを見つけて買ってみた。さっそく読み始めたんだが、あまりの読みにくさに頭が痛くなったよ・・・。これ、訳が悪いと思う。
 例:「わたしはずっと幸せに暮らしていました」
「とても幸せな生活でした。でも、これが起こってから、もうそうは言えなくなりました」(14p)

ここなんか、本当にこう訳すしかなかったのか?と激しく疑問なんだけども。翻訳って本当にこういうもの? 本屋で見かけるこのシリーズのUK版ペーパーバックが、装丁といい表紙といいかなりツボで、シリーズ自体に期待していただけに今回はガッカリ度も激しかったわ。どうしようかな〜。思い切ってPBで買いなおすとか・・・・・・う〜ん(悩)

●購入 和書4冊¥1405
『チョコチップ・クッキーは見ていた』ヴィレッジブックス(ジョアン・フルーク)¥500
『No.1レディーズ探偵社、本日開業―ミス・ラモツエの事件簿〈1〉』ヴィレッジブックス(アレグザンダー・マコール スミス)¥100
『夢にも思わない』 中公文庫(宮部みゆき)¥350
『バルーン・タウンの殺人』創元推理文庫(松尾由美)¥450



2005年03月08日(火)
海神(ネプチューン)の晩餐(若竹七海)

●読了:『海神(ネプチューン)の晩餐』(若竹七海)
出版社/著者からの内容紹介
暗号、死体消失……船上の怪事件
氷川丸一等船室から、タイタニック号沈没の際持ち出された謎の原稿が盗まれた。原稿に隠された暗号に気付いた高一郎の周りで、金髪美人の幽霊出現、死体消失、殺人未遂騒動など、次々と起こる怪事件。香港→横浜→バンクーバーまでの航海中の船上を舞台にくりひろげられる著者渾身の本格長編ミステリー。


戦前が舞台なので、いちおう歴史ものになるのかな。主人公の高一郎は金持ちの御曹司で、日本からカナダのバンクーバーまで10日かけて航行する船の一等客。中国系アメリカ人、ヨーロッパ人、在日外国人と様々な人々が入り乱れて、一体だれが犯人なのか?原稿に隠された暗号の意味は!? 
今のようにジャンボジェットなんてなかった時代に、大陸間をのんびり船で移動する優雅さと過酷さ、上流階級の御曹司・ご令嬢の会話を満喫しつつ、謎解きを楽しむという感じか。一応「タイタニック」が元ネタになっているらしい。
全体的にいまいち半端な印象だった。登場人物の印象が薄くて、なかなか覚えられなくて困った。途中かなり中だるみするし、「事件」も結局何の実害があったわけでもないようだし。「船の中」という場面設定が面白かったから最後まで読めたけど。

●図書館
『ぼくのミステリな日常』(若竹七海)
『海神(ネプチューン)の晩餐』(若竹七海)
『船上にて』(若竹七海)
『閉ざされた夏』(若竹七海)
『心のなかの冷たい何か』(若竹七海)
『火天風神』(若竹七海)
『水上音楽堂の冒険』(若竹七海)
『M8(エムエイト)』(高嶋哲夫)
『ほうかご探偵隊』Mystery land(倉知淳)
『ゴーストハンター 氷の足あと』(コルネーリア・フンケ)

冊数制限いっぱいまで借りたのは久しぶりだ。若竹七海の本を見つけて、ついまとめて借りてしまったんだが、この人の本って意外と在庫切れが多いのね。『M8(エムエイト)』は地震の本、フィクション。『氷の足あと』は、【インクハート】のフンケの新しい翻訳本なんだが、表紙がイヤすぎる! このセンスは一体・・・児童文庫から出ているせいか? どうせマンガ風なら、もうちょっとかわゆくすればいいのに!



2005年03月07日(月)
クール・キャンデー(若竹七海)

●読了:『クール・キャンデー』祥伝社文庫(若竹七海)
内容(「BOOK」データベースより)
「兄貴は無実だ。あたしが証明してやる!」誕生日と夏休みの初日を明日に控え、胸弾ませていた中学生の渚。だが、愉しみは儚く消えた。ストーカーに襲われ重態だった兄嫁が他界し、さらに、同時刻にそのストーカーも変死したのだ。しかも、警察は動機充分の兄良輔を殺人犯として疑っている!はたして兄のアリバイは?渚は人生最悪のシーズンを乗り切れるか。


若竹七海のライトミステリ。
おもしろかった。舞台となる葉崎は【ヴィラ・マグノリアの殺人】などの舞台でもあるおなじみの町。海辺の町らしい海の潮の香りを背景に、主人公の少女・渚と幼馴染みの少年・忍の関係を横糸に、兄嫁の関係する事件を縦糸にしたミステリ。読み応えがある、というには短すぎるけど、400円文庫という発行形態を考えれば納得の佳作。海風と潮の香り、かき氷、花火、焼け付くような夏の暑さという五感に訴えるような文章が気に入った。
この作家は、軽さの合間に時々ゾッとするような暗い感じが覗くのが特徴なんだが・・・私はそのずらしが自分の感覚とピントが合わない時が結構あって、「なんじゃこりゃ」となるみたい。この本はぴったりピントが合って楽しめたということかな。

●購入 雑誌¥450
ダ・ヴィンチ 4月号¥450



2005年03月06日(日)
購入本

●アマゾンから到着 洋書2冊¥1611(ギフト券)
Daughter Of Exile(Isabel Glass)¥859
An Earthly Knight(Janet McNaughton)¥752

上は【キヌコ・Y・クラフト氏】の表紙に惹かれて買った、完全なジャケ買いのファンタジー本。下はタム・リン本。




2005年03月03日(木)
The Carpet People(Terry Pratchett)@4/20章

●読書中:The Carpet People(Terry Pratchett)@4/20章
「全世界=1枚の絨毯」という世界に住む極小の小人たちの話。国で一番大きい大都市の大きさがこれ→「.」なんだと! 
「始めは、何もない平面がどこまでも続いていた。そして絨毯がその平面を覆った。まだ毛の間に埃はなかった。毛は細く長く、今日のように曲がってゴワゴワしていなかった。そして、絨毯は空っぽだった。
やがて埃が絨毯の上に落ちて毛の間を流れ、絨毯の上には埃が積もった。最初に小さな虫たちが現れ、やがて命と音にあふれた場所になった。そして埃の中からついに私たち、"The Carpet People"が生まれた。私たちはこの絨毯と生き物たちに名前を付け、織物が完成した」

最初は世界に埃はなく、動物(ノミやダニ?)も存在しなかったが、時が経つにつれて色々な生き物が世界に生まれた。・・・・・・これは笑うところだよね?
表面的には硬派で真面目くさい冒険物らしいが、同時にノミよりも小さいらしい彼らの「大きさ」や世界についてのユーモラスな記述が所々に現れる。本筋の冒険のほうがちょっと面白くなくて(失礼)ついていけてないんだが、全体的なノリは好きな感じ。がんばって読んでいたらそのうち面白くなるかも。



2005年03月02日(水)
日暮らし(下)(宮部みゆき)

●読了:日暮らし(下)(宮部みゆき)
上巻の終わりから引き続いて中編「日暮らし」を収録。上下巻通してみると、各話ゆるやかに繋がった連作になっている。
なかなかおもしろかった。途中少し中だるみするせいで、話がダレて、勢いよく一気に「犯人当て」にならないところがミステリとしてはちょっと惜しい。でも、時代ものとして面白かったから十分満足。「八丁堀の旦那」を始め大店の主人、若旦那、子供たちも商家の箱入り娘から、貧しい小作農家の娘まで、登場人物の豊富さが魅力的。お徳たちお馴染みの脇役陣も揃って、次作が楽しみ。平四郎がどうなるのか、弓之助が養子になるのかもまだ分からないことだし。



2005年03月01日(火)
The Ordinary Princess(M. M. Kaye)

●読了:The Ordinary Princess(M. M. Kaye)
昔々あるところに王国があり、王と王妃には6人の美しい姫がいました。そして7番目の姫が生まれ、普通ならば「一番美しい姫」であるはずの7人目の姫の名付け祝いの日。招待された名付け親のひとりである妖精は、生まれたばかりの姫に"Ordinary(普通)であるように"という祝福を授けます。
こうして、お姫様らしくなく"ごく普通(Ordinary)の娘"のように成長した姫エミー。適齢期になり、エミーは自分を結婚させようと策を練っている王と王妃たちの計画を知って、城を出て森で暮らすようになります・・・。


う〜ん、こういうの好き。おもしろかった。
ちょっと「眠り姫」のパロディのような設定で、妖精の「呪い」によって運命が変わってしまったお姫さまらしくないお姫さまの話。定石通りに話が進んでその通りに終わる、ストレート(直球型)な展開の童話だった。主人公のエミーがかわいいのと、後半の王と知り合ってからの展開が早くて、あっという間に読み終わってしまった。表紙や挿絵のイラストがとっても素敵だと思ったら、著者が書いてるのだそうな! この人の本はもっと読んでみたいかも。

*3/12追記:翻訳版も出ているらしい。
ふつうのおひめさま(メアリー・マーガレット・ケイ)
内容(「BOOK」データベースより)
エイミーはユメカウツツカの国に生まれたおひめさま。世界じゅうのおとぎ話にでてくるように、それはそれは愛らしく、美しいおひめさまでした。けれども、ある日、いちばん力のある妖精が、「ふつうになるように」と魔法をかけたから、さあたいへん。エイミーはみるみるうちに―上をむいた鼻に、そばかすがたくさんあるような―ふつうの女の子になってしまったのです…。ふつうになった「おひめさま」エイミーがくりひろげる、明るく楽しいものがたり。